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俺は生産職で有ることに誇りを持つ!!  作者: 嘘つきの野暮
第三章〜公式イベントと学校行事〜
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閑話〜他人視点《アナザー・サイト》のイベント予選〜

今回は、前話の書かれていない、連合のメンバーの勝利までの過程です。



修学旅行に行っていたのでその疲れがどっときています。

「ホノィィィッッ!!」


俺の叫び声も虚しく、俺の目の前で親友の姿が白い光となって消えていく。


あいつは、今、なんで死んだ?

俺を庇った?

俺のせい?


俺は手を止めて、その場に立ちすくす。



立ちすくしている俺に剣が振り下ろされる。


「危ないっ!!」


海が、『カキンッッ』という音を鳴らしながら、剣を持ったプレイヤーと俺の間に割って入る。




「思うことがあるならこいつらを倒してからにして欲しいんだけどっ!?」






そう言われ、我に返る。



俺の視界に入る敵は7人。


海と組みあっている男の子。

ベルと互いに間合いを取り合っている男。

アリーとの距離を詰めようとする女。

すぎさんに切りかかろうとしている女の子。

影に魔法を撃ち込んでいる男。

ハナの攻撃を全て弾いている女。

そして、俺の親友をやった中央で指揮をしている俺たちぐらいの年齢の女の子。



すかさず俺は武器をあいつの作ってくれた散弾銃に持ち替える。


まずはこいつら全員を吹き飛ばす。


俺が、海と組み合っているやつを、散弾銃で吹き飛ばす。

それを合図に戦況に動きが出る。

手の空いた海がアリーとの距離を詰めていた敵を後ろから切りつける。

すぎさんに切りかかろうとしていたやつを、俺が散弾銃で吹き飛ばす。

ベルも隙をついて相手に一撃を入れる。


今、吹き飛ばした奴らはおそらく全員オーバーキルだ。流石我が、親友だ。



人数に優ったうちが次第に有利になり敵を追い詰めている中、俺はあいつと、相対していた。





「てめぇ、なにもんだ?」

そう問いかけたところでその、女の子はニヤリと笑う。



不味い。

そう直感した俺は振り向きざまに散弾銃をぶちかます。

目の前には、大砲の弾のような大きな弾が迫ってきていた。


爆発と同時に吹き飛ぶ俺たち。

いくらフレンドリファイヤがないと言っても爆風は、食らうらしくその場にいた全員が吹き飛んだ。




「ちくしょぅ」

ステータスを見ると残りHPは1/5もない。

さっきのはまずかった。

距離がほとんどない中での爆発だっからな。

直撃なら即死だったろうけど。




瓦礫の山から這い出た俺はその横に埋れていた先ほどの少女を見つけた。

その少女の頭に銃口を突きつける。




「さっきの質問に答えろ」

少女は、笑ったまま無言を貫いた。





「ちっ!」

短くしたうちした俺は銃の引き金を引く。





頭に全弾食らった少女はもちろんHPを0にして、光になって消えて行く。

残りの皆も俺がこうしている間に敵を全滅させたらしい。



周囲が開けて、俺は一つの核心を得た。

敵の狙撃地点の見当だ。


それは、この都市において、全体を見渡せる位置に存在しかつ、高い場所。

そして、俺の目線の先にあるもの。

連合立ち上げの場にしてこの都市の塔

『グランド・タワー』

俺たちは、そこに向けて歩みを進める。







この塔は、最上階に行くためには

エレベーターと、階段の二つの選択肢がある

俺は、ここで一計を案じることにする。









『チーン』

屋上にエレベーターが到着する音が鳴り響く


先ほど、俺が倒した少女より、少し全体的にグラマラスな雰囲気のある少女がバズーカのような物をエレベーターの出入り口に向けていた。

扉が開いた瞬間、それをエレベーターに向けて発射する。



瞬間、凄まじい爆発とともにエレベーターのあった場所が吹き飛んだ。


「ふふふふふ…勝ったわ」

そう少女が呟いた瞬間、俺の用意していた

草原小鬼の声の引き金を引く。


『パンッ』

という音とともに、少女が

「うっ」

と、うめき声を漏らす。


「な、何故だ?」

少女が呟く。


確かに、エレベーターは撃たれて吹き飛んだ


でも、俺たちはエレベーターに乗ってこなかった。

俺たちは1階にすぎさんを残してエレベーターを俺の合図で起動してもらい、階段で登る俺たちがちょうど屋上に着いた時に1階から動かしたのだ。



動揺している様子の少女に全員が武器を構える。

「ちくしょぉぉぉ」

先ほどまで動揺していた少女が急に銃を斜め下に向けて構えた。


「え?」


次の瞬間、俺の声を無視して塔の屋上が崩れた。

落下しつつ俺は冷静に考える

おそらく、落下ダメージは全員が共通して受ける。

多分相手は、相打ち狙い。

なら、

勝つのはうちだ。

うちは、1階にすぎさんが残ってる。







地面まで落ちた俺たちは衝撃とともに自分の体が光に包まれて行く。

無論あの、少女も。


次の瞬間、真っ暗になった俺の目の前には

『winner連合【鋼鉄の絆】決勝戦進出決定』

と表示されていた。

読んでくださる方ありがとうございます。

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