魔王を人質にしました
今回は魔王を人質にする話です。
「ハルカ、武器は何にする」
「私は拳士です。武器は不要です」
「そうか。それでは勇者も武器無しとするか」
「そんな気遣いは無用です。没収した聖剣を渡しても構いませんよ」
魔王と勇者の情報は既に掴んでいる。
「何故聖剣を没収したのを知っている」
「侍女を脅かして、無理やり聞き出しました」
「油断のならない女だな」
「褒め言葉と受け止めます」
「・・・・分かった。勇者に聖剣を渡す」
「冗談だったのですが、本当に宜しいのですか」
「構わん。勇者など余の敵では無い」
「勇者を殺せ」
「反逆者め、死んでしまえ」
観客達が勇者を激しく罵倒している。
どうやら勇者はかなり憎まれているみたいね。
私と勇者は闘技場で対峙した。
勇者は私より年下に見える少年だった。
「僕に聖剣を渡したのを後悔しても遅いよ」
〖勇者、聞こえますか〗
〖な、何だ、頭に直接響く声は何なんだ〗
〖落ち着きなさい。これは念話です 貴方に提案があります。私は魔王に拉致された異世界人です。魔王は決闘に勝利したなら、元の世界に戻してくれると約束しました。しかし魔王は信用出来ません。貴方も同じような約束したのではありませんか。おそらく魔王は約束を破棄するでしょう。そこで私に協力しませんか。二人で魔王を人質にして、脱出するのです。悩んでいる時間はありません。直ぐに決断して下さい〗
〖・・・・分かった。貴女に協力する〗
〖疑われないように本気で闘って下さい〗
勇者は素早い動きで連撃してくるので、私は雷撃拳で対処した。
「貴女はかなりの強敵ですね」
「貴方もね」
勇者はリリー王国の雑魚勇者達と違い、かなりの強敵だった。
本気で闘いながら、少しずつ魔王に接近した。
「貴様達、何を企んでいる」
魔王に気付かれてしまった。
〖魔王に気付かれたわよ〗
〖分かった〗
「動くな」
「悪いけど、人質になって貰います」
私と勇者は魔法とスキルで魔王や周囲の衛兵達を翻弄させて、魔王を人質にする事に成功した。
「「「「「魔王陛下」」」」」
衛兵達が異変に気付いたが、既に手遅れだった。
「貴様達も動くな」
「魔王がどうなっても良いの」
衛兵達は動かなかった。
「魔王、直ぐに私と共に戻の世界に転移しなさい。ところで勇者はどうするの。良かったら、私と一緒に来ない。どうせ魔界には居場所が無いのでしょう」
「全てお見通しか。貴女には敵わないな。分かった。一緒に連れてってくれ」
「話は決まりね。私はハルカよ。これから宜しく」
「こちらこそ宜しく。僕はライトだ」
「貴様達、接触していない筈なのに、いつの間に手を組んだ」
「決闘を始める直前よ」
「貴様達、覚えておれよ」
「負け惜しみは魔王らしく無いわよ。大人しく指示に従いなさい」
「・・・・分かった」
私と勇者と魔王は元の世界に転移した。
「解放する前に隷属の契約を結ぶわよ」
私と魔王は隷属の契約を結んで、主従の関係になった。
「契約によって貴方は私の命令に逆らえず、危害を加える事も出来ないわよ。それと二度とこの世界に来ないでよ」
「誰が来るか。こんな世界」
魔王は捨て台詞を吐き捨てて、魔界に転移した。
「魔王は貴女が勝利したら妃に、敗北したら性奴隷にするつもりだったんです」
「やはり魔王は信用出来なかった訳ね。あの色ボケ魔王の奴、いつかボコってやる」
いつか魔王をボコってやると心に固く誓った。
「心配しましたよ」
「ご無事で良かった」
ノワールとサンデーには本当に心配を掛けてしまった。
「二人に紹介するわね。彼はライト。魔界の勇者よ」
「ライトです」
「ライト、私の専属使用人のノワールとサンデーよ」
「ノワールです」
「サンデーです」
「魔界の勇者ライト殿、そなたを皇帝陛下の専属護衛に任命する」
「ありがとうございます。私は帝国の剣と盾となる事を誓います」
その後ライトは皇帝の専属護衛に抜擢された。
「ミレン、貴女を執事として雇います」
「ありがとうございます。一生懸命働きます」
リリー王国の神官ミレンは私が執事として雇いました。
次回はギルマスと仲違いする話の予定です。




