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昔話
むかし、むかし、日本のあるところに鬼の国がありました。
そこには人と鬼が仲良く暮らしていましたが・・ある時を境に人は欲望に目がくらみ、鬼を恐れ、鬼たちを殺しはじめたのです。
それをキッカケに戦争が始まりました。長い月日をかけ、この争いは人が勝ち、鬼は一人を残して全ていなくなりました。
そして、最後の一人である鬼は死ぬ直前にある言葉を残し、あの世にいったのです。
「再び鬼の魂が蘇るとき、鬼も蘇るだろう」と。
それを聞いた人々は鬼が蘇ることを恐れ、鬼の死体を骨まで塵にしてしまいました。それから、一年、十年、百年と時がたっても鬼は復活しません。あれは鬼の戯言であったのではないかと人々は思うようになり、鬼の存在を忘れていきましたとさ。
そして、千年後・・・