冬の日の出来事
寒い寒い冬。表では雪がシンシンと降り、柴犬がそれに向かって吼えている。
半纏を羽織って、ストーブつけて、炬燵に冷たい足を埋める。
「はー、今日も寒いねぇ」
吐く息がまだ白い。眼鏡が曇るので、鼻眼鏡だ。
裸眼でぼんやりと、目の前に立つ彼を見やって笑う。
「・・・お前の家、寒いからイヤだ」
雪がはたききれていないコートを衣紋掛けに取り付け、ストーブの近くのちょうどいい鴨居にかける。
マフラーをつけたまま、彼は僕の目の前に座った。マフラーをつけたまま、すっぽり。
首をすぼめたままの、僕と全く同じ格好なのがちょっと笑える。
「・・・何見て笑ってるの?」
長い前髪から見え隠れしてる釣り目がより細くなる。
それでも、視力の悪い僕には、ぼんやりとしか見えないので怖くはない。
「いや、君は本当に寒さに弱いなぁー、と思ってね」
冬とは対称的に思える、小麦色の健康的な彼の肌。それでも冬の寒さは堪えるらしい。
僕よりもかなり厚着で、シャツを二枚着た上にセーターを着ているから余程だ。
細身で小柄な彼の身体が、ちょっと太めに見えるのはそのせいだろう。
「・・・暖房、本当に効いてるのかよ。ちっとも暖かくならない!」
そうやってぼやく彼。僕は笑って、炬燵から足を抜いた。
立ち上がり、彼の後ろに回る。彼は何事かと、訝しげな眼を僕に返す。
「ほら、これで温かいw」
彼の背中を覆うようにして、僕は炬燵にはいる。彼を抱きかかえるような体勢で・・・。
「あ、石鹸の匂い・・・だ」
セーターから伝う心地よい体温。それに伴い仄かに彼の部屋の匂いがする。
柑橘系の爽やかな香りだ・・・。揺れる黒髪からも同じ匂いが僕の鼻を擽る。
「・・・恥ずかしい」
僕からは髪と真っ赤な耳しか見えないけれど、きっと顔も真っ赤だろう。
「そう? 寒いよりはましだよ」
僕がそう言うと、彼は何も言わずに炬燵の上にある蜜柑を剥きはじめた・・・。
ふと視線を背中に感じ、振り返ると、温かそうな僕らを羨ましそうに柴犬が見ていた。
あ。もうちょっと経ったら部屋の中にいれてあげようかな・・・。
うん。そうしよう。
設定は、まあ、恋人未満友人以上の友達が僕の家にやってきたー、みたいな。
はあ。まあ、敢えてBLじゃなくてもいい気がしましたがー。
女の子が相手だと、なんだか・・・ちょっとわいせつな感じがしたのでww
冬場って、締め切っているせいでしょうか・・・やけに香りを感じます。
とくにセーターとか衣類には、その人の匂いがつきますよねぇー。
中には、もっと嗅ぎたい・・・そう思わせる良い匂いの方もいますからw
そんな十代の時の思い出を描いてみたかったのですが・・・意味不明な内容にww
しかし、こういう匂いってどこからでてくるんでしょうかー。不思議ですw
ん? 私? 私はなんだか押入とか畳のニオイがするそうですw
それって・・・なんだか、微妙ですね。はい。