He wants to become a hero. 1
始めまして。ぼちぼち更新していきます。宜しくお願い致します。
※以下、長いです。というか作者の独り言的なものなので、飛ばす事を推奨致します。
久しぶりに書きたいネタが出たので書きます。というかまあ、先に前の奴を完結させないといけないんですけどね。本来は。すみません。本当に申し訳ございません。精一杯善処致します。
書きたいネタというのは、まあそこはあらすじを読めば察して頂けるかと。「世界の狂う重さ」を読んで頂けている、そんな神様のような方がいれば分かるかもしれませんが、何かを対比させるのが好きなんですね、自分は。英雄になりたいのになれない男と、なりたくもないのにヒロインになってしまう女。ですね。
今回の作品は、実質まだ設定くらいしか決まっておりません。
ああこういうの書きたいなー、と思ったからこの場をお借りしてしまいました。
今の日本のようなリアル路線でいくのか、【能力】ありきの世界でいくのかというレベルの事も決まってないです。誘拐37回の時点でリアルも糞もって感じではありますが、それはそれです。別の問題です。
ここまでこんな独り言に付き合って頂き、誠にありがとうございます。
今の文章が上手いなんて間違っても思っていませんが、今となっては黒歴史すぎる「世界の狂う重さ」の方も読んで頂けたら感激です。(あ、文章がっていう意味です。ストーリー的にはそれなりに満足してます)
では、本文です。
拙い文章ですが、どうかお付き合い下さいますよう、お願い致します。
P.S.
感想とかをくれると、(やらしい話ですが)嬉しさで舞い上がって書く意欲が持続します。どうか、一言でもいいので残してやって下さい。
この世界はノンフィクションだ。
本当に、嫌になるほど、リアルだ。
夢を叶えられるのは結局、最初から「持っている」人間だけなのだ。
「才能」を持っている人間だけが、成功出来るのだ。
「努力をすれば報われる」なんていうのは、詭弁だ。
そうやって俺たちは、「親の七光り」や、「成功する才能」や、「桁外れの運」を持つ人間に搾取され続けるのだ。
努力したってどうしようも無いことばかりで、努力は報われないものなのだ。
そんな醒めた考えを、俺は持ってしまっている。
それでも俺は、諦める事だけはしたく無かった。
どうしようもないと考えながら、俺はただ生きていた。
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名前:只野 正義
年齢:17歳
性別:男
将来の夢:英雄
備考:凡人。学生。これといった特徴なし。
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「英雄になりたい」
と、俺は言った。
「あっそ」
しかし、帰って来たのはにべもない返答だった。
まあいつもの事である。そう答えたのは俺の親友でお金持ちのHだった。
本名はなんだったかな。
知識として知ってはいるけど、覚える気がそもそもないから覚えていない。
あーそうだそうだ、確か本名嫌い仲間として最初は仲良くなったんだっけー。
とか何とか、どうでもいい事を急に思い出しながら、
「何だよノリわりーな。毎度ながら」
と文句を言った。するとエイチは何かを書きながら答えた。
「ノリとか以前に、お前その話題何回目だと思ってるんだよ」
「知らない」
「覚えてないんだろ」
「そうかもな。10回とかだっけ」
「桁が違う。100、いや下手をすると1000回は聞いた」
「それは盛りすぎだって」
「もう聞き飽きたのは本当だ。お前は本当に馬鹿だな」
「何だと」
ちょっとイラッとし、言葉の語尾が上がったのが自分で分かった。理由を聞こうと口を開こうとした所で、エイチが心底面倒くさそうに言った。
「分かった。またいつもの質問をしてやろう。どうせお前はいつも通り何も答えないんだろうけどな」
何を書いていたのか知らないが、どうやら終わったらしい。エイチが顔を上げ、俺の目を見て続ける。
こいつやっぱりイケメンだな。ムカツクなー、何でこんな奴と親友やってるんだろうか俺は。
小学生の時のあだ名が「良モブ(リョウモブ)」だった俺としては、全国の美男美女に対して嫉妬心を募らせるのはやぶさかではない。
「どうやってなるんだ」
そこが問題である。毎回この質問をされる度に考えてはいるのだが、時代が悪い。江戸時代とかに生まれたかった。
「うーん」
俺がアゴを丸めた片手に乗せ、分かりやすく悩むポーズを取る。それが分かっていたかのようにエイチが直ぐに続けた。
「もういいよ。はい、この話題終わり。どうせ無駄だけど言っとくぞ。もう俺にその話題を振るな。あるいはどうやってなるかをちったー真面目に考えろ。英雄なんて成れる訳ないけどな」
と言い捨てると、先程まで熱心に書いていた紙を手にとると、出口に向けて歩きだした。
「あ、おい。まだ話は終わってないぞ。どこ行くんだよ」
「職員室だよ。進路希望調査用紙を出しに行く。お前も早く書けよ。どうせ書いてないんだろ」
紙をひらひらさせながらエイチは出ていってしまった。
「書いたよ。英雄って。突き返されたけどな」
と呟いたが、誰も聞いていなかった。