閑話〜チームワーク〜
更新速度が落ちてます。
すみません…
俺の予定では二度目の屍喰らいとの、戦いなど瞬殺で終わると踏んでいた。
それなのに……
「よけろっ‼︎」
ゼロの叫び声が響く
「え?」
アズマの反応が一瞬遅れる。
その瞬間、屍喰らいの爪が振り下ろされる。
「うっ‼︎」
『ガキンッ!』
と、音を立てニッシーが大盾を持ち間に割り込むが明らかにSTR不足で大盾ごと吹き飛ばされる。
攻撃のモーションの隙をついて俺と麒麟が斬りかかるが俺の【毒ナイフ】では大したダメージは与えられないし、麒麟の片手剣でもダメージは与えられない。
全員のアーツを決める決定的な隙をこちらの被害を最小限に抑えて作る必要があるのだが急ごしらえのパーティでは、波の連携すら難しくかえって、窮地を被ることになる。
さらに、俺たちのパーティにはどんな形でも回復役が存在しないため消耗戦に持ち込むことは避けたい。
何か作戦を考えないと全員揃って死に戻りだ
考えろ………
致命的な隙を作る方法を…
まずは、俺たちの武器の整理からだ、
俺はナイフ、ゼロはバズーカ砲、麒麟は片手剣、アズマは槍斧、ニッシーは大盾、か…
このメンツで何ができる?
後は、屍喰らいの攻撃モーションの一番大きい攻撃。それは、間違いなくあの爪の振り下ろし。あのモーションで何かできることはないか?
アズマが大盾を使って健気に体当たりしている光景が目に入る。その瞬間、大盾の前方に小さな爆発が起こる。
あれは、あの盾のアーツか?
まてよ………
やってみっか
この賭け、当たるも八卦当たらぬも八卦だ。
「ニッシー、大盾であの爪の振り下ろされる瞬間に今の爆発のアーツ使えるか?」
「っ…はいっ!」
一瞬の戸惑いの後に頷く。
「それで、屍喰らいがひるんだ瞬間にゼロがバズーカ砲をぶちかましてくれ」
「了解した」
ゼロが静かに答える
「最後に俺と麒麟とアズマで自分の持ち得るアーツを叩き込む。その時は、最初の二人もアーツで攻撃してくれ。」
「わかった」
「わかりました」
もう回復薬の残量も少ない。
チャンスは一度。
屍喰らいの近くに張り付きあの攻撃が来るのを待つ。そして、ついにこの瞬間が来る。
「来たぞっ‼︎」
屍喰らいが爪を振り上げる。
そして、ニッシーが前に躍り出る。
そして、振り下ろした瞬間
「【小爆発】」
小さな爆発が起こり、攻撃が途中で止められる。その小さな隙を逃さずに顔にめがけてゼロがバズーカ砲をぶちかます。
「今だっ‼︎【致命の一撃】」
「【重斬突】」
「【袈裟斬り】」
俺、アズマ、麒麟のそれぞれのアーツが炸裂する。
そして、とどめと言わんばかりに
「標的確定………
全弾掃射」
ゼロが手に持っていたバズーカ砲をリロードの時間に制限されずに残弾が無くなるまで打ち続ける。
「ウオオォォォォン」
それまで、チマチマと削っていたこともあり
今回の総攻撃でHPのゼロになった屍喰らいは、最後の雄叫びをあげて沈む。
「勝った…勝ったぞ…」
「やったぁぁぁぁっ‼︎」
皆が思い思いに声を上げる。
そして、俺たちは次の街へのゲートをくぐる
そして、忘れてはいけないレアドロップの確認をする。
「あ、私だー」
あいつかよ…よりにも寄って麒麟か………
くれるかなあいつ…
「はいっ」
俺の手に何のためらいもなく
【屍喰らいの玉】を渡して来た。
俺がキョトンとしていると
「影さん頑張ったから私からのご褒美ねー」
「調子にノンなよ?」
そんなことを言いながら俺は内心ものすごく安心していた。
さてと、そろそろ行くか…
俺たちの連合の本拠地が見えてきた。
やっと、任務達成だ。
はぁ、疲れたよ…
今回で閑話終わりで、次話から本編に戻ります。
今後とも、よろしくお願いします。




