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時の秒針  作者: †HYUGA†
第二章;異端者編
74/76

第68話 宴と殺し合い



 またまたタイトルが変わってしまいました。

 すみませんm(_ _)m


 それと、書き直しの方も38話まで終わりました。変更点としては――







 真備の雷神の特性

 【雷光神経】

  【雷公弁】


 犬神の名前

 【鋼弥(こうや)

  【紅羽(くれは)



 理由としては、真備の特性の名前が安易だったということ。

 音弥と名前が被ってるという理由です。




 ちなみにお忘れかもしれませんが、人気投票も継続中です。


 キャラの名前と好きなとこを書いて、どしどし感想欄から応募してください。


 待ってまーす(^-^)/~~


真備side



「はあぁああああああああああああああああっ!!!!」


「のわっ!?」




 ――ダアァアアンッ!!!!




 死に物狂いで、隣の地面に飛び込む。途端、俺がさっきまでいた場所に赤い棍棒が振り下ろされた。


 まるで、鉄骨が落ちたみたいな激しい音。それは明らかに棒切れを叩きつけた音じゃない。




 俺、羽前真備。只今、二週間ぶりのピンチです。





「に、逃げるなんて卑怯だぞ!?正々堂々と闘え!?べ、べつに気にしてなんかいないんだからな!?」


「てめー、いきない襲っといて卑怯もクソもあるか!!どう考えでもそっちの方が卑怯だろ!?」


「ふん!!そんなことはどうでもいいんだよ!?」


「じゃあ言うなよ!?」




 で、今まさに俺のピンチな状況を創ってやがんのが目の前のこの男。


 身長は俺より頭2つくらい出かく、無駄とも言えるほどの筋肉がビッチリついた大きな体。


 そんな見るからに力自慢そうな男だった。


 あと、もう1つ付け加えるとしたら――




「早く殺されろ。べつにお前を殺したいわけじゃないんだからな!?」


「どっちだよ…」




 ツンデレである。今のはヤンデレも含んでたような気がするけどな。


 とにかく、俺は目の前にいる謎のツンデレ巨漢に殺されそうになっていた。


 この街の裏路地で。




「というわけで死ね!!」


「だから、どういうわけだあぁあああああああ!?」




 襲いかかる巨漢の男の攻撃。何度も何度もブンブンと振り下ろされる赤い棍棒を避けまくる。


 だが、狭い路地ゆえに、避けるスペースはまったくなかった。




「はぁ!!はぁ!!はぁ!!はぁ!!はぁ!!!!」




 おまけに、雨霰のごとき棍棒のラッシュにも俺の動きが制限される。その図太い図体の割には、なかなか器用じゃねーかよ。


 全部、急所狙い。しかも、俺に攻撃させる隙すらあたえねー。


 こいつ、なかなかやるじゃねーかよ。




「はあぁあああああ!!!!」


「のはっ!?」




 …だけど、足りねーよ。


 てめーがいくら攻撃しても、いくら殺意をぶつけてきても、俺にはぜんぜん、もの足りねーよ。




「はあぁあああああ!!!!」


「……」




 ――バンッ…!!!!




