日本海軍の階級
日本海軍にはもちろん階級があった。軍隊であるからしてそれは当たり前の事であった。
4等兵→3等兵→2等兵→1等兵→上等兵→兵長→3等兵曹→2等兵曹→1等兵曹→上等兵曹→特務少尉、予備士官→少尉(海軍兵学校卒業)→中尉→大尉→少佐→中佐→大佐→少将→中将→大将→元帥(連合艦隊司令長官)と、なっていた。
帝国軍軍も多少は異なるが、ほとんどこれに近いものだった。
少尉より上の階級に行くためには、海軍兵学校を卒業したエリートのみである。例外もあるが、将官になれるのは海軍大学校を出た一部の人間のみである。
エリートの中のエリート、つまりキングオブ海兵が元帥(連合艦隊司令長官)になれる。
下士官や兵隊から士官になる人間が、いないわけではなかったが、それはレアケースだった。
軍隊では、階級が全てである。大将と4等兵では、待遇に天地の差がある。
これは民間企業でも同じ事が言える。
将官が役員。左官が中間管理職。尉官が現場指揮官。下士官は細かな指揮官。兵隊は、働きアリ。と、軍隊は階級によって分別されているのである。
軍隊で出世する為には、何と言っても戦いで、勲功をとるに勝るものはない。
しかしながら、戦争などそう簡単には起こらない。平時において人事権を持っている幹部に、ごますりをする。
そんな手が通じるほど、日本海軍は落ちぶれてはいなかった。簡単に言えば、入隊した時点で己が、支配階級なのか非支配階級なのかはほとんど決定しており、非支配階級になる人間は海軍兵学校を卒業しているのである。
世界的に見ても海軍だけではなく、士官学校を出た一部のエリートが上に立つケースが多い。
自衛隊も防衛大学校を出たエリートが部隊を先頭になって指揮している。余談だが、アメリカにも、イギリスにも、海軍を保有する国は、士官学校に準ずるものを持っている。




