友達??
入学式からもう1ヶ月近く経った。周りの生徒は、グループを作り、自分の居場所を確保していた。俺、鈴木拓真は友達はいない。でも少し話せる知り合いができた。
そう!鈴木拓真は大人になったのである。
「おーい!たくま?何外見て黄昏てるの?」
「安心しろ!気のせいだよ」
校売のパン加えながら俺にちょっかいを出してきたのが、佐々木悠太である。
こいつとはこの前知り合った、授業前こいつと俺が呼ばれ、先生の手伝いをしたことがきっかけで、少し話すようになり今に至る。
中学の時に全く友達がいなかった俺にとっては超ラッキーイベントである。せっかくのラッキーイベントなので、大事にすることに決めた。
「たくま〜???」
「ん?」
「彼女いたことあるか?」
「ぷうううっっっっっっっ..........ゲホッ.....」
「どうした?絶対に聞いちゃいけない質問とかー?」
「そんなんじゃねえよ」
はぁ.....びっくりした、友達もいない俺が彼女?ふざけてるだろ!この見た目と性格で察してくれよ.....
「彼女?そんなの腐るほどいたぜ?」
嘘をついた。
「はっ?嘘つけ」
はい。一瞬でバレました。
「まぁ彼女なんて興味無いし?できないんじゃなくて作らないんだぜ?」
漫画でよくある名言を入れてみた?名言.....
「あーそうか....」
「そこは突っ込めよ」
「なんで?」
「もういいわ!!!」
こんなくだらないやり取りが幸せって思う人もいるかもしれない。俺は思わないけど......思えよ、自分で突っ込んでやった。悲しい。
「拓真くん......付き合って?」
その言葉が俺の耳に刺さった。
「は?」
俺の横に1人の女の子が立っていた。朝永由美だった。咳が隣で少し話す機会はあったけど、他に関わりはなかったはず?
「えええええええええええええ!!!!!!!」
「ちょっ....お前....大声出すなよ」
悠太が大声で叫んだ、そのせいで、クラスのみんながこちらを見た。注目を浴びている。
「あっ.........がっ......」
俺は固まってしまった。俺は昔から注目を浴びるとこうなってしまう....何も出来なくなってしまう。
「ナーンてな!!!!」
悠太のその一言でクラスが笑いに包まれた。
最初は嫌な奴かなって思ったけど、中身は良い奴だ
いつの間にか、クラスからの注目はなくなっていた。
「がっ..........」
「おい!いつまで固まってるんだよ!」
「はっ.......ココハドコ」
「お前大丈夫か?」
「助かった......」
まじで死ぬかと思った、大勢の注目なんて.....死ねます。もし悠太がいなかったらどうなっていたのか?病院に運ばれるかも......考えただけで、恐ろしい
「で、?お前.....返事は?」
「返事?ってなんの返事?」
「いや、今お前告られたよな?隣にいる子に!」
「はい........」
彼女は悲しそうにこちらを見ていた。俺は思った......やっちまったと.....
「ご、ごめんなさい、すぐには返事出来ないです。」
「わかりました.....」
「おい!たくま〜かっこつけるなよ!」
「おい、そういうの今、言っちゃだめだろ?」
「だって......羨ましかったんだもん」
上目遣いで見てくる悠太.....こいつ殺してやりたい、俺がかっこつけて、今はまだその時じゃないと断ったのに、余計なこと言いやがって、俺の行動が水の泡だ。本当は今すぐ付き合いたいぐらいだ。俺に彼女?考えたことないぞ?彼女できたとしても、幸せに出来るか微妙なところだ。
「あの.........いつお返事貰えますか?」
「えーっと......じゃあ明日で!」
「はやっ.......失礼しました。わかりました。よろしくお願いします!」
ん?今ボロこぼした?こんな可愛い子に限ってボロをこぼすなんてことないよな?
彼女はそのまま教室を出ていった。その後いつもと変わらない、授業をして、家に帰った。
家に帰ってきた俺だが.......ずっと考えている。こんないい話ないと思ってるけど、俺なんかが彼女を幸せにできるのか?
「どうしようかな........」
俺はベットに転がりながらある奴に電話をした。
「あ〜たくま?恋愛の相談か?」
「そんな感じだ」
こういう通話も昔の俺だったら夢の夢だったんだけどな....今はなんとも思わない
「うわー俺に相談する?恋愛経験豊富の俺に相談するか?」
「豊富だから、電話したんだろ?」
「しょうがねえな俺に任せとけ!なんでも答えてやるよ!」
そうか。じゃあ質問しようかな?
「俺、どうすればいいと思う?」
「知らん。」
「ちょっと待て、恋愛経験豊富なのに答えられないのか?知らないってことはないだろ!なんかアドバイスくれよ」
「まぁ.....お前の好きにやれよ!俺が答えだしたら面白くないしな、自分で見つけることが大事なことだぞ?やば、俺今いい事言った〜」
「その最後の一言がなければな!じゃあもうひとつ聞くぞ?」
俺はさらに質問してみた。
「お前だったらどうする?」
「おやすみ〜」
そこで通話は終了した。
恋愛経験豊富者.......使い物にならねええ
さてどうするか?
俺があの子を好きなのかもわからない、て言うかあの子のこと何も知らない。そんなんで付き合ってもいいのか?
今まで考えたことないようなものを夜遅くまで考えていた。とりあえず、明日頑張ろ。
電気を消して就寝した。
次の日
「おーい!たくま〜起きんさい!!!!!」
10分後
「起きなさい!!!!!!!!」
更に10分後
「もう知らないからね!!!!仕事行って来るからね!!!!!」
なんだようるさいな...今何時だ???
俺は棚の上にあった、時計を見た...........
「9時だ!!!!!!!!!待て待て、もう授業始まってるじゃないか!!!夜遅くまで考えすぎた.......よし!日曜だと思ったって嘘ついて誤魔化そう!そんなの通用するか!!!」
俺の脳内パニック状態、自分でボケて自分でつっこむ!それが俺の日課!!なわけあるかああああああああぁぁぁ
「急げ急げ!!!!」
急いで準備し、家を飛び出た!!!こういう時に思う!家から学校近くてよかった...
さっと下駄箱で上履きを履き3階まで階段を駆け抜ける!3階の1番端っにあるのが、Gクラスである。流石に廊下は歩こう。
ガラッ!!!!!!!!
「すいません!日曜日だと思ってました!ごめんなさい!」
教室が静かになった.......
「いいから早く座りなさい!」
「あががががががががががが」
俺注目浴びるの無理なんだ ......恥ずかしい.....死ぬ。
バタン
「大丈夫か???」
先生に呼ばれていたが息絶えた。
「なんてこと妄想しただろ?」
「してねえし!」
「倒れただけで、息絶えるとか笑えるよ!でもお前が遅刻ってめずらしいな!」
「考え事しすぎたんだよ.....」
「あー彼女にするか?しないか?か.....」
「変な言い方するなよ」
今、保健室にいる、注目を浴びて、倒れたらしい、遅刻なんて一生しない、と俺は心に誓った。
こんばんわ、だっちゃんです!投稿遅れて申し訳ないです!今回の話読んでくれてありがとうございます!投稿は不定期になってしまうのですが、どうかよろしくお願いします!