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犬神憑きの末裔  作者: 山田健一郎
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オーナーとの出会い


 俺は夢うつつで北海道の山の中をさまよっていた。もう死のうと思って歩いていた。いまさら家には帰れない。家族に会わせる顔も無い。大学にもいけない。友人達には二度と会えない。なぜならば・・・・食ってしまうかもしれないから・・・・・俺はふらふらと歩き続けていた。

どれくらい歩き続けていただろうか。俺は足を踏み外し崖から落ちた・・・・・・・・・・・・・・・・・・


気がつくと俺はベッドの上にいた。上から外国人の少女が覗き込んでいた。

「やっと気が付いたようね。君は崖の下で死の直前をさまよっていた。私が死の淵から救い出したのよ。

感謝しなさい。」

俺は呆気にとられていた。頭がぼーっとしている。状況が把握出来ない。

白人の女の子の様だが流暢な日本語を喋っている。10代前半に見える。

身長は150cmくらいで長めの金髪で目が大きく青い、鼻は高く口は小さい。白人に見えるがオーラが人の物では無い。人外の者だ。

「どうしたのかしら?言葉を失くしてしまったの?それともこの私の美しさに見とれて声も出ないのかしら?」

「君は誰だ?人間では無いね?」 

「まず自分から名乗るのが礼儀ですわよ」

俺は・・・俺は・・・そうだ!!俺は!!!父さんを!!!!!!

「があああああああああああ!!!!!!!!!!」

思い出した!!俺は!!父さんを!!    

白人の少女が俺の額に右手の手のひらを押し付けた。途端に頭がしびれて意識を失った。


気がつくと俺はベッドの上にいた。上から外国人の初老の男が覗き込んでいた。

「気がついたかね?君は動揺して暴れだしたから娘のリンダが魔法で君を眠らした。どこか痛むかね?」

俺はデジャブを感じたが、その男性を観察することにした。

白人の男性の様だが流暢な日本語を喋っている。50代前半に見える。

身長は160cmくらいで短めの白髪でオールバックだ・・・・・なんだ・・・なにか・・・おかしい・・・

「君がとても興奮状態になっていたので娘のリンダが魔法で君を眠らした。どこか痛むかね?」


「おかしい!!おかしいぞ!!なんだこれは!!!!」

白人の男性が俺の額に右手の手のひらを押し付けた。途端に頭がしびれて意識を失った。


気がつくと俺はベッドの上にいた。上から外国人の少女と初老の男性が覗き込んでいた。

二人とも人外の物だ。男性が話しかけてきた。

「私の名はジョン スミス 娘の名はリンダ。君は娘がかけた治癒魔法の副作用で意識がすこし混乱したようだ。私が少し修正したが・・・だが何かの事件に巻き込まれたのではないかとも思った。君の事を詳しく話してくれないか?」


俺は落ち着きを取り戻し事の経緯を話した。

「俺はもう家には戻れない。学校にも行けない。友達にも会えない・・・俺の中には魔物が棲みついている。そいつは人を食うんです・・・・そして俺は・・・・・・」

俺は狗神と父さんの事を詳しく話した。

スミスさんはしばらく考えた後に、俺に提案してきた。

「東京の私の家に来ませんか?あなたの悩みを解決出来るかもしれません。そこにはソーマという神々の飲料があります。それがあなたに憑いている魔物を制御してくれるでしょう。家に戻れず学校にも戻れないなら私が戻れる場所と学べる場所働ける場所、あなたを必要とする場所を用意します。しばらくは私のこの別荘で養生しながら考えてみて下さい。決して無理強いはしません]

そう言うとスミスさんは部屋を出ていった。

「ウフフ、多分これから私たちは長い付き合いになるわ。私の予知はよく当たるのよ」


リンダがウインクして部屋を出て行った。




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