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第34話 ダンスダンスデストラクション

『飲酒とは飲む事では無い。酔う事だ』

―ジャン≒ジャック・ジャソー―




「シキソクゼクー クーソクゼシキー」


メメシアが邪気を払う為の呪文を唱えているのよ。

でも、町の人達も、プロテイウスも踊るのが止まらないのよさ・・・


「踊り続けて死ぬなんて嫌だぜー!」


「可哀想なプロテイウス・・・いいやつだったのよさ・・・」


「マジョリン!オレをあきらめないでくれぇ!」


「マジョリン。催眠魔法を使って眠らせたら止まらないのかな?」


「お、確かにハレルの言う通りだわさ。やってみよう!」


あたしは早速、村人1人に催眠魔法をかけてみたのよさ。


「シュラーフツヴァング!」


「うっ・・・・すやぁ~・・・」


村人は眠りについたのだけどさ、寝ながら踊っているのよねぇ・・・


「こいつはまいったねぇ・・・人体の神秘を感じるのよさ・・・」


「どうしよう・・・もう、足を切り落とすしかないのかな・・・」


さらっと恐ろしい事を言うハレル・・・

ドン引きだわさ。

どういう感情でこの子はそんな恐ろしい事を平然と言えるのか・・・

感情・・・


「感情操作魔法の一種という可能性はないかねぇ・・・」


「ありえるかもしれないわ。その魔法の発生源を特定して、封じればなんとかなるかもしれない・・・」


「わかった。あたしとハレルで探してみるのよ。だから、メメシアは村人達をお願い。後プロテイウスは・・・適当に踊ってて!」


「ぴえん」


あたしはY字の木の枝を手に持って、町を練り歩く事にしたのよさ。

困った時のダウジングなのよさ!


「どう?反応ある?」


「うむむぅ・・・まだ全然・・・・」


町をぐるぐると練り歩くけど、ダウジングに反応が無いのよねぇ・・・


「おい!魔女!何をしている!」


っと、踊っていない町の人達があたし達の前に立ちふさがったのよ。


「あの踊り病の原因を探っているのよさ」


「怪しい・・・本当はお前が魔法でみんなを呪ったんじゃないのか!?」


「そうだ!お前ら怪しい!」


「そう言われても、そもそもこんな事するメリットもないのよ」


「楽しんでるんだろ!きっとそうだ!」


「お前を生贄にすれば呪いは消えるかもしれない!」


「お前を殺す!」


「ぷるぷる、あたし悪い魔法使いじゃないのよさ」


すると、町の人達は各々に武器を持って来たのだわさ・・・


鎌を手にした町の人。

「悪しき芽は刈り取る!」


脱穀用フレイルを手にした町の人。

「汚物は脱穀だ~~!!」


木彫りの十字架を手にした町の人。

「魔女は生きていてはいけない人間なんだー!!」


「ちょっとぉ!魔女への偏見強すぎぃー!!」


「ボクは勇者だよ!みんな、正気に戻って!!」


「魔女は人間じゃねぇ!!」


「魔女達に明日を生きる資格はない!」


「魔女は戦いの意志を生む源だ!生かしてはおけない!」


やばいのよさ・・・

こいつら、正気じゃないのよさ・・・

町に起こった怪奇な現象を目の当たりにして、おかしい思想に走ってしまっているのよさ・・・


そして、武装した町の人達は一斉に襲い掛かって来たのよさ!


「ユバスベバイス!」


あたしが唱えたのは幻覚魔法なのよ。

町の人達はあたしが魔法で見せた幻覚の、実在しないあたしの幻影を攻撃しはじめたのよさ・・・


「今の内に行くのよさ!」


早く根源を断たねば、あたしの身が危ないのよ!

すると、ダウジングに微弱な反応があったのよさ!


「ハレル!この近くに何か、邪悪な魔力の発生源があるのよさ!」


ダウジングの反応を辿って行くと、町の片隅の、雑木林にたどり着いたのよさ。

その瞬間、ダウジングで使っていたY字の枝がベキベキっと割れるように折れたのよ!


