戦艦大和沈没場所 坊の岬
戦艦大和が、沈んだ場所は世間の人間には、あまり知られていない。
いや、もしかすると戦後生まれの日本人には、戦艦大和が沈んだ事さえ、知らないのかもしれない。
戦艦大和は、結果的には海中に沈没する事になって、しまう。大した戦果をあげる事のないまま。鹿児島県沖の太平洋、坊の岬沖海中に没する。
大和を沈めたのは、皮肉にもアメリカ海軍機動部隊から発進した、数多くの空母艦載機によって沈められた。
アメリカ海軍を殲滅擦るために産み出した、日本の御家芸とも言えた空母を中心とした機動部隊によって、大和は沈められたのである。
対空砲火をかけたところで、所詮は付け焼き刃であり、自慢の46㎝主砲も大した戦力にはならなかった。
アメリカ海軍は、大和に集中砲火をかけ続けた。敵も馬鹿ではないから、主力艦である大和を沈めれば、戦意を失うだろうと考えた。
アメリカ軍も鬼畜と言われたが、実際はそうではなく、不要な犠牲者は出したくなかった。
事実、大和に随伴した他の艦船の多くは、生き残っている。アメリカに勝てなくても、一矢報いる。
その気持ちがあるからこそ、この無理難題を快く引き受けた。多くの命が散ることになってしまったが、彼らはきっと後悔はしていない。国の為に、全力で命をかける事を小さい頃から、教育され、それに邁進してきた軍国少年や青年にとって、国の為に死ぬ事は本意であっただろう。
結果がたとえどのようなものであったとしても。




