眠りの再会
ショウの体は台座の上に寝かされていた。
石製かと思われた台座だが、青白く輝きを放っている。触れると石の感触はなく、鉄のような金属に近い感触だった。
「この刀と……同じだ……」
トウタは自身の腰に差した刀に触れる。この長剣もトウタが握ると同じ色に光ると気づいたのだ。
「きっと、関係があるんだ……」
恐らく無関係ではなく、むしろ縁が深いのだろうと推測できた。
「ケイとチカっていってた二人とも繋がってる」
なら、とトウタはここから一刻も早く逃げなければと焦燥感に襲われた。
ここにいたら自分も何をされるか分からない。
もう既に何かをされてしまっているショウが気がかりだったが、留まる理由は無かった。
ふとショウの眠る台座の横に目が止まる。
そこには台座と同じ素材でできた四角いサイドテーブルが置かれている。
その上にはショウが着ていた防寒具と、短刀が丁寧に置かれていた。
(なんで、わざわざ……。まるで僕たちが逃げる為に置いてあるみたいな……)
奪うでもなく、捨てる訳でもなく、まだ使うことも加味したようにショウの持ち物はそこに置かれている。
はっとして、トウタは自分の体を触る。
そして、自分が眠っていた場所に目をやるとリュックもそこに置かれていた。
「僕の持ち物も全部ある……刀も……そのまま……」
トウタはそれが気持ち悪い、と感じた。
拉致して来たにもかかわらず、またトウタたちを解放するような意図が見えたのだ。
解放とはいっても名ばかりで、何かをした後に解放するといった手口だろう。
到底トウタが望む無事の姿ではなかった。
「逃げないと……ショウ、目を覚まして! ショウ!」
強く揺さぶるがショウは目を覚まさない。
ピクリとも動かないショウにトウタは焦っていた。
(このまま目覚めなかったらどうしよう……)
ショウから視線を逸らし後ろを振り返ると、もうひとつの台座に誰かいることに気がついた。
こちらも心音を示す音が響いている。
「おんな、のこ?」
ショウと同年齢くらいの女性だろうか。
腰まである長い黒髪が彼女自身を包むように広がっている。
一言でいえば、美しい光景だと思った。
ショウと同じように深い眠りの中にいるよで動かない。
「もしかして、君がヒカリ……?」
ショウの隣に居る彼女が、ヒカリだと直感的にトウタは思った。




