088 クラス6、京都へ
京都に行く。
氷彗さんがそう言ってからは早かった。
すぐに魔法少女に変身したと思えば、全力で西側に向かう。本当に魔法少女になってからというもの、時間というものが気にならなくなってきた。
「ここが壱与の眠る場所?」
「えぇ。ついでに言うと卑弥呼も眠っているわ」
ただ今日はここに鍵がかかっていた。そう簡単に入り込むことはできない。
「氷彗さんは鍵穴に指の腹を当て、氷を形成。するとあら不思議、鍵穴の形にぴったり合う氷が作れてしまうのです」
「やーい、氷彗の犯罪者予備軍〜」
「さぁ、入るわよ」
無視された夜伽さんは少しむくれながらも、黙って氷彗さんについていった。
ここに来るのは何度目だろう。相変わらず琥珀色の結界が、古墳の前に張られている。
『……久しぶり、ですね? 愛梨と氷彗』
「……!? 声が……」
脳内に聞こえる声に違和感を覚えたのか、驚いた様子のブラッディさん。茜さんや夜伽さんも、それぞれほどほどには驚いているようだった。
『今日は何用ですか?』
「あなたに伝えることがある」
『なるほど。ならば入室を許可します』
そう言うと壱与さんは琥珀色の結界を解除した。
『さぁ、本体によろしくとお伝えください』
コクリと頷いた氷彗さん。古墳内に入っていくと、流石にこの人数では狭すぎた。
そのため私と、茶化してくるであろう夜伽さんは古墳外で待機となる。夜伽さんは文句を言っていたけど、氷彗さんは取り合う姿勢すら見せなかった。
古墳内へと進んでいく氷彗さん、ブラッディさん、茜さん。
中で一体どんな話が広がるのか。大袈裟じゃなく、この世界の運命がかかった対談が始まる予感がします。
明日の更新はお休みです。




