補給と輸送のロジスティックス
コロンバカラ島にそびえ立つ標高1661メートルの秀峰、それこそが通称「ソロモン富士」である。
ソロモン諸島まで日本軍は兵を進めていたのかと感心してしまうが、結局それが太平洋戦争において、日本軍が破れる敗因となった。
無用心に戦地を拡大し続けた日本軍は、補給や輸送のロジスティックスなどを全く無視して、行ける所まで行け行けドンドンで行ってしまった。
アメリカ軍もそれに負けじと張り合う訳であるが、日本とアメリカの違いは、兵器も兵力もアメリカの方が、日本よりも分母が違う環境の中で、存分に兵器をアメリカが投入出来たという点に尽きるだろう。
戦争がどうのこうの言う前に、日本軍は戦線を無限に拡大出来る力を持っておらず、それをアメリカ軍と張り合ったのでは、勝ち目がない事など戦う前から分かりきっていたことである。
それでも日本軍が戦線を拡大していったのは、外に外に守備ラインを持っていきたいう考え方が、根底にはあった。
日本の国防上絶対に譲る事の出来ないラインを、後に絶対国防圏と称するようになるのだが、結局日本人には外へ外へ守りのラインを、広げる事しか頭になく、必要な戦略が全く機能していなかった。
とりあえず、広げるだけ広げて少しでも敵勢力を外向きにしておく。もちろん、その戦術は、アメリカ軍の大兵力の前に無力化してしまう訳であるが。
日本海軍の兵力を考えれば、恐らくハワイより以南の地域やフィリピンより西の地域を越えての戦いは、輸送や補給のロジスティックスを考えると、不利益を被る事は火を見るより明らかで、そういうデータはあっただろう。
にもかかわらず、日本軍があちらこちらと戦域を拡大していったのは、そうせざるを得ない国内事情(資源や政情)があったからなのである。具体的には国意発楊という内需の面。兵隊を余らせたくないという、外需の面。とにかくやることなす事全てが、マイナスのスパイラルに巻き込まれて行った。




