ギルマスと仲違いしました
今回はギルマスと仲違いする話です。
「オラオラ、俺達に喧嘩売りやがって」
「痛い目に遭いたいらしいな」
冒険者達が商店で店員に暴行をしている現場に居合わせた。
「貴方達、何をしているんですか」
余りにも傍若無人な振る舞いだったので、私は直ぐに制止した。
「お嬢ちゃん、俺達に何か用か」
「もしかして俺達を遊びたいのか」
「そんな訳無いわよ。直ちに暴行をやめなさい」
「俺達に命令する気か」
「俺達は冒険者だぞ」
「それが何なの。冒険者だからって暴行して良い理由にはならないわよ」
「この女、甘くしていれば図に乗りやがって」
「少し痛い目に遭いたいらしいな」
「痛い目に遭うのは貴方達よ」
「がああああ」
「げええええ」
冒険者達に正拳突きを喰らわせてやったら、あっさりと気絶してしまった。
「さてと冒険者ギルドに連行しますか」
冒険者達を引きずって、冒険者ギルドに向かった。
「この冒険者達が商店で店員に暴行していたので、引きずって来ました」
「・・・・」
ギルマスが呆けた表情になり、立ち尽くしてしまった。
「冒険者ギルドは国には属さない、完全に独立した組織だ。よって法律には縛られないんだ」
「だからといって暴行を働いて良い理由にはなりません」
「とにかくこの連中はこのまま解放する」
「ギルドマスター、貴方を見損ないました」
どうやら私はギルマスを見損なっていたようです。
「それがギルドマスターの私に対する態度か」
「失礼します」
ギルマスに一礼して、執務室を退出した。
ギルマスと仲違いしてしまった。
「ギルドマスター、お久し振りです」
「ハルカ、テロリストの討伐を依頼したい」
仲違いしてから数十日後にギルマスから呼び出しを受けたので、ギルマスの執務室を訪れたら、いきなり依頼をされてしまった。
「はぁ、指名手配中のテロリストの討伐ですか」
詳しい話を聞いてみると、冒険者ギルド総本部を破壊して、指名手配された狂暴なテロリストだという話だ。
メンバーはサキュバスのキョウカ、七色スライムのレインボー、変身魔獣のチェンジ、獣人のベルトーチカの四人。
メンバー全員が強者らしく、多くの冒険者パーティーを全て返り討ちにしているらしい。
「ギルドマスター、彼女達は本当にテロリストなんですか。私は彼女達と面識があります。テロリストとは思えません。冤罪ではありませんか」
あの四人がテロリストなんて、私には思えなかった。
彼女達と出会ったのは、単独で魔物討伐をし始めた頃だった。
まだ雷撃龍の加護を授かっていなかった私は魔物との戦闘で大怪我をしてしまい、動けなくなった処を治療してくれたのが彼女達だ。
「グランドマスターがそう証言しているんだ。冤罪は絶対にあり得ない」
「私は会った事の無いグランドマスターより彼女達を信じます。真実が明らかになるまで、この依頼は受けません」
ギルマスには悪いが、この依頼は安易に受けられない。
「もう依頼を受けてくれる者が居ないんだ。ハルカ達だけが頼みの綱なんだ。依頼を受けてくれ」
「失礼します」
ギルマスに一礼して、執務室を退出した。
仲違いは決定的になってしまった。
次回は魔王に報復される話の予定です。




