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完結●黒影  作者: 一番星キラリ@受賞作続刊発売決定:商業ノベル&漫画化進行中


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154/245

違和感

えま:

はい。色白で真っすぐの黒髪、細身からは想像できなかった力の強さ、俊敏な動きで、少年とは思えないほど落ち着いて冷静で恐ろしかったと証言しています。


あまつ:

えま、MRI検査が終わり、話を聞ける状態になったら、制服を着て町のどこへ向かったのか、その足取り、そしてなぜ病院の敷地で意識を失うことになったのか、そのあたりの話を聞いて報告してくれ。

あと、実際体内になんらかの薬物反応はあったのか?


えま:

了解です。

薬物についてですが、こちらも血液検査を並行して進めているようですが、目に見える症状もなく、おそらく毒を投与したというのは嘘、脅しだったのではと思われます。


あまつ:

えま、報告ありがとう。また何か分かったら報告を頼む。


えま:

了解しました。


あまつ:

天野くんの予想は正しかった。

えまの報告から薬や毒に対する知識、外見の特徴、行動などから美容師の男性を襲った少年は四尊夜見である可能性が限りなく高い。

四尊夜見は警察官の姿で、単独で動いている可能性が高い。

さほ、単独で動いている警察官を見つけ次第、身元確認をするよう、巡回中の警察官に伝えてくれ。


さほ:

天津頭領、了解しました。

町内を巡回中の警察官、残り三十名のうち二十八名の確認が完了、残り二名とは連絡がとれませんでした。

連絡がとれなかった巡査の名前は山本智明、鈴鹿浩紀。

美鶴先輩から報告のあった巡査と名前が一致しています。


あまつ:

了解。引き続き、各位四尊夜見を全力で探してくれ。


身を乗り出して端末の画面を見たり、聞いていた職員や神職者は「手に汗握る展開だった」「四尊くんがまさか警察官を襲うとは……」「薬の知識に長けていたが、まさか悪用するなんて」と感想を次々に口にした。


夜見先輩がいつやってくるか分からなかったが、夜も更けてきたので、職員や神職者は三階で仮眠をとることになり、皆、食堂から出て行った。


残ったのは狭霧、芽衣さん、俺の三人だった。


「狭霧、お手柄だったな」


俺の言葉に狭霧は浮かない顔で「ありがとう」と返事をした。


「狭霧くん、何か気になることでも?」


芽衣さんが尋ねると、狭霧は腕を組んで考え込んだ。


「……夜見先輩の行動に違和感を覚えるんだ」


「どんなふうに?」


俺が尋ねると、狭霧は「例えば……」ということで切り出した。


制服を奪った後、なぜ警察官をそのまま放置したのか。

町中を警察官が巡回していることを考えれば、路地に放置したらすぐに見つかる可能性がある。

もう少し発見が遅れそうな場所に誘い出してから制服を奪ってもよかったのではないか。


「確かにそれは……急いでいたからでしょうか?」


芽衣さんの言葉に「それはあると思います」と狭霧は言ったものの、さらなる疑問を提起した。


「多くの警官が巡回している状況の今、四尊先輩は警察の制服を奪い、一人で町を歩いていたとしても、発見されるリスクは低かったと思います。挙動不審の相方を連れている方が目立つ。佐藤さんという男性を巻き込む必然性が感じられない……」


そう言われるとその通りだ。


そしてその佐藤さんという人は病院の駐車場という中途半端な場所で発見されている。神社を目指しているのに、この場所は神社にはまだ遠い。


それどころか自分の犯行や動きを佐藤さんからバラされるというリスクも犯してしまっている。


毒と言うのもはったりだったなら、まさに佐藤さんが逃げだしたらすべてが水の泡だ。そして実際そうなっているのではないか。


「あ、ライブチャネルに動きが」


芽衣さんの言葉に端末を見た俺たちは驚愕した。


この投稿を見つけ、お読みいただき、ありがとうございます。

次回更新は明日、土曜日なので、夜21時に7話公開します。

次の更新タイトルは「見事な采配」です。

ぜひまた読みに来てください!

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