第二話アラン平原の戦い
戦闘パートです。
アカネイウス暦895年 コリント王国中部 アラン平原
コリント王国一万五千は、キール港奪還と占拠するグルニア兵を駆逐するために王城で諸侯軍は、集結し王宮騎士団と合流南下していたところグルニア帝国軍第10師団と会敵し後にアラン平原会戦と呼ばれる戦いが始まろうとしていた。
コリント王国軍 野営地 軍議用天幕
「ヴェルンハルト伯爵敵は、一万近くおりますな」
とコリント王国の貴族の一人が言った。
「ふん、例え蛮族がいくら集まろうと我らが騎士団の突撃を受ければ3馬走もすれば決着してしまうだろう、軍議などして策を練るほどの相手ではあるまい」
ヴェルンハルト伯爵は、あざけるように答えた
「しかも敵は、こん棒のような武器しかも騎馬はわずか1000騎程さらには甲冑を着たものなどほとんどいないとか これでは、虐殺ですな彼らが気の毒だわ」
一人の貴族が茶化すような調子で言うと天幕は、笑いに包まれた。
「では、歩兵を出すまでもありませんな我ら騎士の突撃一蹴してやりましょう」
その場を仕切っていた1人の騎士が纏めると各々戦闘の準備を始めた。
***
コリント王国軍は、歩兵を後方に待機させ騎兵が前面にでて横隊の陣形をとっていた。
そして一騎駆け兵を鼓舞した。
「諸君!蛮族どもは、身の程知らずにも我らの大地を犯してきた!彼らを生きて返していいものか彼らに与えられるべき罰はなんだ!」
騎士たちは答える
「死だ!」 「皆殺しだ!!」
駆け抜けた騎士は、敵方に騎馬を向き直し叫んだ
「突撃!!!!!!」
その掛け声とともに王国軍の重装騎兵四千は一斉にグルニア帝国軍へと突撃を開始した、と同時にドーン ドーンとグルニア帝国軍陣地から砲撃が始まる 弾着と同時に幾人かの騎士がなぎ倒される 「怯むな、我らが騎士の突撃は、この程度のこけおどしでは止められんッ チャージ!」とヴェルンハルト伯爵が叫ぶと騎士は一斉に長槍を前へと突き出す。グルニア帝国軍まであと60mまで迫ったその時
「打てええい」というグルニアの士官の叫び声と同時に歩兵が一斉に射撃をした。
前列の騎士たちは、バタバタと倒れる さらにグルニアの歩兵は前列がしゃがみ装填を始める
二列目が射撃を開始 射撃が終わると二列目も同じくしゃがみ装填をはじめる
先ほどと同じように三列目が射撃をはじめ終わると一列目が立ち上がりまた射撃を開始した。
その絶え間ない銃撃の中突撃の勢いはくじかれ次々と王国の騎士たちは落馬する。
「伯爵完全に我々の勢いはくじかれました後退して後方の歩兵と合流して再度攻勢に出ましょう」
若い騎士が伯爵に進言する。
「バカなことを申すな!我ら栄えある騎士が背を向けて撤退なぞできるかァ!全騎抜刀突撃だ」
生き残ったわずかな騎士たちは、抜刀し再度突撃しようとするが 喇叭の音とともに突撃してきた、歩兵が迫り距離が取れずその場で戦うことを強いられた。
騎士たちは奮戦むなしく数に押されひとりまたひとりと打ち取られていった。
そして後方の歩兵は、眼前で最強であるはずの重装騎兵が蹴散らされたのを見て士気を喪失王都へと撤退しようとしたところへ騎兵の追撃を受け少なくない損害を受けた。
アラン平原の戦いは、ここに決した。
次回あたりいろいろな世界観を解説回を入れようかと思っています
批判・感想等々待っております。