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045 ルナミ結成

 氷彗(ひすい)さんの元妹たちが私たちの部屋を訪れ、氷彗さんを抱きしめた次の日。

 私は今、名古屋の街にてエネミーと交戦していた。

 今回のエネミーは白いサソリみたいなエネミー。白色の毒液のようなものを吐く姿は恐ろしく映った。


 ただ、私は一人じゃない。姉である氷彗さんと、今回はもう一人……クラス6の夜伽ルナさんがいる。


「おいでエネミーちゃん。ルナルナにしてあげる」


 サキュバスの格好をしたルナさんは名古屋の繁華街でその姿を晒さないでと思うほど際どい。

 ただ相手のどんな攻撃も魔力を吸い尽くして無効化するのは本当にケタ違いの強さだと感じた。


「どう氷彗。トップフォームに戻ってきたんじゃない?」

「そうね。素直に心強いと言っておくわ」


 私たちは昨日、伊月大臣による魔法少女の軍事転用に反対するための団体、『ルナティックアーミー』を結成した。

 意味としては馬鹿げたとか、異常な軍隊って意味。もちろん私たちは魔法少女を軍隊だなんて思っていないから、これは伊月大臣に対する皮肉を込めたものになる……って氷彗さんは言ってた! 私には思いつきもしません!


 私は手を出すことなくエネミーは無惨にも散っていった。

 最近気がついたけど、エネミーにも強さが別れている気がする。

 例えば高校に現れたエネミー。あれは強かった。クラス4の芽依さんでも負けていたし。

 次に名古屋城のエネミー。あれも強かった。負けた後にオタマジャクシを出して追加攻撃をしてきたし。

 豊田市で私が一人で倒したエネミー。あれは弱かった。だって瞬殺できたし。


 エネミーにも色々あるんだなぁ〜と思う。


「ん〜、さて帰ろっか。もしかしたら『ルナティックアーミー』に新メンバーがいるかもしれないし?」

「そうですね。……っていうかルナティックアーミーってちょっと長くないですか?」

「じゃあルナミね。決定〜」


 軽いな〜夜伽さんは。

 ちなみに氷彗さんとの契約で、夜伽さんは毎日3時間は部屋から出るようになった。それ以外はまぁ……してるんでしょうね、えっちなこと。


「お帰りなさい、愛梨ちゃん、氷彗ちゃん、夜伽さん」

「ルナでいいって〜」


 私たちを出迎えてくれたのは風香さん。

 何を隠そう、ルナティックアーミー、略してルナミの広報・勧誘メンバーなんです!

 まぁ人望あるし、当然だよね。申し訳ないけど氷彗さんではとても務まらない……。


「愛梨、今何か失礼なことを考えていたんじゃないかしら?」

「い、いえ! 滅相もございません!」


 なんで私の考えって氷彗さんに透けてしまうんだろうか。もしかして前世から仲良かったりして? きゃっ♡ ロマンティック!


「それで中谷先輩、今日の成果は?」

「ほとんどの子は私たちの意見に賛成してくれたわ。でも……明確に反対を示す私たちについて来るという子は数人だったわね」

「そうですか」


 当然とも言える。だって自分たちのトップにあたる大臣に逆らうんだもん。

 もしクラス6の氷彗さん、夜伽さん、そして外国からの支援だけどもブラッディさんの参加がなかったら全員クビだったかもしれない。


「伊月は動きましたか?」

「ううん。須藤室長に聞いたけど何も連絡はないわ。何か酔っ払ってしまったとかなんとか……」

「はぁ?」


 氷彗さんが明確に嫌そうな顔をした。


「なら打首でもしてやろうかしら」

「じょ、冗談ですよね?」

「まぁ流石にね」


 氷彗さんならやりそう……。


「今何か失礼なこと考えていたんじゃ……」

「そ、そんなことないですって!」


 またこのやりとりをしている間にタイマーが鳴った。夜伽さんを拘束していられる時間を示している。


「んじゃ部屋に戻るね〜。疲れた身体をリフレッシュ♪」


 あぁ、また始まるんだなぁ。

 なんだかもう慣れてしまった。こっちに害はないから特に問題はないしね。


「夜伽さんは相変わらずね」

「そうですね。期待半分でちょうどいいでしょう。それより今のメンバー数は?」

「クラス6が3人、クラス5が私含めて2人、クラス4が4人、クラス3が4人、クラス2が5人、クラス1が2人ね」


 ということは? 合計……えっと……


「20人ですか。まだまだですね」


 計算はや……。

 私たちの目標人数は愛知にいる魔法少女の半数にあたる35人。

 まだ15人も勧誘しないといけないわけだ。


「これからも私は勧誘に勤しむわね。氷彗ちゃんは矢面に立つことになっちゃうけど、頑張って」

「はい。心配しないでください」


 氷彗さんは風香さんに軽く会釈をして歩き始めた。

 そして数歩歩いたところで、私に話しかけてきた。


「愛梨、奈良県に行くわよ」

「え? なぜ……」


 唐突な宣言に驚いてしまった。


「工藤大臣は私たちとの最後の会話で宮内庁に行くと言っていた。当時の宮内庁長官は伊月。その翌日に死亡。しかも奈良県で。何か繋がっていると思わない?」


 そう言われると怖いほどに繋がっている。

 奈良県に何があるのかはわからないけど、もしかしたら大切なことが隠されているのかも。


「踏み込むわ。歴史を紐解いて、今に活かす」


 氷彗さんの目は鋭く、強い闘志に燃えているようだった。

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