 襲いかかってきた棍棒。それを俺は…。


 素手で受け止めた。





???side



「…足りねぇなぁ。ぜんぜん足りねーよ」


「なっ…!?」




 男、的場一は驚いていた。


 それは純粋に、自分の一撃を"()()"で止めたということに対してである。


 ただの棍棒ならばそれはそれで問題はないと思う。だけど、この棍棒は違う。この棍棒はただの棍棒ではない。


`




 普通の兵器では防ぎようもない人間の神秘と呼べる魂の武器――




 魂狩(ソウルテイカー)なのだから。





「…おいおい。俺にこんな盛大に喧嘩(パーティー)を申し込んどいて…まさか、こんなもんじゃねーよな?」




 それに対して、真備は至って冷静だった。奇襲などこれまでいくら味わったかは分からない。


 喧嘩の強いやつランキングに名前が乗ってから、彼らに喧嘩を売るようになったやつらが増えたのは確かである。


 正面からじゃ、勝ち目がないと思った奴らはいくらでも汚い手を使ってきた。




 だから、こんなことは慣れていた。


 ただ、その敵が能力者が否かの違いだけである。





「…化け物なんて…思っちゃ…いないんだからな」


「…ま、それがツンデレが気遣いかは知らねーが、礼くらい言っといてやるよ」




 実際、的場一は真備のことを本当に人間なのか?と、疑っていた。


 これまで、魂狩を素手で受け止めた人間など見たことなかったからだ。



 だが、そんなことは関係ない。


 的場一にとって、そんなことは些細な問題ですらなかった。


 なぜなら、彼にあるのは復讐。ただ、それだけだったからだ。




「…やはり、これしきでは堕ちないか」




 これも想定のうち。的場一には、これは予想していた展開だった。


 だから彼は、自分の魂である棍棒――【如意棒】を持つ手に力を入れた。本来の自分の戦い方に持ち込むために――




「ならば、俺は貴様を本気で潰す。ぶち殺す!!」


「は…え…ちょっ…!?」




 気付いたとき、真備は上空にいた。


 真備自身、状況をうまく飲み込めていなかった。


 棍棒を掴んだだけ、ただそれだけだったのに、それがいつのまにか真備の足は宙を浮いていた。




「あれ…これって、どういう状況なの?」




 真備の目は信じられないものを見るようにパチパチと何回もまばたく。


 真備の体重は、普通の人間じゃ、少なくとも軽々と持ち上げるには厳しいはず。


 だが、この男、的場一はそんな真備を棍棒ごと宙に持ち上げたのだ。


 真備は戦慄した。


 次の、的場一の行動を予期したために――




「ふん。分からないか?だったら、特別に教えてやる…お前は今から…投げ飛ばされるんだ!!」




 ブオォ―――ンッ!!!!




 その瞬間、真備の体は宙を舞った。


 どれくらいの高さを舞ったかなんて、真備には記憶がない。


 だが、気づいたとき、真備は的場一のいる地面より、遙か彼方にある地面へと、背中を打ち付けていた。




 バタアァ――ンッ!!!!




「ぐはっ…!?」




 背中に感じた強い衝撃に、真備の身体中の内臓が揺れ動く。


 一気にこみ上げてくる嘔吐感。こんな衝撃は、今まで感じたことがない。


 真備の体は確実にダメージを受けていた。


 実質。ビルの三階から落とされたときと、同じ衝撃を受けたのだ。



 骨が折れなかっただけ、マシだった。





「ゴホッ!!ゴホッ!! な、なんだ…今の…?」




 ヨロヨロとしながらも、真備は立ち上がる。


 その視線の先には、遙か彼方、棍棒を構える的場一の姿。その口元は、狂気に歪んでいるようにも見える。


 ここにきて、真備はやっと自分が飛ばされた距離を知った。


 長さにして、およそ10メートル。人、1人を投げ飛ばすにはあまりに長すぎる距離。


 真備はただただ、その距離に唖然とするしかなかった。




「なんつー馬鹿力だよ…」




 冷や汗が背中に流れる。


 このとき、真備は初めて、自分を超える力の持ち主に出会った。


 最悪なかたちで。




「ふん。くたばり損ねたか。だが、俺が貴様を地獄に送ってやる。【あの人】のもとへとな――」








真備side



「ぺっ…やるじゃねーか」




 遠く、向こうにいる男を見据え、俺はヤツへと正直な讃辞の言葉を漏らす。


 ふと、吐いた唾に目を向ければ少し朱い。血が混じってるのが分かる。


 唇を切ったのか、はたまた体のどこかで、何か起こったのかは分からない。だけど、そんなことはどーでもいい。



 俺は、この不利きわまりない状況を楽しんでいた。


 ただ、純粋に、この闘い《パーティー》を心の底から喜んでいたのだ。


 俺自身、そこが一番怖いところでもあった。




「…そーいや、まだ名前を聞いてなかったな」




 それが、俺の壊れている部分。頭とか心とか…そんなもんじゃーない。


 俺が壊れているのは、きっと【魂】。


 俺の魂は、闘いを望んでいる。それが、俺の一番、壊れている部分だった。




「なぁ…お兄さん。ただでさえ、理由もなしにいきなり襲われて、頭がパンクしそーなんだ。だから、名前くらい、教えてくれたっていいだろ?」




 思わず、口元がつり上がる。俺の言葉に、やつは棍棒の構えをとくことなく、ただ俺を睨みつける。


 敵意丸出しのその視線。それに、俺の魂は揺さぶられた。




「…貴様に名乗る名前などない」




 ドクンッ!!




 そして、やつから放たれたその一言に、俺の鼓動が大きく脈打つ。




 衝動が駆け抜けた。


 俺は心の中で歓喜する。こんな衝動に駆けられるのは久々だな。


 《あの事件》以来だ。




「…そーかよ」




 駆け抜ける衝動に、俺は耐えきれなくなる。


 今すぐにでも、やつのいるあの場所に行って、やつを…殴りたい。


 殴り倒したい。


 そして、殺したい。



 俺の中に、そんな思いが一度にこみ上げてくる。


 だけど、そんなことは許されなかった。




 バキッ…!!!!




