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完結●黒影  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中


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田畑さんの回想~その二~

もう何回金を受け取ったか分からなくなっていた頃、老人が、「金は必要なだけ渡します。だから、私が何かお願いした時は、何も言わず聞いてください」と言い出した。


田畑さんはお金は必要だったが、何を言われるのか分からないことに、警戒心を抱いた。


すると老人は「無理難題は言いません。人を殺せとか、何かを盗めとか、そんなことは言いません」と付け加えたので、老人の申し出を受けることにした。


しかし、金は渡されど、老人から何かしろという指示は一向になかった。


次第に田畑さんはこの約束のことを忘れていた。


ところが昨日、突然老人が現れた。


そして田畑さんに、今すぐ奥さんと二人で神社に行くように指示した。


さらに、神社に着いたら、今日が結婚一周年記念ということを、周囲の人に話すように言われた。実際のところ、その日は何の記念日でもなかったのに。


何のためにそんな嘘をつく必要があるのか。


その答えはすぐ分かった。


神社に同じように結婚一周年記念の夫婦がいたら、それは仲間であると言われたのだ。


仲間は自身を除き、二組いる。ともに夫婦だ。

仲間を見つけ、黒影の男の新入隊員がいたら、見張るように。

何かおかしな動きをしたら、報告をして、指示を待て、と言われ、端末を渡された。それは使い捨て端末で、利用可能な時間は二十四時間というものだった。


田畑さんはすぐさま体調不良を理由に採掘場を出て、帰りの道中で妻に電話をした。


どうしても今日、神社に行く必要があり、頼まれたことをやらなければならない。何も言わずに協力してくれ、と頼んだ。


田畑さんはもう働かないでもいいぐらいお金を持っていたが、周囲から怪しまれないため、そして老人に会うために仕事を続けていた。


一方奥さんは、もう働く必要もないからと家にいて、時間は十分にあった。


何不自由ない生活を与えてくれる夫の頼みならと、奥さんは何も言わず、聞かず、夫に従った。


神社に着くと、すれ違う参拝客に、結婚一周年記念日ではないのに、記念日であると言いふらした。そして黒影の新入隊員を見つけると、監視を始めた。さらに仲間を見つけ出し、老人へ報告をして、指示を待った。


田畑さんが見つけた仲間、それが沢野さんと小川さんで、もちろん初対面だった。


監視を続けたが、黒影の新入隊員におかしな行動はなく、就寝の時間になってしまった。


三人は交代で天野狭霧、黒雷蓮の監視を続けることにした。


ところが、田畑さんは自分が監視を担当している最中に眠ってしまった。


眠っていたのはほんのわずかだったはずなのに、狭霧の姿が消えていた。


田畑さんは慌てて狭霧を探したが、見つけることができなかった。


大部屋に戻り、沢野さんと小川さんを起こそうとすると、俺が目覚め、何やら動き出した。


そして部屋を出たので、田畑さんは沢野さんと小川さんを起こし、小声で狭霧を見失ったこと、俺が部屋を出たことを話した。すると沢野さんが、狭霧を探しつつ、俺が何をしているのか探ろうとなった。そこで三人で部屋を出ようとしたところに、俺が戻ってきた。


三人は俺がトイレに行って戻ってきたのだと思い、俺が再び眠るのを待った。


ところが、俺はしばらくするとまた部屋を出た。


そこで田畑さんは俺を追い、小川さんと沢野さんで狭霧を探すことにして、部屋を出た。すると一階の食堂の電気がついていることに気づいた。そこでここは偶然を装い、俺が何をしているのか探ることにした。


俺がお茶を飲みに来たと知り、話を合わせた。そして俺が部屋に戻ると言って、食堂を出ると、田畑さんは俺の後を追った。そして沢野さんと小川さんは、田畑さんが探していない場所を中心に狭霧を探すことにした。


田畑さんは社務所のドアの前で聞き耳を立てた。すると俺と芽衣さんが拝殿と授与所へ狭霧を探しに行くことを知り、小川さんと沢野さんの端末に連絡をいれた。


すると。


老人から連絡がきた。

今、何をしているのか、と。


この投稿を見つけ、お読みいただき、ありがとうございます。

田畑さんの回想は続きます。

引き続きお楽しみください。

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