表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【五章開始】あの人がいなくなった世界で  作者: 真城 朱音
二章.運命を誓う、護衛騎士
55/175

人物紹介ver.2

なんちゃって能力値のバロメーターをつけてみました。ご参考までに。

☆☆☆☆☆-

★☆☆☆☆E-,E,E+,E++

★★☆☆☆D-,D,D+,D++

★★★☆☆C-,C,C+,C++

★★★★☆B-,B,B+,B++

★★★★★A-,A,A+,A++,S-,S,S+,S++,EX


星5だけ細分化が進んでるんですが、ひとまず星5だったら強い、くらいの認識です。多分、赤と黒の魔法使いのせい。

 ●ローズ・フォルアリス

 フォルア伯爵令嬢。波打つ金髪に青い目。成人しているので、髪は基本的にまとめている。17歳。二人の兄と一人の妹を持つ第三子。フェルバートの婚約者。

 晩秋生まれ。もうすぐ18。

 魔力特性:結界系

 ★★★★★EX

 魔力量

 ★☆☆☆☆E-

(今後伸びるとしてもE+)


 なんだか育ち方に違和感がある、と最近よくしてくれる人たちが険しい顔で言うけれど、今は困ってないしもう昔の話だからだいしょうぶよ。などと呑気に思っている。…そうでしょ? 違うの?

 婚約者であるフェルバートが何を考えているのか、いまいち分からなくて困っている。言われたことを一生懸命やるつもりなのだから、やりたいことと言ってることの齟齬(そご)については自分で調整して欲しい。機微を感じ取るだけの情緒を持ち合わせていないので。

 友人であり魔術の師匠にもなった宮廷魔術師セファに対して、淡くて甘酸っぱい気持ちを胸に抱いたけれど、気づいた瞬間見て見ぬ振りして蓋をする。自覚したっていいことはなかったし、名前をつけて形を決めるだなんで今後に響きそうな恐ろしいこと、とてもできない。

 多分、何事もなければこの気持ちはこのまま心の深いところに沈めておける。すっかり忘れたつもりになって、セファの工房で楽しく笑っていられるわ。という希望的観測。


 そもそも伯爵令嬢として、貴族の結婚は家同士の結びつきを意味する、という教育を受けている。物心ついた時からの王太子との婚約ではあるけれど、解消された後も自分の人生の使い道は家が考えるもので、自由恋愛といった選択肢が最初からなかった。王太子妃になることをただ考えて生きてきたけれど、突然予定が変わった。けれど、言われるがまま従うという意味ではすべきことは変わらないので、冷静に受け止めていた。

 理想の家庭を築けたらいいな、と思っている。貞淑な妻として、いずれ子どもに近しい母親になりたい。

 求められる役割をただこなしたいのに、なんだかうまくいかない。


 考えたくないことはたくさんあるし、やらなくちゃいけないと思っていたこと(救世)も手を出す余地がなくて困ってる。落ち込んでも仕方がないので、かねてより興味のあった魔術や調合に取り組むことにした。

 最近の成果としては、花が出せるようになった。嬉しい。

 知り合いが少ないことが不安の元だという指摘を受け、ちょっと友達増やしてみようかしらと前向きに検討中。


 なるようになる、と楽観的に考えているわけではないが、ローズ自身にできることと、わかっていることが少なすぎる。思い悩む暇があるなら今後に繋げられるようなことがしたいな、と思っている。


 ●フェルバート・ハミルトン

 ハミルトン侯爵家第四子。癖のある黒髪に青い目。20歳。四男。ローズの婚約者。王太子の護衛、二の騎士→騎士団役職引き継ぎ中世界的魔力枯渇に関する対策などに駆り出され、激務に次ぐ激務の中にいる。

「ローズ嬢」

 魔力特性:風

 ★★★☆☆C+

 魔力量

 ★★★★☆B


 侯爵家なので、非常に能力値が高い。兄弟の中で最も侯爵の能力・容姿を受け継いだと思われる。

 王と、民と、世界のために。王族に忠誠を誓う典型的な貴族思想の持ち主。

 それに反して、ローズに世界を救って欲しいし、それを世界中から祝福されて欲しい。幼少より遠くから見てきた年下の女の子のひたむきな努力に敬意を評している。報われて欲しい。報われるべきだ。と頑なに願う。

 ちょっといろいろこじらせてるんじゃないかな!

