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プロローグ

「あ~~~~」


突然明るいアニメのキャラクターのような声がしたかと思うと、医務室の廊下から女性が歩いてきた。


廊下の暗がりから明るい玄関ホールに姿を現したその女性の姿に、俺は心臓が飛び出しそうになった。


点滴を打っていて、左腕で点滴スタンドを持ち、頭に包帯を巻いている様子は怪我人そのもの。


だが、着ている服が、男性用の大きめの白いシャツで、胸元のボタンはかなり開いている。


豊かな谷間が丸見えだった。


しかもシャツの下の下着が明るい陽射しを受け、透けて見えていた。


さらにスカートやズボンといったものをはいていない。


俺は目のやり場に困った。


しかも、いわゆるセクシーすぎる谷間に対し、顔はものすごい童顔。


でもとても可愛らしい顔で、声ともマッチしていた。

この顔でまさかのあのボリューム。


こんな先輩がいる部隊に入隊できた俺、ラッキーかも⁉

どんな部隊に入隊したかって? 


部隊の説明の前に今の日本がどんな状態か説明しよう。



かつて日本は、黄金の国ジパングと言われていたことがあった。


そして2050年の日本は本当に黄金の国になっていた。


そう書くと、2050年の日本がどんな国になっていると、皆さんは想像するだろうか?


とんでもない量の徳川埋蔵金が発見され、日本は黄金の国ジパングになったのではないかって?


それは夢があるけど正解ではない。

現実は……ちょっと過酷だ。


まず2035年に富士山が噴火した。


これが結構な大規模な噴火で、火山灰により、首都東京はインフラがやられ、その機能がマヒした。


もちろん、東京以外の都市も被害甚大。


そんな状況下で今度は巨大地震が発生した。


南海トラフ巨大地震だ。


九州まで巻き込み揺れに揺れた地震で、日本はもはや国として機能停止状態になった。


そこに某国がミサイルを発射してきて、西日本のいくつかの地域が被害を受けるも、アメリカがすぐに反応。


今度は戦争が起きる……かと思いきや、世界は世界で大変なことになっていた。


異常気象だ。


日本が噴火と地震で揺れていた時、北米では巨大ハリケーンがいくつも上陸し、多くの都市が壊滅的な被害を受けた。


だからアメリカは某国のミサイルに対する報復合戦を始めることはなかったし、戦争を始める余力もなかった。


ちなみにハリケーン被害で北米がダメージを受ける一方、南米では記録的な大雨により洪水被害が拡大、ダムも決壊し、都市機能がストップしていた。


ミサイルを発射した某国はというと、ハリケーンに苦しむアメリカの情報を得て好機を得たりと思うも、進撃はそこまでだった。


というのも国境を接する中国で謎のウィルスが蔓延し始めたからだ。


このウィルスに感染すると、脳の機能が低下し、呂律が回らなくなる。

さらに手足の動きが鈍化するのだが、なぜか歩き回るという特性により、中国と国境を接する某国はもちろん、ロシア、インドなどの十四か国は、このウィルスとの闘いを強いられることになった。


なにせ中国の人口は約十四億。


しかもワクチンも治療薬もなく、感染すると働くこともできず、兵力にもならない。

かつ変異種から空気感染の可能性もでてきている。放っておけるわけがない。


なお、人肉を食らうことはないが、その手足の動きと歩き回る特性から、このウィルスに感染した人は“ウォーキングゾンビ”と呼ばれていた。


シルクロードで中国ともつながるヨーロッパも“ウォーキングゾンビ”の脅威にさらされていたが、それよりも連日の熱波と干ばつに苦しんでいた。


アフリカも熱波と干ばつに悩まされていたが、多くの土地の砂漠化で水と食料が不足し、水を巡って内戦状態に陥っていた。


森林火災が同時多発的に発生し、サイクロンやストームにも見舞われているものの、他の地域に比べれば比較的安全と考えられるオーストラリアには、いち早く世界中の富裕層が集まっていた。


そしてここで本題に戻る。


オーストラリアに集結している富裕層が極秘に手に入れた情報、それが黄金の国ジパングである。


噴火と地震で壊滅的にやられてしまった日本にもたらされた副産物、それが金だった。


どうやら人類が感知していない地底奥底に眠っていた金が、地震と噴火により地上にその姿を露わにしたのだ。


オーストラリアの富裕層が送り込んだ金を狙う一味、ゴールドギャングと遭遇した日本政府の役人により、日本はようやく自国の領土に大量の金が現れたことを知った。


それが2038年。


この情報は臨時首都がある京都へすぐさま届けられ、金を守るためとある部隊が発足された。


金があれば日本は必ず復興できる。


かつての日本を上回る、資源大国日本として、世界にその名を再び轟かせることができる。


そのためにも金を狙う不届きな奴らと戦わなければならない。


金窃盗団制圧部隊「黒影」――これこそが日本の未来を担う金を守るために発足され、俺、黒雷 蓮(くろいかづち れん)が入隊した部隊である。


そしてこれから俺が語る出来事は、黒影の戦いの記録である。

この投稿を見つけ、お読みいただき、ありがとうございます。

初めての投稿でガチガチに緊張して作業しました。

不慣れなため至らないところがあるかもしれません。

どうか温かく見守っていただけると幸いです。

引き続きよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 初投稿、お疲れ様です。 新着作品の発掘中で見させてもらいました。これから、のんびりと読ませていただきます。 [一言] なろう、の小説数が多いので、人目の触れる機会が少なくて大変ですよね。 …
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