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ホテル大和~史上最高にして最低の戦艦~  作者: 佐久間五十六


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え字運動

 戦艦に限らず海上を行く艦船(潜水艦を含む)にとって、submarine(潜水艦)の存在は厄介である。

 潜水艦は何処に潜んでいるか分からず、分かったとしてもそれを撃破するのは容易なことではない。その為、当時は少し変わった航法が存在していた。

 これを「え字運動」という。え字運動は、潜水艦に対する警戒航法の1つで、平仮名のえの字形に航行するものである。Z字形あるいは稲妻形にジグザグ運動をある一定時間繰り返すものである。

 この運動を艦船がする事によって、敵潜水艦の攻撃を回避するという、とても単純なものである。

 しかし、このえ字運動には弱点もある。大和や武蔵のような大型艦にとって、たとええ字運動が出来たとしても、大型艦にありがちな動きの遅さ、スピードのなさがモロに影響を受けてしまうからであり、こればかりはどうしても避けられない事である。

 最も、大型艦だからと言って何も索を講じないでいるよりはよほどマシであるが。このえ字運動が出来る事で、少しは敵潜水艦への牽制にはなる。

 何もしないよりはよほど良い。海上においてまだまだ大艦巨砲の流れにあった当時において、え字運動は対潜水艦に対する重宝するテクニックの1つであった事は確かである。

 逆にこれ以上に優れた航法は、当時は存在せず敵潜水艦に遭遇した場合には、すぐさまインターセプト(迎撃)するか、回避・離脱をするかの選択肢が指揮官には求められるのであった。

 まだ、潜水艦の性能が現代の潜水艦よりは遥かに劣るものではあったにせよ、当時のsubmarineは画期的な新兵器だった。指揮官は空と海中を同時に気をつけなければならなかった。

 潜水艦の技術という面では、日本海軍はある程度の技術基盤を持っていた。伊号潜水艦は有名だが、その中でも伊400号潜水艦は、戦後の戦略的原子力潜水艦(戦略原潛)にまで影響を与えたと言われている。

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