表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最底辺の物語  作者: 匂宮 司
2/3

序章

僕、哀田(あいだ) (きり)は、大学1年生。2年間、浪人していたのだけど、やっと入りたかった大学に入ることができたんだ。


よかった、やっと親に口うるさく言われることもなく、キャンパスライフを満喫できるんだ。

そう思っていたのに…。


「あ、せんぱーい。学食、奢ってくださいよ。」


『え、いや、今日は持ち合わせ少なくて…』


「えー、いいじゃないですかー。」


後輩(といっても、学年は同じ。年齢が僕の方が上だから先輩と呼ばれている。)の関山(せきやま) (るい)は、僕にねだる。


「っていうか」


笑顔がそこで消えた。


「さっさと金、出せよ。」


低い声で関山は言う。そして、またすぐに


「ねー、先輩。」


と笑顔に戻りながら、僕を呼ぶ。


「先輩がー、隠してる秘密のこと、バラしちゃいますよ?」


人懐っこそうな笑顔で僕を脅してくる。


「いいんですかねー?」


『分かったよ…。』


僕は内心嫌で嫌で仕方なかったけれど、関山に従うことにした。


「わーい、先輩ありがとうございまーす!」


学食へ歩きながら、僕は考える。


なんでこんなことになってしまったのだろうと。

あのことだって、偶然、たまたま関山に見つかってしまっただけなのに。


僕の秘密。



それは


僕が

親を殺したということ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