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完結●黒影  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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目指せ! ファッションリーダー

翌日、俺たちは五時に起きて身支度を整えると、一階の食堂に向かった。


そこでは神社の職員の人が朝食の用意をしていた。


当直の職員と俺たちのために朝食を作ってくれていた。


俺たちがそれを手伝っていると、えま先輩がやってきた。


「おはよう~、後輩くん。あー、お腹すいた!」


「えま先輩、おはようございます。神社の防衛お疲れさまでした!」


俺たちが労をねぎらうとえま先輩はにっこり笑い


「うん。昨晩は何事もなく、平和だったよ」


そう言うと、だん先輩が


「こっちも問題なし。三人ともぐっすり眠っていてくれて助かった」


と言い、皆が笑った。


えま先輩とだん先輩は朝食を終えると防衛本部に戻り、代わりに二人の黒影隊員が護衛兼訓練のために来ることになっていた。


朝食を終えた俺たちはえま先輩とだん先輩と別れ、部屋に戻った。


そして掃除をして、テーブルを出し、この後始まる訓練に備えた。


するとほどなくして、木ノ花先生がやってきた。


「みんな、おはよう~」


「おはようございます!」


「昨日もいろいろあったわね。天野くんがこんなにやんちゃくんだと思わなかったわー。でも結果的に素晴らしい戦力だってわかって、誇らしいわ。黒雷くんも陽菜も負けていられないわね」


そう言って部屋に入ってくると


「ということで、今日の予定ですが、黒雷くんと陽菜は、午前中、天の羽衣の講義、天野くんは本殿で儀式があるからそれに参加。午後は黒雷くんは本殿で神降ろしのやりなおし、陽菜と天野くんは道場へ行って。天野くんは刀剣の扱いのレクチャーで、陽菜はヨガ。夕方から晩御飯までは広大な神社の敷地を使い、体力作りのトレーニングといった感じよ。神事に参加する人は体調を見て、無理のない範囲でトレーニングに参加してね」


ざっくりだが、一つ一つが重い内容だ。


「そして今日の神社の警備は阿曇怜くん、みんなの護衛は沫那美美鶴さんよ」


沫那美先輩が部屋に入ってきたが、阿曇先輩の姿はなかった。


「阿曇くんはすでに警備についているけど、夕方の体力作りの時間になったらみんなを迎えにくるから」


「木ノ花先生、天野さんのお迎えに上がりました」


芽衣さんが部屋の入口に立っていた。


「じゃあ、天野くん、いってらっしゃい」


狭霧は俺たちに目で「行ってくる」と合図し、部屋を出た。


「では天の羽衣について講義……と言っても、一昨日の授業で結構話してしまったので、今日は、スケッチから入ります!」


「え」


俺たちと離れた場所に座り、外の景色を眺めていた沫那美先輩が驚いた様子で木ノ花先生を見た。


「あ、あれよ、別に教えるのが面倒だからって割愛とかしているわけじゃないのよ。一昨日の授業で結構説明しちゃっているから、今日は実践、ってことよ」


「……いえ、教官の方針に口出しするつもりはありません。思わず声が出てしまっただけで。気にしないでください」


そう沫那美先輩は言うけど、俺が木ノ花先生の立場でもめっちゃ気になるだろうな。


「こ、今年の新入隊員は何かと勝手が違うというか。例年のやり方が通用しないから」


木ノ花先生の慌てぶりが面白かった。


それだけ沫那美先輩は防衛本部で存在感が強いんだろうな。


「私も今年の新入隊員は特別だと感じています。彼らならスケッチからすぐに自分の戦闘服に着替えられるようになると思います」


その言葉にホッとしたのか、木ノ花先生は持参した紙袋から二冊のスケッチブックと色鉛筆を取り出し、俺と陽菜に渡した。


「これは陽菜が得意な作業じゃないか」


俺が声をかけると、陽菜の目は燃えていた。


「黒影の中でファッションリーダーと言われるように頑張る」


「ここにデッサン人形も用意したから、自分のイメージした戦闘服をいろいろな角度からスケッチしてみて。きちんとイメージできていないと、その部分だけ元の衣装のままになっちゃうから。まあ、今日はどんな戦闘服にするか、っていうことで正面から見たイラストを描くところまでできたら、ひとまず合格よ」


陽菜はスケッチブックを開くと、早速描き始めていた。


この投稿を見つけ、お読みいただき、ありがとうございます。

陽菜の戦闘服はどんなものになるのでしょうか。

引き続きお楽しみください。

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