忘れん坊の君と僕 。
あの 、 覚えてますか 。
あの春の日 。
君がサヨナラを告げた時 。
僕が涙をこぼした所 、 僕が涙を隠した所 、 僕が君を見送った所 。
あの時ばかりは 忘れん坊の僕だから 笑って見送る方法を忘れちゃって 、どうも笑顔でサヨナラできなかったんだ 。おかしいなあ 。
でもまた君はそうやって 僕をからかってるんだろ ?
線香の煙が僕をからかうようにふわふわと揺れる 。
まるで僕に構ってほしそうにしているように煙が僕に触れてくる 。
忘れん坊の君だから 、 忘れちゃったのかな 。
忘れん坊の僕だけど 、 必ず君は忘れないよ 。
君がサヨナラを告げて 49日目の朝が来た 。