人物紹介ver.5
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●ローズ・フォルアリス
十八歳になりました。フォルア伯爵家第三子。長女。王都育ち。晩秋生まれ。
波打つ金髪に青の瞳。娘らしく発育は良いが、教育熱心な大人に囲まれた娘時代なので、普通の御令嬢がたより焼き菓子の類を摂取していないためか細いし軽い。自分に対する不利益に鈍感、お人好しに思える行動が多い。
魔力特性:結界系
★★★★★EX
魔力量
★★☆☆☆D
(じわじわと増量中)
全てを放り投げて逃げ出す最後の機会を捨てた。結局最後までそのために育てられた自分、を捨てることができなかったし、捨てたくなかった。今のまま、なにも諦めずこの道を行くと決めた。
セファは手を差し伸べてくれたけれど、無理に掴んで連れて行かないと知っていたし、そこがたまらなく好きだと思えた。この人が魔法使いとして君臨するこれからの世界を守るのだと、強く感じた。
だから笑顔で、「先にいくわね」と言えたけれど……。
救世の法を手に入れるため、精霊界に降り立った。
やりたいこと、全部やるわ。何も捨てないし、諦めない。
言ったでしょう、私、欲張りなんだから。
●セファ=白銀の魔法使い(?)
十七歳。辺境育ち。冬生まれ。
真っ直ぐな銀髪。薄茶だった瞳が黄金の瞳に変化。身長が高く細身だが、多少鍛えているので力はある。宮廷魔術師。魔術学院特別講師。アルブム・アウルム。
「ローズ様」「ロゼ」
魔力特性:いろいろ(癒しの力と結界系は持っていない)
★★★★★S
魔力量
★★★★★EX
(突如増加)
三章ラストからずーっと出番を待っていた人。四章ラストでやっとローズに会えました。
物語が進めば進むほど怖いものがなくなって行っている気がする。
莫大な魔力を消費することで、人間サイズの銀龍を乗り回せるようになった。人前に出ると大騒ぎになるのでやめたほうがいい。
魔法使いになったかどうか判定が微妙。現在進行形で高熱を伴う魔力の暴走中。とりあえず術式を常に展開して魔力を消費し続けていればいいそう。狂ってしまうぞとクライドから忠告を受ける。
色々覚悟の決まったローズを一人にしたくないという思いから、とっさにローズにくっついて精霊界へと飛び込む。ローズに触れていなければ精霊界からはじき出されてしまうけれど、ひとまずそばにいることには成功した。
手を繋いでいればいいだけよね、と言って嬉しそうに笑うローズが本当に可愛い。
執着するものが何もないから、ローズの手を取ってどこへなりとも逃げようと思えば逃げれたし、逃げ切る自身もあった。けれど、何よりも自分の輪郭を確かにしてくれたローズの意思に反することはしたくないので、連れ出すよりも彼女が望む場所にただついていくことを選ぶ。
世界を救う君を、僕は必ず救ってみせる。どんな手段を使っても。
●クライド・フェロウ
茶髪の灰の瞳。ワルワド伯爵家の三男。訳あって跡取り。
「ローズ姫」「ローズ」
魔力特性:地
★★☆☆☆D
魔力量
★★☆☆☆D
曽祖母は元王族のお姫様だったけれど、真実の愛によって降嫁した。そんな人に育てられた母親は夢見がちな少女のまま成長し、ワルワド伯爵のもとへと嫁ぐこととなる。そうして三男として誕生したのが、クライドだった。
クライドにとって家族の記憶というのは薄かった。物心つく頃には使用人に囲まれた生活して、父も母も兄たちもろくに見かけない。父の仕事である領地の管理は兄たちが手伝い、母の仕事である結界装置の管理は父の兄弟が手伝っているようだった。
