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ペットがやって来た

大分久しぶりの更新です。


 突然だが、シンデレラは動物が大好きだ。

 あの忌々しいシンデレラの生家にも愛玩用の猫、乗馬用の馬が数頭いた。

 シンデレラには乗馬の機会を与えられなかったようだが、馬の世話も彼女の仕事だったらしい。

 よくもそんな重労働をシンデレラに押し付けやがってと内心苛立ったが、それも楽しかったと目元を緩めている彼女を見ると、まあいいかという気持ちになる。

 懐かしい懐かしいと話す彼女の横で、俺は考えた。

 うちには馬丁がいるし、そこでシンデレラにする仕事はない。

 させてやるつもりもないが。

 ならば。


 よし、ペットを飼おう。




 飼おうと思い立ったは良いが、さて何を飼おうか。

 シンデレラは小柄で非力だし、あまり大きくない方が良いな。

 最近巷で人気の小型犬というものも良いかもしれない。

 いや、女性は犬より鳥の方が良いのか?

 美しくなく声に惹かれると言うし。

 それよりも……。


 執務室であれこれ考えながらふと庭を見ると、何やら黒い物体が見えた。

 庭は森と隣接しているため、よく動物が迷い混む。

 俺は動物に目をやった。

 よく見ると動いている。

 と思ったら2つに分裂した。


 え、裂けた?

 

 一瞬ぞっとしたが、よく考えると動物が2匹じゃれあって固まっていただけだったようだ。

 それにしてもあの動物……。


 気になった俺は図鑑を持って庭に出た。

 幸い2匹はまだじゃれて遊んでいた。

 その動物は初めて見る動物だった。


 「なんだお前ら?細長い、鼠?いや、鼠にしちゃでかいな」


 あれでもないこれでもないと考えていると、人間を怖がらないのか、俺の方へと寄って来た。


 「うおっ!?なんだよ、くすぐってえ」


 こいつら、しゃがんでる俺の膝に乗ったり背中に乗ったり……。

 野生の動物ってこんなに警戒心なかったか?


 「お前ら、何て言う動物なんだよ」


 俺は立ちあがり、テラスに置いた図鑑を取りに動いた。

 すると2匹は当然のように後ろをついてくる。

 

 「お前ら、俺になつきすぎじゃね?」


 椅子に座り図鑑のページをめくるが、それらしい動物は見つからない。

 まさか新種……?

 そうならば、シンデレラにもこの動物を見せてやりたい。


 「よし、お前ら今日からうちの子な」


 抱き上げても一切抵抗することなく、自分から服の中に入ってくる。

 名前決めないとなー、と考えながら屋敷に入った。




 「きゃあああ!フェレット!」

 その夜、母とのお茶会から帰ってきたシンデレラは歓喜の声をあげた。

 こいつらはフェレットと言うらしく、シンデレラの母国ではとても人気だそうだ。

 執事のハウゼンに聞くと、確かヴェルデシュタインにはいないはずだと言う。

 一応迷子として届け出をしているが、シンデレラは飼い主が現れなかったら一緒に暮らす!と言っている。

 


 数ヶ月しても飼い主が名乗り出ることはなかった。

 名前は、真っ黒の方がベル、少しグレーがかった方がリンナに決まった。

 うちの家族だ。

ありがとうございました。


おそらく実際のフェレットとはかけ離れたフェレットだと思います。

全く別の動物レベルで読んでいただけると良いかなと思います。

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