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リンドウ辺境伯家が誕生しました

今回はリンドウ辺境伯家の誕生の話です。


「やはり嫌な予感が的中したな」

「どういう意味」

「あの千名の兵士は魔王軍の兵士だ。僕には分かる」

「魔王軍の兵士って本当なの。あと呼称が僕に戻っているわよ」

「僕と貴女しか居ないんだから、構わないだろう」

辺境伯領に入ったので、私とライトは偵察に出た。

そして千里眼でリリー王国の兵士達を観察していたら、ライトが魔王軍の兵士だと見破った。


「ちょっと待った。あの指揮官はシュヴァルツ将軍だ」

「シュヴァルツ将軍って誰なの」

「シュヴァルツ将軍は魔王軍の大幹部だ。アイツが相手なら良い作戦がある。一度皆の所に戻ろう」


「あのシュヴァルツ将軍はカエルが大の苦手なんだ。何しろカエルを見るだけで卒倒してしまうのだからな」

「つまりカエルを集めれば良いのね」

「その通りだ」

私達は分散して、カエルを集めた。


約百匹のカエルが集まったので、私達は真夜中に夜営地に忍び込んで、カエルを放った後に奇襲を掛けた。

私はヘルサンダーで、ノワールはダークファイアーで、サンデーはシャインビームで、ライトはメテオストライクで、ナイトはウインドカッターで、各々敵兵士に攻撃を開始した。

「ぎゃあああ」

「いやあああ」

「うわあああ」

「ぐああああ」

「ひいいいい」

敵兵士の悲鳴が夜営地に響き渡った。

「何をしている。早く襲撃者を始末しろ」

「ゲコ、ゲコ、ゲコ」

「な、何だ。この悪寒のする鳴き声は」

「ゲ~コ、ゲ~コ、ゲ~コ」

「カ、カエルだと。う、う~ん」

シュヴァルツ将軍はカエルを見て、本当に卒倒してしまった。

直ぐにシュヴァルツ将軍を拘束した。

指揮官を失った敵兵士達はあっさりと壊滅した。


「お、お前はハルカに勇者ライト。何故此処にいるんだ。それに魔王軍の兵士達は何処に居る」

「私達が此処にいるのは侵略者を討伐する為よ。そして魔王軍の兵士達は既に壊滅したわよ」

「・・・魔王軍の兵士達が壊滅しただと。デタラメを言うな」

「本当なんだけど。まあ、信じる信じないかは貴方の勝手よ」


「ストロング辺境伯、リリー王国の兵士達は壊滅した。直ちに降伏しろ」

ナイトはストロング辺境伯に降伏勧告をした。

「き、貴様はナイト。この裏切り者」

「裏切り者は貴様だ」

「・・・・ストロング辺境伯家は終わりだ」

ストロング辺境伯はあっさりと降伏勧告を受け入れた。


「シュヴァルツ将軍の姿が消えた」

おそらく魔王が魔界に転移させたのだろう。

シュヴァルツ将軍をボコり損ねてしまった。


ストロング辺境伯ヨワイトモと長男ヨワインダは国家反逆罪で死罪。

辺境伯夫人のビッチヨネは貴族籍を剥奪されて、平民となった。

ストロング辺境伯家は没落した。


「ハルカ・リンドウ騎士爵に辺境伯の爵位と辺境伯領を授ける」

「辞退します」

「辞退は認めん」

「拒否します」

「拒否も認めん。いい加減に諦めろ。リリー王国と接している辺境伯領を任せられるのは、そなたしか居らんのだ」

「辺境伯なんて絶対に嫌です。領地持ちの貴族なんて絶対嫌です。自由の無い生活なんて絶対に嫌です」

「・・・・仕方ない。ひとつ提案がある。領地の管理は代理人を置くので、そなたは今まで通りで良い。もちろん代理人は皇宮で信用出来る者を用意する。それで納得せよ」

「・・・・分かりました。辺境伯を引き受けます。但しライトを騎士団長に抜擢しますよ」

「・・・・分かった。ライトを手放すのは惜しいが、その条件を呑もう」


ライトを騎士団長に、ナイトを副団長に、ミレンを代理人補佐に、各々抜擢した。

他の人事は皇宮に丸投げした。

こうしてリンドウ辺境伯家は誕生した。


次回はテロリストを保護する話の予定です。

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