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脈流(RW1)  作者: 智路
第2部 幼鳳のさえずり
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第1-18話 移住

第1-18話 移住

 セガルの若者のリーダーはマルタと名乗った。孔明はこのマルタを説得しているのである。

「ここの水漏れを修復することはできません。皆さんは、われらが責任を持って保護します」

「それは、われらに地上に向かえということですか?」

「そういうことになります」

「われらの掟でそれはできません」

「掟?どのような掟ですか?」

「そもそもは3先祖神様の戒めから始まっているようですが、地上と接触してはならぬというお達しがあったそうです。しかし、そのお達しは風化し、3先祖神様が作った通路を使って地上と接触を持つものが現れ始めたそうです。こちら側から地上に出向く分には、大きな問題は起こらなかったそうですが、地上からの訪問者が増え始めたのが問題だったそうです。その訪問者の中にわれらの大切なものを盗むものがいたそうです。さらには、訪問者と交わる者が増えたそうです。それによってわれらの寿命が著しく減少しました。それまでは1,000歳まで生きることができたそうですが、今では寿命は300歳くらいです。もっと悪いことに特殊能力を持った者が減ったそうです。例えば、今では伝承文書を扱えるのはリータしかいません。そのため、随分前に通路を塞いだそうです。やはり、われらは地上と接触してはいけないのです」

「なるほど。それが3先祖神様のお言葉であっても掟が大切ということですね」

 孔明は、チロと勝智朗の嘘を受け継いでいる。しかし、セガルの人々がここに残るということは、空海たちが延々と深い穴を開け続けなければならないことを意味する。さらには洞全体が崩落する可能性も存在する。

「そ、それは……」

 孔明は、マルタを説得するためには、3先祖神の名を騙るのが効果的だと気がついていた。

「長老に相談してみます」

……

「長老は3先祖神様のお言葉に従うがよかろうと言っています」

「では、地上に向かってくれるか」

「はい」

 この報を聞いたアバは日蓮を呼んだ。

「地上への通路の中ほどに大きな空洞を作ってくれないか。但し、シヴァは連れて行くなよ」

 日蓮は何故空洞が必要なのかわからなかったが、言われた大きさの空洞を作った。シヴァでは適度な空洞を作れないのである。

「空洞ができあがりました」

「暫くの間、セガルの人々にはそこで生活してもらう」

「は?ムー5に連れていくのではないのですか」

「彼らの目を見たか?皮膚もだ」

「いいえ」

「おそらく、目は退化し、自然光に耐えられまい。皮膚も同じことが言える。彼らをムー5に連れて行くのは、われらの医師団を呼び寄せて彼らの身体の精査をし、ムー5に彼らに適合する住環境を作ってからだ」

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