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094 襲来の時

 私たちなりに姉妹の愛の形を探し続ける1ヶ月間だった。

 でも結果として、マギア・ムーンが重なり何か起こることはなかった。


「……肩を落とすことはないわよ。この力が無ければ勝てないと決まったわけじゃないんだから」

「はい。わかっています」


 この1ヶ月で氷彗さんは須藤室長や新たな魔法大臣と連絡を取り、国民の避難と戦う魔法少女の選定に携わった。

 その結果、クラス4以上の魔法少女は全員出動となった。

 ……まぁ、その決定のおかげで8割の魔法少女が辞めたんですけどね。

 聞けば普段から氷彗さんが張り切ってエネミーを倒していた弊害で、すっかりエネミーと戦うという経験を失ってしまったようだ。


 この魔法少女の動きに、世間からはかなりの反発があった。税金で生きていたくせに、いざ戦いになったら逃げるのか、と。

 まぁ……正論と言えば正論だと思う。でも、逃げてしまった子たちの気持ちもわかる。


「はぁ、気が乗らないわね」

「総大将、ですもんね」


 氷彗さんは日本における対黒天二柱戦力の総大将に任命された。ぶっちゃけ、政治家の人達の責任逃れや失敗した時のなすり付けのためのポジションだろう。


「私たちが負けたら、まず地球そのものがなくなる。責任の所在なんてどうだっていいのに、アホらしいわね」

「まったくその通りだと思います」


 私たちはただ会話をしているわけではない。実は氷彗さんは感じ取っているらしいのだ。黒天二柱が、たしかに近づいていることを。

 そして約30分後には地球に到達するとも感じ取っているらしい。


「総員、配置についたわね」


 残ったクラス4、5が落下予測地点を包囲し、その最前線にクラス6が立っている。

 氷彗さん、夜伽さん、茜さん、ブラッディさん。

 2体に対して、クラス6が2人。本来なら心強い味方も、エネミーの総大将相手となると未知数だ。


「さぁ愛梨、覚悟はできた?」

「はい。戦いましょう。私たちの愛の力で!」


 頷き合ったその瞬間、黒い柱が2本、包囲された地へ降り立った。

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