 一方で、ローズは自分を愛すことはないと考えている。愛してくれればよかったのにな、などと。ちょっと身勝手ですねと某文官に言われる。


 セファの隣で笑うローズに思うところがある。たくさんある。その上、セファの(しるし)のついたローブ(学院外套)を嬉しそうに着て見せびらかしてくるので、如何ともしがたい。それを与えなかった自覚も後ろめたさもあるので、文句は言わない。

 ただ、ローブに触ってみるととんでもない高額稀少素材あわせ(つまり二枚重ね)(つまりお値段も略)製で、緻密な術式付与などいろいろなことがわかる。弟子一人のために用意する仕様じゃない。頼んだセファもどうかしているけれど、作った方も作った方だと呆れている。

 ローズが嬉しいこと、笑っていられることなら、多少は目を瞑るつもりでいるけれど、なんだか最近セファの行動の度合いが許容範囲を超えているような気がしている。セファのことだから多分無自覚なんだろうな、と諦めている。

 指摘すると薮蛇になると思うので、黙認。開き直られたらまじでローズを連れ去られるかもしれない、くらいには警戒している。



 ●セファ

 辺境出身。銀髪に薄茶の瞳。冬生まれの17歳。宮廷魔術師。魔術学院特別講師。アルブム・アウルム(複数魔力特性持ち)

「ローズ様」

 魔力特性:いろいろ(癒しの力と結界系は持っていない)

 ★★★★★S

 魔力量

 ★★★★★S++


 平民でありながら、複数の高い魔力特性値を叩き出し、魔力量も桁外れな数値を誇る。高名な黒の魔法使いの弟子。魔術学院には通っておらず、要は通信教育のような制度で杖持ち認定を受けた。いろいろすっ飛ばして宮廷魔術師に迎え入れられる。

 魔力コントロールは並なので、扱いきれない魔力によっていくつかの杖を折った経験がある。よって、人の目をつい引いてしまいがちな大杖を用いて魔術を行使するようになった。目立つからあんまり好きじゃない。

 目立つといえば自分の銀髪も、辺境で暮らしていた当時から人目にさらすとろくなことがなかったのであまり好きじゃなかった。異界渡の巫女に連れられて、王都に着くまでの間もフードに隠し、宮廷魔術師になって魔術学院の特別講師になっても、きつく束ねてフードの中に隠していた。

 友人のローズが忌避感なく触れて見つめて笑ってくれて、少しずつ嫌いだった自分の髪を許しつつある。精霊の恩恵だとか祝福だとかは正直興味はなかったけれど、そう言って嬉しそうに綺麗だと褒めて笑ってくれる存在がいることに救われた。

 自分にできる範囲のことでなら、この人の道行を易しいものにしてあげたいな、と思う。


 友人ローズのことは、一口に友人と言い切る以上に大事だけれど、自分と釣り合うはずもないなと思っている。何よりセファ自身がフェルバートをとても慕っているので、裏切るような真似はしたくない。何も持っていないというローズを昔の自分に重ねて、魔術の師匠としての範疇で、色々与えようとしている。少しやりすぎることもある。実は周囲から接し方については指摘されるけれど、そう言われても堪えきれないものはしかたがなくないか? などと開き直っている。


 ただ、婚約者を差し置いて自分の印の入ったローブ(学院外套)をあげたのはやりすぎたなと思ってる。まじかお前というフェルバートの視線を、つい何も言わず無表情を返すだけでやり過ごしてしまった。

 あと、いろいろあって自分の寝場所をローズに譲ったことも、他に選択肢はなかったのかと苦悩している。ひとまず杖の一鳴らしで洗浄できてよかった。べつに不潔にしていたつもりはないけれど、ひとまずあの時は起き抜けのまま何もしてない寝場所にローズを横たえるのは幾ら何でも許容しかねたので。


 閉じこもって過ごしていた幼少時代の影響か、少々情緒が未発達。だけれど、一応多感な十代男子。いろんなことに興味があってもおかしくないが、今は魔術研鑚が楽しいのでそちらに夢中。気に入ったものに手を伸ばすのは多分無意識が強い。



 ●トトリ

 辺境出身の平民。褐色の髪と瞳。16歳になりたての夏生まれ。化粧師。

「姫様」

 魔力特性:なし

 ☆☆☆☆☆ー

 魔力量

 ☆☆☆☆☆ー


 魔術的な素質は一切ない。純平民。

 劇団所属の化粧師であるため、普段はローズの側仕えをこなしつつも進言することは化粧師としての職務上の助言であることが多い。早く寝てくださいね、姫様。

 侯爵家にいる間は、他の侍女に混じって仕事をこなすので、お揃いの仕着せを好んで着る。

 いろいろあってセファの工房に泊まることになった時は、さすがに女装で一晩休むのは難しかったので、一度着替えに戻った。

 異界渡の巫女の言葉を大事にしていて、ローズのことを直々に任された自負がある。



 ●クライド・フェロウ

 茶髪に灰の瞳。ワルワド伯爵家の三男。訳あって跡取りだけれど、肝心の爵位は王家が預かっているので、厳密にはまだ次期伯爵でもなんでもない。

「ローズローズ

 魔力特性:地

 ★☆☆☆☆E+

 魔力量

 ★★☆☆☆D

 幼馴染みのローズが可愛いが、完璧な淑女に育て上げたはずがちょっと斜め上のことをしでかしつつあるため様子を見守っている。

 魔術師セファとの魔術談議が思いの外面白かったので、仕事が終わった後、ローズがすでに帰宅している工房に顔を出して検討中の魔術陣について意見を聞くなど個人的に交流を持ち始めた。