よって、家族団欒というものをよく知らないまま育つ。
だから、フォルア伯爵家の第二子、ドミニク・フォルアリスと出会いその家族仲に驚いたのだった。
ありえないと思っていた光景が実在したことに、クライドはわけもなく感謝した。そしてその分だけ、その後訪れた混乱を受け入れることができなかったのだ。
フォルア伯爵一家に何も失わせるわけにはいかないと強く強く思い、学院卒業後自ら進んで王妃の子飼いとなる。救世の法とは何か、ローズの置かれた状況、立場、これからの変化をいち早く手に入れられるよう振る舞った。
ローズが何も手放さずに済むように。
フォルア伯爵家が、ローズを失わずに済むように。
またいつか、あの日の光景を、と。
ひとつひとつを手放して救世の法を手に入れるための儀式へと進んだローズに、何もかもを取り戻させて、送り出した。
ずっと、憧れた家族に大切な女の子をかえしたかった。それだけだ。
●リリカ
異世界からの来訪者・救世の巫女。長いまっすぐの黒髪。十七歳くらい。
「ロゼ」
魔力特性:聖
★★★☆☆C
魔力量
★★★★★A
色々あって中学生の時に聖剣の巫女としてやってきた。
青の王国は西洋風ファンタジー、精霊の地は全体的に和風ファンタジーだなあと思いながらそれぞれに順応した。
ローズを先に送り出した後、追いかけようとしたところホルミスと衝突。そのまま精霊の地へ行き、初めて世話係と別行動となる。精霊の地へとやってきて、ローズとサクラサマラと過ごすうちに、ホルミスに対する自分の気持ちに気づいた。
不毛すぎる……。ていうか今それどころじゃない。まじでない。友達を殺すかもしれない聖剣を作る私と作れって言ってるホルミスが、いざローズを死なせたとして結ばれる未来ある? 幸せになれる? ないでしょ。ないない。
というかホルミスはローズを抱き上げて振り回せるくらいのムキムキマッチョ(平均的神官)なので(なので?)、リリカの気持ちには何ひとつ気づいていないし、なんなら対象外の可能性まである。だって、人を癒し施すのが神官で、ホルミスはその中でも偉い立場で、異世界から招いたリリカに優しいのは、職務以上の感情があるとは思えないのだ。
とにもかくにも、リリカは今、ローズと聖剣のことだけを考えるべき、と頭を切り替えている。
精霊の地で女子三人、お泊まり会のように楽しく過ごした日々が、異世界に来てから一番の思い出になった。
聖剣でローズを貫かなくても済む方法を考える。その始まり、歴史を調べて、誰も犠牲にならないほんとうの救世を探す。
じゃなきゃわたし、何のためにこの世界に来たのかわかんないでしょう!?
●サクラサマラ
精霊の巫女・救世の巫女・夢の巫女。赤い髪に翡翠の瞳。十八歳。
青の王国の民からは異民族と呼ばれる精霊の民。その巫女。氏長たちを統べる族長と同等の立場にあり、ゆくゆくは族長の妻の一人となる。
「ロゼ」「ローズ」
魔力特性: −
☆☆☆☆☆−
魔力量
☆☆☆☆☆−
※未計測のため不明
簡単に説明すると、死に戻りを繰り返して繰り返して繰り返し、残機がなくなって予想外の憑依を一年半こなして時間を稼ぎ、さらには先の読めない延長戦中。けっこうぎりぎりの精神状態。
幼い頃から、夢でリリカの故郷での様子や、ローズのフォルア伯爵家での様子を見ていた。やがてそれが夢の巫女としての能力であることがわかり、親元を離れ養子入り。イシルイリルも族長候補として同様にその家に出入りしており、時々その姿を見かけていた。サクラサマラにとってのイシルイリルは、昔馴染みで、時折遊んでくれた優しいお兄さん。
