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初恋の人をNTRされた僕はマッチングアプリで出会ったグラマーなのっぺらぼうとつきあうことになりました。  作者: 白鷺雨月


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第三十七話 十二月の約束

 十二月の第二日曜日は冬のコミックカーニバルの日である。僕たちは江戸むらさきのサークルメンバーとしてこのイベントに参加した。

 今回のサークル参加で江戸むらさきは解散となる。

 今後は江戸沢麻美香先生も恋泉耶雲の一員となって活動するのだ。

 江戸沢麻美香先生に麻里子さん、それに竹河不由美とプロ作家集団といってもいいだろう。それに来年から猫矢夢乃さんも本格的にタレントとしての活動に集中するということだ。

 驚いたことに阿良又は冬のボーナスをもらったあと、会社をやめて猫矢夢乃さんのマネージャーになるというのだ。二人は二人三脚で厳しい芸能の世界を渡っていくというのだ。


 僕も阿良又と同じようにしたほうがいいのだろうか?

 確かに働きながら麻里子さんのサポートをするのはきつくなってきている。麻里子さんさえ良ければ阿良又のようにしてもいいのかもしれない。

 竹河不由美なんかは恋泉耶雲の法人化を目指しているし、いよいよ会社員をしているのは身がもたなくなってはきている。

 しかしながら、安定した収入がある会社員を今辞めるのはためらうところではある。


 僕たちは麻里子さんの新刊「夢食みジャックの子守唄」を引っさげて冬のコミックカーニバルに参加した。江戸沢麻美香先生も新刊「グイグイくる隣のお姉さん」をもって参加する。しかも江戸沢麻美香先生は今回は売り子もするとのことだ。

 グイグイくる隣のお姉さんを読ませてもらったが、それはもう一人でティッシュ片手に個室にこもりたくなるほどエロかった。

 夢食みジャックの子守唄も同じくショタ心をくすぶられる快作だ。

 この日、なんと麻里子さんは夢食みジャックのコスプレをしていた。

 つば広の魔女帽子をかぶり、いつもの魔女メイクをしている。夢食みジャックは胸元が大きく開いたドレスを着ているが、この日の麻里子さんはぴたっとした全身タイツのような衣装を着ている。

 肌色成分は本家のジャックには劣るが、麻里子さんの巨乳の形がわかるかなりのエロチックさだ。

 この衣装は竹河不由美が選んだものだ。

 肌を露出させるだけが色気ではないというのが、彼女の主張だ。

 全裸こそ至高だと思っていた僕には目から鱗であったのは言うまでもない。

 しかし、現実に乳袋ができるなんて思ってもみなかったな。

 

「どうですか夏彦さん」

 上半身はぴたっとしたタイツ生地の服を着て、下半身はお尻の形がわかるミニスカートという衣装で麻里子さんはくるりとまわる。

 ちらりとパンチラする。

 水着のようなインナーだということだが、それでもエッチだなと思う。今夜はこの衣装でコスチュームプレイしてもらおうかな。

 耳元で囁くようにお願いしたら、快諾してもらえた。持つべきものはエロに協力的で理解のある彼女だよね。

「可愛いよ」

 僕はいつものように麻里子さんの容姿を褒めて、亜麻色の髪を撫でる。


「あの、いちゃいちゃするのは後にして設営を手伝ってもらえませんか」

 ダンボールから新刊を取り出している江戸沢麻美香先生にたしなめられた。すいませんと謝り、僕は設営を手伝う。

 そうこうしているうちにコミックカーニバル開始の放送がインデックス大阪内に響き渡る。

放送直後、どうにか新刊を並び終えて設営は完了した。今回は夢食みジャックのアクリルスタンドやキーホルダーも頒布さらるのだ。麻里子さんの気合いの入りようは半端ないのは言うまでもない。


 コミックカーニバル開始直後、さっそく参加者がサークルテーブルの前にあらわれる。麻里子さんと江戸沢麻美香さんの新刊を手に取り、購入する。

 参加者の何人かは麻里子さんが原作者と知るとサインを求めた。麻里子さんは頼まれるままにサインをしていく。

 その光景を見て、麻里子さんはプロ漫画家になったのだとあらためて認識した。

 後日、原作者もジャック並みにセクシーだとネットでバズる。それを期に麻里子さんは猫矢夢乃さんとコラボしてYouTubeの世界にも足を踏み入れるのだ。

 さらに猫矢夢乃のさんのYouTubeチャネル「猫の見る夢」には竹河不由美も参加して、オタク三人姉妹として人気をはくし、登録者数は十万人を越えることとなる。


 昼過ぎになり、僕と麻里子さんはお昼をとるためにサークルテーブルを江戸沢麻美香先生にまかせて一時離れた。

「あっ、お兄ぃ」

 聞き慣れた声で呼ばれる。振り向くと紙袋を持つ妹の敦子がいた。

「あっこんにちは、敦子ちゃん」

 麻里子さんが妹に挨拶する。

 この日の敦子はなんというか、妹ながら可愛いかった。癖の強い髪はそれを生かすように整えられている。服装は清楚なワンピースでどことなくお嬢さまを連想させた。

「スカートなんて久しぶりで足がスースーするや」

 敦子は照れて頬を赤めている。

「敦子似合っているな。可愛いじゃないか」

 僕が素直に褒めると敦子は分かりやすく照れる。

 敦子の着ている服は先月の修羅場を乗り切るにあたり協力してもらったお礼に僕たちが買ってあげたものだ。そして服を選んだのは竹河不由美だ。ついでに竹河不由美の通う美容院で髪をカットしてもらったのだ。

「ありがとうお兄ぃ」

 僕たちは敦子と合流し、キッチンカーでお弁当を購入した。僕と麻里子さんはチキン南蛮弁当で敦子はベトナム料理のフォーを購入した。

 たまたま空いていた休憩スペースでご飯を食べる。

 ふむ、このタルタルソースはチキンに合うな。

 ご飯を食べたあと、少し雑談したあと敦子は友人と合流して消えていった。

「敦子ちゃんには本当にお世話になりました。連載できるのも彼女のおかげですね」

 麻里子さんはごくりとペットボトルの緑茶を飲む。

「それに夏彦さんのサポートがあったからここまでこれました」

 その言葉のあと、麻里子さんは僕の顔をじっと見る。いつになく真剣な顔だ。それにしても真剣な顔も麻里子さんは可愛いな。

 麻里子さんは可愛いくて、スタイルも僕の好みの巨乳に巨尻でしかも性格が合うときている。エッチなことも大好きだしね。僕にとっては最高の彼女だ。

「夏彦さん、お願いがあります」

 お願いとはなんだろうか。またエッチな特殊プレイだろうか。

「私と結婚を前提にしてつきあって欲しいのです」

 それはまさかのプロポーズであった。



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