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完結●黒影  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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24時間365日、休みなし

「神気が全身を包み込む⁉ 何それ、最強じゃない⁉ 蓮と縁のある神は、なんでそんな出血大サービスをしてくれたの⁉」


陽菜が驚いて目を丸くした。


「雷印は、蓮くんが神の権能を使うために刻まれたものです。おそらく、雷印に触れるか、雷印に精神を集中させ、権能の使用許可を求めるのでしょう。つまり、雷印の主たる役目は呼びかけのためのもの。全身を巡る神気はおまけみたいなものでしょう、神にとっては」


ひまり先輩はそう言うと、勢いよく蕎麦をすすった。


陽菜が俺を見た。


俺はひまり先輩の言う通りだとばかりに頷いた。


「ひまり先輩、なんでもわかるんですね……」


狭霧の顔に驚きの表情が浮かんでいた。


「あ、すみません。本人に聞いたわけではないので、私の推測も入っています。違っていたら、蓮くん、指摘してくださいね」


ひまり先輩はそう言うと、また盛大に蕎麦をすすった。


「今のところすべて正解です、ひまり先輩」


「ありがとう」


ひまり先輩はまたも勢いよく蕎麦をすすった。


「その神気って、お風呂入ったり、寝ている時は消えるの? どうやったら発動するの?」


陽菜の問いにひまり先輩が答えた。


「雷印からは絶え間なく神気が流れ込んでいます。まるで血が巡るように。この神気の循環を通じて、蓮くんは常に神とつながり、守られているのです。雷印がその手にある限り、蓮くんの体には二十四時間三百六十五日、休みなしで神気が流れている……あっていますか?」


「その通りです」


ひまり先輩は満足気な表情を浮かべ、残りの蕎麦をすべて食べきった。


陽菜と狭霧は顔を見合わせて、「すごい」と驚嘆した。


その後、俺が思った疑問、神憑りとの違いを狭霧が尋ねると、ひまり先輩はじっちゃまと同じ例えで回答を示した。おかげで俺はしゃべらずに済み、代わりにひまり先輩は蕎麦も稲荷寿司も猛烈な勢いで食べることになった。だがひまり先輩はそれで大満足のようだった。


こうして昼食が終わり、午後のカリキュラムの開始時刻が近づくと、陽菜はさっきまでの元気はどこへやら、「神探し、失敗したらどーしーよー」と悲壮感を漂わせ始めた。儀式前の沐浴も、運を洗い流しそうで嫌だと言い出して、芽衣さん達巫女陣によって強制的に浴場へ連行された。


「陽菜、大丈夫かな……」


「大丈夫であることを願うしかないね」


俺と狭霧は道場へ向かった。



ひまり先輩によるヨガの指導はとても的確なものだった。


特に俺が戦闘服のスケッチを頭にたたき入れていないことを把握していたひまり先輩は、スケッチとにらめこする時間を作ってくれた。


おかげで俺は三回目のイメージトレーニングで着ていた天の羽衣を戦闘服に変えることができた。


まだ細部で抜けている部分があったが「初日としては上々の出来です」とほめてもらえることができた。


一方、狭霧は集中力を高めることと心を無にする訓練を交互に行っており、発現している神の力が強化されていることは間違いないように思えた。


こうしてヨガの訓練を終え、俺と狭霧は部屋に戻り、ジャージに着替えた。


この後はリツコ先輩の指導の元、体力作りのトレーニングだった。


狭霧にとっては試練の時間になりそうだ。


「それにしても陽菜、まだ戻って来ないな……」


「確かに。もしかして時間がかかっているのかな」


俺と狭霧は心配になり、本殿へ様子を見に行ってみた。


神事を行っている最中、本殿の扉の前には、警備を兼ねた神職者が待機していた。


宿泊棟の渡り廊下からつながる扉の前、そして出入りに使う授与所に近い扉の前、その両方に神職者がいたので、神探しはまだ行われているようだった。


俺と狭霧は部屋に戻り、陽菜が帰ってくるのを待ったが、結局、時間になっても陽菜は戻らなかった。


仕方なく、俺と狭霧は二人でリツコ先輩の元へ向かった。


この投稿を見つけ、お読みいただき、ありがとうございます。

陽菜の神探しもいよいよ始まりました。

引き続きお楽しみください。

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