掃除がしたい!
掃除をすることついては満場一致だったものの、掃除道具の調達方法ついては意見が合わない。
「お金を貯めようとしているんだから、ここは節約一択。各自家から掃除道具持ち寄りましょう」
「いやいや、家帰って戻ってきたら日が暮れちゃうよ! 街に買いに行こうよ!」
「ま〜、今月だけでも銀貨8枚分の家賃が浮いた計算になるし、買えばいいんじゃないの?」
「浮いた分だけお金を使ってたら、いつまでもお金貯まらないよぉ」
「待って! 教会から借りて来れるかも!」
「そういえば、カーニャが派遣された教会、セントラルから近いって言ってましたね」
「ナイス〜カーニャ〜」
「事故物件の浄化依頼が来たと言えばたぶん大丈夫だと思う! 私行ってくるね!」
「私も行くよぉ、一人じゃ持てないかもでしょ」
こうして、カーニャとチェルカは教会へと出掛けていった。サーリアとヴィダは、待つ間、使える家具と使えない家具の仕分けをすることにした。
古く、かなり汚れの目立つ家具が多いが、元の作りが良いからか、ベッドの木枠などはキレイに拭けばそのまま使えそうだった。
「そういえばさ〜、事故って何があったんだと思う?」
「何でしょうね。全部の部屋を見て回りましたけど、血の付いた部屋や家具は無かったですし」
「あの部屋、気にならなかった〜?」
「どこです?」
「三階に上がって右側の部屋がね、やけに家具が少ないな〜って」
「それって、血が付いた家具を処分したんじゃないか、ってことですか?」
「ま〜、何だっていいけどね〜。あ、このチェスト使えそうね」
「もう、自分から言い出したのにすぐ興味無くすところ、変わってないですね」
「そう〜?ふふふ」
早々に全部の部屋の家具の仕分けを終えた二人は、ヴィダの提案で、新居で乾杯するためのお酒やつまみを買いに行くことにした。
しっかり者のサーリアだが、お酒には目がないため、財布の紐も弛むのである。それも、ヴィダの計算のうちなのだった。
鍵をかけ、二人は新居を後にした。
お読みいただきありがとうございます!
人生で初めてブクマつけていただき感動しています。
今日、このあと三話投稿します。(三話がキャラクター紹介となりました)
よろしくお願いします!