幼い頃から繰り返し夢を見て、ローズを救う未来を模索していた。徐々に自分の現実の年齢が夢に近づいていき、やがてほとんど変わらないと思った時、気づけばローズの体に憑依していた。
どうすれば戻れるかわからないまま、一年半を経て自室で目覚める。
その後すぐに対策を打つため動けていればよかったけれど、一年半もの間眠り続けていたため体はぼろぼろで、復帰するまでに時間がかかったそう。ローズがやってくる頃にやっと動けるようになった。
手探りにで進んでいるけれど、何にも手応えがないままで焦っているし、テンパっているし、頑なだった。
リリカにあれこれ口出しされて、ようやく助けてが言えるようになった。ローズとの意地の張り合いは、後ろ向きだった分未来を見ているローズに負けた。自分だけで何度も繰り返して手詰まりなので、誰かのプランに乗っかった上で最悪のルートを避けるための舵取りしたほうがいいのかもしれない。
わたしだってもう、これ以上、どうしていいかわからないんです。
●フェルバート・ハミルトン
二十歳。ハミルトン侯爵家の第四子、四男。元・第一王子の二の騎士。
癖のある黒髪に青い目。
「ローズ嬢」
魔力特性:風
★★★☆☆C+++
魔力量
★★★★☆B
ローズとともに精霊の地にやって来た。二度目。
あの時はサクラサマラ(inローズ)とだったけれど、憑依した存在がサクラサマラとは知らない。フェルバートにとっての【あの人】は、ローズの姿を借りた何か得体の知れない間抜けな存在で、ローズの体を壊されたら困るので必死に姿を追いかけ監視していた。
最初は、婚約破棄で傷ついたローズの心を守るために現れたのだと説明されて、納得した。アンセルムの隣に立つために、ローズがどれだけの努力をしてきたか知っていたからだ。
いつしか、その行動に違和感を抱き始める。イシルイリルと結婚しようとしないこと。セファに手を差し伸べて魔術学院へと連れて行ったこと。王都でアンセルムの取り巻きを糾弾して継承権を剥奪させたこと。
それらは、ローズが魔女になった時に備えて準備していたことを僅かとはいえ覆していくような行動だった。
ローズが王宮に下女として潜り込んでいる時、王都側の協力者がいるはずの王宮へ忍び込もうとすること数回、いずれも失敗に終わる。きわめつけは魔狩りへの協力要請だった。ローズの誕生日に儀式が行われることは把握していたが、予定外の遠征に引き止められ立ち会うことができなくなる。
……ただ、ローズ嬢の願いを叶えたいだけだ。彼女のこれまでに報いたい。それの何がいけない?
●トトリ
辺境出身の平民。褐色の髪と瞳。十六歳になりたての夏生まれ。化粧師。
「ローズ姫」
魔力特性:なし
☆☆☆☆☆ー
魔力量
☆☆☆☆☆ー
精霊の民の居住地にて、ローズが王宮にいる間もなにかと忙しく動き回っていたはず。人と連絡を取り合ったりご飯を食べに行ったり、情報収集をしたり。
トトリのお給料はどこから? 育ててもらった城塞都市の劇団から! については、五章でさらに詳しく扱うかもしれない。
辺境では旅支度ということで、少年旅装スタイルでうろうろ。精霊の民の居住地と城塞都市は近いので、ローズと別行動の間は頻繁に古巣を出入りしていた。
エマは女の子なので一人ほったらかしにできるわけもなく、クライドはどっか行っちゃうしフェルバートは戦力として駆り出されちゃうしで、エマと離れないようにしていた。でもいざという時に頼りになる腕ってわけじゃないんだから困るなぁもう。
なんだかエマに不審がられているけれど、とくに痛い腹も持っていないので気にしない。エマに何かあったらきっとローズは自身を責めるので、守ると決めている。ローズ姫の! ためにね!