「は、ハレル!やばいのよ!邪悪な魔力が強すぎるのよさ!」


「で、でも、ボク達で何とかしなくちゃ・・・」


あたし達は身構えたのさ・・・

すると・・・


「こんにちはぁ。ここに来たのは魔力の流れを追跡したからかなぁ~?」


背後からの声にあたし達は振り返ったのよ。

そこには娼婦のような服を着た、ロバ耳の被り物をした女がいたのよさ・・・


「・・・あんただぁれ?」


「あ~ん! ズィー達は何を辿って来たっていうのよぉ~」


「お、お前が奇病の根源か!?」


ハレルは剣を抜いて身構えたのよさ。


「あらぁ~、いきなりそういう危ないの手にしちゃってぇ~。男の子ってそういうの好きだよねぇ~」


異様なやつなのはわかるのよ。

ただ、まだ何もしていない状況なのに、魔力の強さひしひしと伝わって来るのよさ・・・

こいつはただものじゃないねぇ・・・


「わかるわよぉ~。ズィー達は勇者とその仲間って所よね?」


「そうだ!町の人達に呪いをかけたのはあなたですね!?」


「呪いだなんて酷い事を言うぅ~。あたしからの祝福よぉ~。辛く苦しい思いをして、罪をあがなえば、踊り続けて死に至った人達は皆、死後に祝福されるはずじゃな~い」


「そんなの間違えてる!」


「そう~?ズィーはよい羊飼いになりたいようだけどぉ~・・・無駄よぉ~。ズィー達の力じゃイッヒに到底及ばないんだからぁ~」


「脅しかっ!?ボクは本気だ!お前を倒してみんなを救う!」


「ま~あ~、その気ならぁ~、仕方がないかなぁ~?たっぷり苦しませてあ・げ・る!きゃーっ喜ばしっ!あの世で幸せになってね!」


ハレルは素早く、神の雷を放ったの!

でも、雷はそれて相手に当たらないのよさ!

どうやってそらしたのか、それとも狙いをずらされたのか・・・


「なんだって?!」


「そのびびった顔、かわいいじゃ~ん。一応言っておくけどぉ~、ズィーでちょうど10人目・・・イッヒが殺した勇者の数がね!」


とにかくわかった。

こいつは強いのよ・・・

それに、どんな術を使うかもわからない以上、攻め方がわからないのよさ・・・

こういう時は・・・


「ハレル!逃げるのよさ!」


あたしはハレルを引っ張って、走ったのよさ!


「あらぁ~、追いかけっこぉ~?幼稚なお遊びじゃ~ん・・・まあ、嫌いじゃないけど!」


悪しき魔女はあたし達を追って来たのよさ!

まあ、そうなるよねぇ~!

兎に角、あたし達は街の中を走って逃げまくるのよ!


「おらおら!」


目の前にまだ、あたしの幻影を殴り続けている町の人達がいたのよさ!

時間稼ぎの役に立ってもらうしかないのよ!

あたしは彼等の横を通過した直後、彼等にかけた魔法を解除したのさ。


「あれ?魔法使いが消えたぞ・・・」


「おいおい、なんだあの・・・娼婦?」


「いや、愚か者だな・・・」


町の人達が悪しき魔女の存在に気が付いたのよさ。

そして、武装した町の人達は悪しき魔女に襲い掛かったのよ。


「邪魔よぉ~。踊ってなさ~い!」


悪しき魔女が手をかざしただけで村人達は踊り始めてしまったのよさ!

詠唱無しで!


詠唱・・無しで・・・?!


追いかけられている途中だけど、少し振り返ってみるのよさ。


踊る奇病に感染した人達は、町の人達とプロテイウス・・・

治療を試みる司祭は感染していない。

他に感染していない人・・・

着飾っていた小貴族と思われるおっさん・・・

宝石のアクセサリー・・・

わかったのよさ・・・

相手がどんな系統の魔法を使っているかね!




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