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犬神憑きの末裔  作者: 山田健一郎
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アカシックレコード

俺達はどうやら2000年前の世界に来てしまったらしい。

風景、建物、人々の服装、話し言葉・・・すべてが昔読んだ古代のエジプトの物だ。

俺とリンダの恰好を見て町の者達が騒ぎ出した。

まずい。

このままでは俺達は囚われの身になるだろう。

俺達は逃げ回った。

無人の礼拝堂のような場所を見つけ隠れた。

廃墟になりかかっているような場所だった。


「健ちゃん!どうしよう!!」

「リンダ、スミスさんの気配は感じるか?」


「うん、この町にいるわ・・・でも、このままでは動けないわ」

「スミスさんとテレパシーで会話出来ないのか?」

「やってる・・・でも返事が無いの」


いきなり裏口が開きエジプト人の少年が飛び込んできた!!


「リンダさんと犬神さんですね?」


「ああ、そうだが君は?」


「ジョン・スミスからの使いの者です。私と一緒に来てくださいませんか?スミスさんの屋敷までご案内いたします」


俺達はエジプト人の少年の後をついて行った。


町の裏道をたどり人の目を避けて俺達はある屋敷にたどり着いた。

裏口からそっと入る。


応接間らしき所に通された。

スミスさんが座っていた。


「リンダ、犬神さん、待ちましたよ。20年も」


「えっ!!どういう事かしら?お父様?20年?」


「うむ、驚くのも無理も無い。君達は今日このエジプトへたどり着いたのだろう。私がたどり着いたのは20年前だ。なぜこれだけの時間差が生じたのか?

犬神さん、相対性理論はご存知ですか?」


「光の速度に近い速さで動くものは、止まっている者が観測すると相対的に時間が遅く流れている・・・

だったと思います」


「うむ、では光の速度を超えたら時間の流れはどうなると思いますか?」


「特殊相対性理論では光の速度よりも速く動ける物は無いという定義だったと思います」


「だが量子の揺らぎにおける量子間の情報伝達は瞬時に行われる。その速度は光速を超える・・・

つまり時間が逆に流れ出す。量子の揺らぎを応用した量子コンピュータがタイムマシンを作り出した」


「スミスさん・・・そんな物が存在するというのですか?」


「犬神さん、スフインクスも契約の箱も1万年以上前に異星人が作り出した物です。

契約の箱は量子の揺らぎを応用した量子コンピュータを内蔵し、別の時空に行ける亜空間ゲートを開く事が出来る転送装置でもあるのです。

しかも契約の箱は意思を持っています。それは異星人の精神が契約の箱の中に封じ込められているからです。契約の箱をコントロール出来るのはアロンの杖かソロモンの指輪だけです。

ソロモンの紋章の信者達は、死者の書を使い契約の箱を起動する事には成功したようですがコントロール出来ずに契約の箱に飲み込まれたのでしょう。

私は契約の箱とアロンの杖を使いアカシックレコードにアクセスする事に成功しました。

アカシックレコードとは、この宇宙が誕生したときから現在まで全ての情報、記録のことを言います。

しかも未来に起きた全ての情報が記録されています」


「スミスさん!未来に起きた事?」


「犬神さん、未来は何度も繰り返しているのですよ。未来は過去。過去は未来。宇宙は1つでは無い。

無限にある。地球も無限にある。私も犬神さんも実は無限の存在なのですよ。

そして私は知ってしまいました。

悪魔は異星人が作り出した人工生物、合成生物だという事を。

そして地球も月も数十億年前に異星人が作り出した物です。

地球のすべての生命も異星人が作り出した物だったのです」








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