 気がついたとき、俺は俺を殴っていた。


 頭に浮かんだのは、あいつらの顔。日向であり、知恵理であり、輝喜であり、ナギねぇの顔だった。



 俺は、もうあいつらに迷惑をかけるわけにはいかない。


 《あの事件》みたいに。




「危ねぇ…また、あの日と同じ過ちを犯しちまうとこだったぜ…」




 俺が、決して忘れてはいけない《あの事件》。




 俺の思考は、今、かなり危ういところまで行った。


 《あの事件》で、俺は様々なものを失った。


 いや、俺だけじゃない。あいつらも、多くのものを失った。俺のせいで…。


 だから、あの日のようなことが二度と起こらないように、俺は決意したんじゃないか。




 《闘い》を《パーティー》として、絶対に本気で闘わないようにしようと。



 俺は…そう決意したんだ。だから、これだけは意地でも通す。


 たとえ、どんなに不利な状況だろうと――


 闘い《殺し合い》じゃなくて、闘い《パーティー》を楽しむということを…。




「ふん。急に自分で自分を殴るなんて、頭がおかしくなったんじゃないか?なんて、思ってないんだからな!!」


「…そいつはどーも」




 やつの声に、俺は片手を挙げて応える。


 どう思ってよーが、あっちの勝手。俺は痛む頬を抑える手を離し――



 拳を前に突き出した。




「…なぁ、もう一度だけ聞いていいか?お前の名前…を。お前は、いったい誰なんだ?」




 再び、問いかけた俺の言葉。だが、それ以前に、俺の一連の動作にやつの目が驚愕で見開かれるのが分かった。


 だが、俺はやつへと視線を送る。


 殺伐としたこの空気にふさわしい…敵意の視線を。




「……」




 それでも、やつは自分の名を応えない。


 だが、やつは、俺の敵意の視線についには折れる。ただ、ファイティングポーズを取るだけの俺に、やつは視線を細め、棍棒を構えた。


 そして――




「…的場一(まとばはじめ)。それが、俺の名前…じゃ、ないんだからな!!」


「そうか…的場一か。だったら、的場一さんよ――」




 その名前を聞いて、俺は精神を引き締めた。


 敵の名前は、的場一。聞き覚えはない、その名。俺は、その名の持ち主であるそいつに――




「てめーをぶん殴って、目的を洗いざらい吐いてもらうぜ!!」





 拳(魂)を向けた。




「来い…【雷神】!!!!」




 ゴロゴロ…

 ピシャアァ――アッ!!!!




 その刹那、俺の魂が悲鳴を上げる。鳴り響く雷鳴。落ちる(いかづち)




 それが鳴り止むと、俺自信が雷となる。


 さぁ…行くぜ、的場一。




「闘い《パーティー》の始まりだ!!!!」







           `


知「ねぇねぇヒナ君。知ってる? 今日、3月25日はねぇ…【受胎告知】の日なんだって〜」


日「ブウゥウウウウ!!!!」


真「うわっ!?汚ね!?おい日向?いきなり、飲んでたジュースを吹き出すなよな…どうしたんだよ?」


日「お前のせいかあぁああああああああああ!!??」


真「何がだあぁあああ!!??」


凪「ちょっと日向?いったい、どうしたって言うのよ?いきなり真備を殴り飛ばしたりなんかして?」


日「離せ凪!!俺はこいつを殴らなきゃいけねーんだ!!」


凪「だから!!その理由を教えなさいよ!?」


日「だって…だって…」


凪「だって?」


日「チエが、すごくいい笑顔で、今日は【受胎告知】の日なんだよ〜なんて言い出したんだ!?」


凪「…真備。あんた、そこまで死に急ぎたかったのね」


真「いや気付いてますよね!?少なくとも、姉貴は気付いてますよね!?じゃないと、その笑顔の理由が説明できねーよな!?」


凪「ナンノコトカシラ〜」


真「最早、清々しいまでに潔い片言だな!?」


凪「ナンのことかしら?」


真「タイ料理じゃねーよ!?」


凪「ワォ!!よく分かったわね!!」


真「あんたの弟ですからねえぇえー!!」


日「無視すんじゃねーよ!!さぁ、真備。選ばしてやる。死んでからあの世で土下座するか、土下座してからあの世に送られるか!!どっちか選べ!!」


真「どっちでも結果的に死ぬじゃねーかよ!?」


日「いいから応えろ!?三秒以内にな!!はい…1」


真「ブギャア!?2と3はあぁあああー!!??」


日「俺はなぁ1さえあれば生きていけるんだよ!!」


真「横暴だあぁあああああああああああー!!??」


作「はい。真備が死んだところで次回予告。次回の時の秒針は――


 真備が的場一と相対していたのと同時刻、凪の前にも謎の男が現れる。


 その目的とは?


次回【凪払えない心】」


日「問題nothingだぜ!!」


輝「ねーねーチエリン。その話は誰に聴いたの〜?」


知「ほぇ?間違ってたのコウ君?だって…今日は聖母マリア様がお告げをもらった日だから【受胎告知】の日なんだよ…って――」


輝「って?」


知「教会に行ったときにゲイル先生が…」


輝「…まぁ、俺達の周りにはあの人しかクリスチャンはいませんからね〜。マキビン死に損だね♪」


真「死んでねえぇえー!!」



次回に続く!!

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