 フェルバートのところにも仕事がてら顔を出すけれど、あまり仲は良くない。互いに警戒している間柄なので、馴れ合わないくらいがちょうどいい。


 ローズの魔力特性や結界について、多分一番詳しく把握していた。より専門知識のあるセファに引き継げて、実はちょっと安心している。ローズの魔力特性の高さは未知数で、結界をつかって姿をくらまされては自分一人の手に負える気がしなかった。

 自分が関わらなければ、母はローズを見つけなかったし、王家にローズの魔力特性が見つかることもなかったのかな、とたまに夢にうなされる。


 いろいろあったことで、学院の途中から魔力研鑽するやる気をすっかりしなくなった。そのため、将来を有望視されていた杖持ち候補だったにも関わらず、魔術師にはならず文官となった。


 相変わらず、人妻と仲良し。


 ●エマ

 末端貴族の娘。ローズやセファよりもちょっと年上の、魔術学院卒業生。

「姫様」

魔力特性:氷

 ★★★★☆B

 魔力量

 ★☆☆☆☆E++

 実家はすでに没落していて、フォルアリス伯爵家に住み込みで働いていた。貴族育ちの娘の就職先としてはだいぶ大変。そして侯爵家に転属。だいぶ異例。

 ちょっと珍しい氷の魔力特性をもつ。クラスに何人もいないけど、学年だとちらほらいるくらい。特性値が高くいろんな事ができたので、在学時は目立っていた。良縁はあったけど、没落時に白紙になっている。

 弱小貴族だった頃の名残か、強者に命じられることに慣れている。言われるがまま疑問に思わず行動してしまいがちなので、没落後良識ある雇い主(フォルアリス伯爵家やハミルトン侯爵家)に雇われなければ多分ろくでもない末路を迎えていた。

 ローズのことは、年の近い主人として親近感を持って接していたが、会話や不要な接触を禁じられていたので仲良くなれないまま。辺境行きについて後から知り、とる物とりあえず追おうとしたが、元令嬢らしく初動に時間がかかり、ローズの兄に阻止されている。雇用主の伯爵夫人にも引き止められて、泣く泣く諦めた。

 次は、そばを離れない。と、決めている。自分の将来とかは考えていなくもないけどとりあえずはローズの幸せを見届けたい。


 可愛く思って見守ってきた年下の主人だが、それを横からかっさらうかのようにして現れた魔術師セファに対してかなり複雑な思いを抱いている。しかし、その隣に座るローズが安心しきった幸せそうな顔をしているので、様子見中。セファをけしかけると、ローズが可愛い顔をするので、多彩なその表情を見たいがために協力傾向にあるかもしれない。

 フェルバートのことは、いまいちローズを幸せにするには一押し足りないな、などと女性目線として批評している。侯爵家は当然フェルバート派ばかりなので、分かち合う相手が欲しい。



 ●黒の魔法使い

 魔力特性:いろいろ

 ★★★★★A++

 魔力量

 ★★★★★EX

 白銀の魔術師セファの師匠。セファがちっちゃい頃から目をかけていた。おじいさんとも旧知。おじいさんがいなくなってから、セファの面倒を引き受けるくらいには人がいい。多分。

 弟子として引き取った後も魔術学院には通わせず、自分の権限の中辺境で好き勝手していたけれど、予期せぬ事態によってあれよあれよと自分の手を離れていってしまったのでちょっと寂しい。

 魔術塔で工房を構え、魔術学院の講師になったことは素直に誇らしい。だいぶ可愛がっている。

 恋人が絶世の美女。ちょっと破廉恥。人目をきにせずといちゃつくので、学院に通う良家の子女にはちょっと刺激が強い。恋人の情報を誰も知らないことがじわじわと広まりつつあり、あの人いったいどこの誰なんだろう、と不思議で遠巻きにされている。

 魔獣研究が趣味。情報をまとめるのも絵を書くのも好き。結界の外で魔獣と暮らしてみたり、なんの備えもない弟子を結界の外の森に放り込んで、その様子を見守ったりした。弟子は軽くトラウマ。


 いろいろ高みの見物しがちだけれど、やるときはやる。やるんだよ。



●王国結界。

 王国を覆う結界。物理的なバリアではないけれど、王国内の魔力量の調整や、環境などをあるコントロールすることができる。外の世界に比べれば、王国結界内は安全で、住みやすく、魔術具を使うにも便利がいい。国王陛下が即位の際に張り直す結界なので、民の多くは王様へ感謝している。


●都市結界

 都市を覆う結界。こちらも、結界内の魔力を保つ性質を持つ、王都は国王陛下が作った結界だが、他の都市については、結界展開用の魔石によって保持。各都市の代表が所持している、


明日より第3章開始いたします。

よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