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Zero日目:こんにちはにゃんにゃんラブラブ

 僕は色んな人に自由でいいね。と言われている。でもそんな事はない。だって「自由」というのはつかもうとすると指の間から落ちてしまう砂のようなものなのだから。


「綺麗だね。」

「お前の方がきれいだよ。」


 隣でカップルがイチャイチャしている。楽しそうだろうけど、大変だろうな。羨ましさと同時に謎の同情のようなものが出てしまう。なんでそう思ってしまうのだろう。多分誰かが書いた線を追いかけている感じになってしまうと感じてしまうからだろう。別に、それを否定しているわけではない。僕は何も持ってないし何も捨ててない「一般」なんだから人の生き方を言う資格もないだろう。

 

あーこんにちは?。


「シャー」


 ダメだ。テレパシーは使えなかった。この猫はこの地域では嫌われているガキ大将のような猫だ。理由は言わなくてもわかるだろう。でも、僕はこの猫が好きだ。自由奔放で孤高の存在のようで。でも、真の意味で自由になることはできないからだろう。あ、理由は本当はもう一個ある。かわいいんだよね。あまり言いたくなかったけどね


 おばさんが手招きをしている。僕はそのおばさんの方向に歩いて行く。このおばさんはお菓子をくれる人だ。だから、好きだ。


「今日も来てくれてありがとね。」


 このおばさんは89歳らしい。夫に先立たれてしまって、話し合相手もいないし一緒に時を過ごす相手もいないらしい。だから、今は僕がおばさんと時をすごしている。おばさんの話は聞いたことのない話がいっぱいで新鮮で面白い。


「じゃあ、今日は、サメさんとエイさんの話をしようか」


 今日は海の話だ。僕は海が大好きだ。青色だし、魚もたくさんいるし。僕はおばさんと一緒に想像する。深くて綺麗な海。そこにいるのは、鋭く大きな歯をもったサメさんと大きな翼のようなエラをもったエイさん。その2人が優雅に流れて冒険をする。今日はそんな感じの話だった。


「ありがとね。毎日来てくれて」


 とんでもない。こちらこそ。いつも面白い話を聞かせてくれてありがとう。と僕はなる。明日はどんな話だろうか。

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