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第二章 9話 反抗開始

そうこうしているうちに半年が過ぎた。物資は整い、戦士の育成も完了した。

「ガレット。ガリント。準備はできたか?」

「ええ。勿論。」

「できている。」

「行くぞ。全てを終わらせに。」

3人は城の地下道へ向かった。

「マーガレットちゃん。準備はできたようね。」

「はい。ヤンドールさんとデメールさんは?」

「デメールは指揮を担当するからここにはいないわ。ヤンドールはもうすぐ来るわよ。」

「ナオミ。指揮を担当が現場にいないと回らなくないか?」

「指揮担当が現場にいると真っ先に狙われる可能性があるから無理よ。アルス。」

(どこか引っ掛かる気がする。何だ?この、どこか気持ち悪いカンジは、)

「マーガレット。来たよ。」

「ヤンドールさん!」

ヤンドールが到着したようだ。

「4人とも、今日は決戦の日。気を抜かないよに。気をつけて。相手は王家。この国の絶対的存在だ。生半可の決意じゃ軽く遇らわれる。」

真剣な目をしていた。

「これまで辛い思いをしてきた我々の思いを王にぶつけよう。」

『はい!』

「ナオミ。マーガレットを頼んだよ。」

「分かってる。あなたも気をつけて。」

一同は地下道から城に侵入した。

 ヤンドールの計画通り、城の中は抜け殻も同然の如く人がいなかった。所々ポツポツと兵士がいる以外、何も。

(本当に何もないんだな。荘厳なつくりにしろ、人がいないからどこか寂しい気もするな。これが、王城。)

「反逆者だ!反逆者を捕えろ!」

兵士が向かってきた。

「マーガレット、ナオミ。」

「分かった。行くよ。マーガレットちゃん。」

「はい!」

ガレットとナオミは別の道へ進んだ。

「待て!捕まえろ!」

「お前たちにマーガレットの道を塞がれる筋合いはない。」


そうこうしているうちにナオミとガレットは女官達が集まっている部屋に着き、ドアを開けた。

「私の名前はナオミ・ジェッタ。革命軍の1人よ!命を助けて貰いたかったら捕虜になりなさい!」

女官達は皆怯えていた。圧倒的力の前に。

(父さんと母さんもこんな気持ちだったのかな。)

「ナ、ナオミ様!どうか、どうか、殿下の、命だけはお救いください。」

「殿下?ルイとリアヌのこと?」

「あのお二人は、何の罪もありません。どうか、お助けください。」

「最初からあの2人は殺すつもりはないわ。ここにいるので全員?」

「はい。」

「...あなた、名前は?」

「イザベル。イザベル・ミキシア。この城の、女官長です。」

初老の女性は恐る恐る名前を言った。

「イザベルさん、私たちはあなた方を殺すつもりはありません。しかし我々は革命を起こしている人間、それは分かりますね?」

「はい。」

「あなた方にはこれから捕虜になって貰います。良いですね?」

部屋の中央に震えている女官達は首を縦に振った。

「よし、じゃああなた方をまとめて転送します。安全な場所に。」

転送魔法陣を展開して女官達を別の場所に移した。

「よし、じゃあ私たちはヤンドール達と合流しようか。」

「はい!」

ドゴォォォォンとどこかから轟音がした。

「何の音ですか?!」

「分からない、多分何か起こったんだと思う。はやく行きましょう。」

「はい!」

ナオミとガレットは走って現場に向かった。

先程の兵士のところは突破したものの、まだ別のところで詰まっていた一同。

「クソ、今足止めを喰らったら王達が捕まえられない!」

「ヤンドール!ここは俺が、」

「ヤンドールさん!」

「マーガレット!」

「侵入者が増えたか。まぁいい。貴様らはこここら進ませない!王家に楯突く者は処刑だ!」

兵士が構えた。

「クソ...数が多いな。...マーガレット。僕が転送魔法陣を展開するから先に王の所へ急いでほしい。」

「でも!」

「実力では我々が上なのは明白だ。でも今は時間がない。ジェナとアルスとガリントで王の所へ。さぁ急げ!早くしないと時間がない!」

ヤンドールはガレットとナオミとアルスの足元に転送魔法陣を展開した。

「そんな、ヤンドールさん!」

「おいヤンドール!何考えてやがる!」

「マーガレット、ガリント。僕のことは気にするな。とにかく、先に行け。」


「転送し終えたみたいだね。さて、次は君たちの相手だね。さっきはアルスとガリントがいたからあまり動けなかったけれど、ここからは本領発揮(ショータイム)、だね。」

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