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姉妹契約で結ばれた魔法少女たちは特別な感情を抱いてしまうかもしれませんよ  作者: 三色ライト
5章 戦争編

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061 結界術訓練①

 会合が終わり、次は茜さんのリハビリ&私の結界術の訓練の時間になった。

 訓練室では氷彗さんと夜伽さんが模擬戦をしているから、私と茜さんの二人きりになる。


「まずは愛梨の使える結界術を教えてくれる?」

「あ、一個だけあります。『透過結界』っていう自分にかける魔法なんですけど」

「『透過結界』……初めて聞く名前。ちょっと使ってもらっていい?」

「はい! 『透過結界』」


 私は壱与さんに言われた通り、澄んだ水に浮くような感覚をイメージして魔法を発動した。

 心地よい気持ちに浸っていると、茜さんの驚いた声が聞こえてきた。


「あ、愛梨! 消えた!?」


 この驚きよう。おそらく茜さんは『透過結界』を使ったことがないんだろう。

 壱与さんが使っていた魔法だもんね、時代が変われば無くなるものもあるよね。


 私は澄んだ水の中から出るイメージで、『透過結界』を解除した。


「良かったぁ……消えちゃったかと思った」

「透明化する結界術を自分にかける魔法ですね。これだけはとある人物から教わることができました」

「驚いた。アタシにも使えないよそんな魔法」


 壱与さんはこれが一番簡単な結界術って言ってたけど、本当にそうなんだろうか……。

 少なくとも茜さんの反応を見る限り、なんかレアそうな結界術であることに間違いはない気がする。


「茜さんの結界術はどんな感じなんですか?」

「アタシが使うのはコレね」


 そう言って茜さんは8つのルビーみたいな赤い石を取り出した。

 その一つの大きさはアーモンドくらい。


「コレは魔石って言ってね、アタシが宝石に魔力を溜め込んでいたの。まさか2年もずっと蓄え続けていてくれたなんて思ってもいなかったけど」

「この魔石をどう使うんですか?」

「見ててね。えい!」


 8つの魔石のうち、4つを投げた茜さん。

 すると茜さんは両手の指を合わせ、手で三角形を作った。


「『結界術:紅爆(こうばく)』」


 茜さんが呟いた瞬間、魔石は自分で動くように隊列を整え、綺麗な正方形を作った。そして魔石同士が魔力の糸で繋がり、中の空間も紅に染まっていき……爆発した! この間、わずか1秒。


「こんな感じかな。4つだと平面爆発だけど、8つにすると立体で爆発できるから範囲も広がる。でも魔力の消費は激しいからその時の状況に応じて使いましょう。わかる?」

「は、はい! すごいのがわかりました!」

「うんうん、いい子ね、愛梨」


 茜さんは私のことを簡単に褒めてくれる。きっと七海さんもこうやって褒められて成長していったんだろう。


「愛梨も魔石を使う?」

「使わないと発動できないですかね?」

「あくまでアタシの推測だけど、使わなくてもいいと思う。魔力の通る道を用意してあげるためのポイントになればいいから」

「あっ、じゃあ私の魔力で作った花をポイントにするのはどうでしょう?」

「うん、いいと思う」


 あっさりと肯定してくれる茜さん。なんだか自尊心が高まっていくような感覚。


「魔力を繋げるポイントになる感覚で花を作る……」


 私が使う花といえばもちろん桜。

 桜の花をポイントにして、結界にする! 茜さんと同じ正方形で……ってあれ?


「なんか難しくないですか? ポイントを配置するの」

「あー、うん。アタシも結構慣れるまで時間かかった」


 ぐっ……私って思っていたより不器用なのかな。でも壱与さんの言う通りなら結界術には長けているはず。このポイント設置さえ乗り切れば…………


「乗り切れな〜〜い」


 練習から1時間。ずっとポイントになる桜を動かすだけで、安定した場所に設置することはできなかった。


「大丈夫だよ、練習を重ねればきっと上手くできるようになるから」

「そうですかね〜……」


 まぁどの魔法も簡単にできた! というケースの方が難しい。

 とにかくこの結界術をマスターして、氷彗さんの助けになるような魔法少女になるぞ〜!

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