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犬神憑きの末裔  作者: 山田健一郎
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失われたアーク

俺とリンダは洞窟の奥へと歩いていった。

その先は神秘的な鍾乳洞へと続いていた。

明かりもないのに鍾乳洞全体が淡く光っている。

この世の物とは思えない美しい風景だ。

自然はとてつもない芸術を時に作り上げる。

俺はいろんな場所で見てきたがこれは格別だ。


奥へ進むと自然石を積み上げた神殿にたどり着いた。

俺は驚いた。

前に行ったイスラエルの古代神殿にそっくりだったからだ。

神殿の奥に祭壇が作られていた。

そこには・・・・・・失われたアーク、契約の箱が祭られていた。

アークとは約3000年前、シナイ山でモーゼが神から授けられた十戒を刻んだ2枚の石板をしまった箱である。

縦70cm横1200cm高さ70cmの全体が金箔で覆われている箱だ。

箱の上にはケルビムが飾られている。

ケルビムとは羽が4枚ある天使だ。

箱の両側にしゃがみこんだケルビムがお互いに向き合い羽を前に突き出している。


非常に強い霊気に俺もリンダもクラクラと眩暈を感じている。

しかし妙だ。

契約の箱を守る者がいない。

ソロモンの紋章の信者も、スミスさんが送り込んだ人外の者達もまったく気配を感じない。

俺達以外の気配をまったく感じない。

何が起きてる?


「ねー健ちゃん、みんなどこに行ったのかしら?

洞窟の先に戻ってみない?」


「いや、まず契約の箱を調べてみよう」


俺達は契約の箱に近づいた。

契約の箱は金色に輝いている。

金の輝きはそれだけで人を惑わせるが、この箱からは尋常でない霊力が漂ってくる・・・・・


契約の箱の上部のケルビム達が光り輝き始めた。

箱の前面に2メートル四方の白く光輝く壁が現れた。


「リンダ!!気をつけろ!!」


「健ちゃん!!その白い光の向こうにお父様の気配を感じるわ!!

光の中に行きましょう!!」


「罠かもしれない。止めておこう」


「私を信じて!!!」


リンダが光の中に飛び込んだ!!


「リンダ!!」

俺も後を続いた。



俺達は光の中を歩き続けた。


「健ちゃん!お父様のテレパシーが伝わって来たわ!もうすぐよ!」


目の前に光の壁が現れた。

出口だろうか?


俺はリンダを見た。

リンダが黙って頷いた。


俺達は光の中に入っていった。




目前にピラミッドとスフインクスが現れた。


俺達はエジプトにたどり着いたらしい。


全てのピラミッドはナイル川の西岸に作られているが、

これは「エジプトの神話で西は死人が向かう場所であり、太陽が沈む場所であるからだ」と言われている。


俺達は町を探した。

聞こえてくるのはアラビア語だ。

世界中を旅してきた俺はアラビア語もわかる。


だが・・・・・どうやら現代では無いらしい。

俺達は過去にタイムスリップしたようだ。





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