私にできることは、どんな時でもローズ姫の体と心をほぐして差し上げることです。だから、呼ばれなくったって追いかけますよ。必要な時、お側にあれるように。
●エマ
末端貴族の娘。ローズやセファよりもちょっと年上(22〜23くらい)の、魔術学院『初等教育課程』卒業生。実家は没落済。
「姫様」
魔力特性:氷
★★★★☆B
魔力量
★☆☆☆☆E++
時折感じる無力感は相変わらずだし、近頃面倒を見てもらいがちな年下の男の子への不信感も若干あるものの、下手に疑って仲違いでもして放り出されたら困るのでおとなしく従っている。扱いが悪いどころか至れり尽くせりで一周回って居心地が悪いまである。
近頃はトトリとセットで行動しているので、周囲も一人でいると片割れのことを訪ねてくることが増えた。旅装スタイルだけれどそれもトトリが用意したもので、意匠が同じ。根が真面目なので、所属がわかりやすくなっているんだわ、とトトリの気遣いに感心している。ただのトトリの趣味である。
「お揃いって映えだし可愛いからね!」(本当はフェルバートとクライドにも仕込もうとしたけれど、フェルバートからはしれっとスルーされたしクライドはにこやかに却下されてしまったそう。「むー!」)
クライドとは職場の同僚以上のやりとりはなく、情報共有はきちんと行なっているが、無駄な軽口はほとんどない。一緒にいたの馬車の中ですら、上部の会話と職務上の報告くらい。居心地の悪さを感じさせないのはさすが。
到着したらすぐにいなくなってしまったので、エマは本当に最近のクライドのことはよくわからない。
ローズの置かれている状況についてはよく知らないままだけれど、早くトトリと一緒にお茶を出してあげたいし、マグアルフのタルトも食べて欲しい。
あなたに幸あれと、私にも祈らせて欲しいのです。
●フォスフォロス
魔狩り。セファが辺境で診療所に引きこもっている間、時折世話になった男。魔物や魔獣の狩り方をセファに教えた。
とはいえ、期間限定的に魔狩りとして恩を返しているところで、実際は魔狩りではないとのこと。
頭に布を巻いて帽子にしている。魔狩りでは一般的な格好だが、その布の下には銀髪が隠れている。
ローズやセファ、そのほか関係者になんらかの思い入れがあるのか、ローズたちの周り出没して、その道行を補佐してくれる。
その真の姿は———。
そう言われると弱い。なんでも望みを叶えてやりたくなるって言葉が、あるんだよなぁ。
●イシルイリル
精霊の民、その族長。
つい先日まではいち氏族の氏長だったけれど、族長になってローズを迎え入れた。
族長候補としてサクラサマラを幼い頃から見守ってきた。夢の巫女として覚醒したあとのサクラサマラを見ているうち、興味のなかった族長争いに真剣になる、見事族長となった。
妻が三人いるが、先日十八を迎えたローズと婚儀をあげた。いずれサクラサマラも娶る予定。
精霊の地には東西南北にそれぞれいくつかの氏族が暮らす集落があり、代表氏族が治めている。平時であれば東西南北の氏族から一人ずつ嫁を取るが、適齢期の娘がいなければ氏族からの嫁は見送る場合もある。イシルイリルの嫁は、氏族から三人+精霊の巫女+異界渡の巫女、計五人の予定。イシルイリルの三人の嫁はそれぞれ各氏族の命運を携えて嫁いできた。
東が学問、西が人材、南が儀式、北が軍備に強い。
◾️アーキフェネブ関係者◾️
●アーキフェネブ
カフィネ、宵闇の魔女。
森に捨てられていた。いわく、「立派なお父様に釣り合わない生まれた娘」だったため。
やがてクレナと出会い、儀式に臨み、魔女となり、魔法使いを殺戮する。
カフィネの大災として、歴史に刻まれている。
●クレナクロナ
昔の精霊の巫女。
子どもの頃に森で暮らすアーキフェネブを訪ね、知り合い、無二の親友となる。
儀式に臨もうとするアーキフェネブのもとに駆けつけ、命を落とす。
●オリクオノク
医者の息子。医者見習い。
クレナの秘密の恋人だった。昔からアーキフェネブとクレナの話をよく聞いていたが、長じるにつれてクレナが多忙となり二人の間に立つことが増える。
秘密の儀式に違和感を覚え父とともに儀式上に乗り込むも、倒れ臥すクレナと血まみれのカフィネを前にただ立ち尽くす。
クレナとの関係がバレており、族長に疎まれていた。
中央からやってきた神官長の手によって殺される。
■七人の魔法使い■
●黒・赤・緑・青の魔法使い
セファを呼び出し査問会を開くため、赤の王国に集合している。
緑と青がカフィネの大災を生き残ったとされている。赤と黒は比較的若い。
黒の魔法使いは、赤の魔法使いの同級生の子孫にあたる。
赤は転移魔術
黒は魔物研究
緑と青の専門は特に本編で触れられてない。
●紫と黄金の魔法使いについて
空席。紫の王国と、中央神殿を管理する。
あの人入れてないじゃん!?って思い出したら追加します…!




