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yama  作者: どっかのモグラ
神を屠る仕事
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第Ⅳ話 エンマ機関

第Ⅳ話 エンマ機関

「…と、ここらへんかな?」

今さっき、オルクスさんのメンバー紹介が終わった。

前回のもふくめてまとめてみるとこんな感じだ。


筋骨隆々男

通称 フラッグ

過去 オルクスさんの元々の部下。

役目 戦闘員&まとめ役

種族 黒鬼(こくき)


ハンモック立ち読み男

通称 ジャック

過去 ジャック・ザ・リッパ―の別人格

役目 戦闘員&新人の教育

種族 人間


二段目ゲーム女

通称 スパイナー

過去 別世界線のシモ・ヘイへ、大国の大統領を暗殺しようとして、

  処刑された。

役目 戦闘員&星にした神の管理していた世界の後始末

種族 人間



パソコンカタカタ女

通称 ミント

過去 化学が超進化している世界で、

  サイボーグの大統領をハッキングした罪で処刑された。

役目 ハッキングなどによる敵情報の確保

種族 人間

説明 ハッキングのハックという単語がハッカに似ているという理由で、

  ミントと名付けられた。誰に?そりゃもちろんオルクスさんにだよ。


武器カチャカチャ男

通称 マッド

過去 蒸気機関が発達した世界で、

  核の力を利用したトンデモない銃を作ったため処刑された。

役目 武器作り&相手の弱点分析

種族 人間

説明 マッドという名前はマッドサイエンティストから取られた。

  マッドサイエンティストと聞くと他人を見下してそうだが、

  このマッドさんはいい人らしい。

   ちなみに相手の弱点分析というのも、

  ミントさんと協力してやっているらしい。


糸目エンマ女

通称 オルクス

過去 どこかで話された気がするけど、覚えてない。

役目 リーダー

種族 エンマ?


異常チビ女

通称 暗違 月葉

過去 ほとんど覚えてない。

役目 戦闘員&雑業係

種族 人間?



どうだ。分かりやすかっただろう。

「なにをそんなにドヤ顔しているんだい、暗違ちゃん」

「いや、今1仕事終わらせたところなんですよ。」

そんなオルクスさんと私の会話を聞いていたのか、

メンバー紹介が終わって 、なんか積み上げられている段ボールの上に

寝っ転がっていたスパイナーさんが、

「ふーん、じゃあこれから私たちオルクス部隊がなにをするか教えるね。」

と言った。いや、まあほとんどオルクスさんから聞いてるけど…

「いやいや、オルさん結構雑だから詳しい説明受けてないでしょ」

スパイナーさんは言う。

「じゃあ説明するよ。私たちオルクス部隊は言わば、

手が付けられなくなった神の処理係なんだよ。

ちなみに、悪いけど一応手が付けられる神は地獄(こうせいしせつ)

労働させてるらしいよ。」

はあ、そうなんですか。そう言うべきだと思う。

だが言わないのが私の癖だ。言葉ではなく(一方的な)暴力で語り合う…

という事を長年やってきたからなのか、私はほとんど無口だった。

とそんな心の中では饒舌(じょうぜつ)な私の心言(しんごん)を無視して、

スパイナーさんは説明を再開している。

「で、手が付けられない神ってのは捕獲とか

そういう生ぬるい事が不可能だと判断されてその神が管理している世界ごと滅ぼすことが決定された神のことだよ。

そこで活躍するのが私たちオルクス部隊ってワケ、

けっこう頼りにはされてるけどなんか落ちこぼれ部隊みたいに

扱われるのは多分私たちが個性的すぎるからかな?」

そこでスパイナーさんの説明は終わった、

と思ったがスパイナーさんはまだまだ説明し足りないそうだ。

やばいな、『説明厨のスパイナーさん』っていう本書けそうだぞ。

「じゃあ、次はエンマ機関のことについて説明するよ。

まずエンマ機関は地獄の管理とか、悪い神々の捕獲とかを行っているよ。

次にエンマ機関には階級ってのがあって、私たちは最低級だよ。

私たちの場合、新人が入る場合は階級がめっちゃ上の…オルさんの上司、

っていうか長老的な(エンマ)に報告しなきゃならないの。」

ん?新人が入る場合は報告?あれ、オルクスさん報告なんてしてたの?

おそるおそるオルクスさんのほうを見ると、青ざめていた。そして

「暗違ちゃんの報告、すっかり忘れてた。」

と言った。いや、言いやがった。

まあ、ということなので私はオルクスさんを殴ろうとした。

がフラッグさんに止められた。それも手首をつかむカタチで、だ。

私の拳を止めるとは何者だ、って黒鬼か。だが私にはまだ左手があった。

私は左手でフラッグさんを突き飛ばし、自由になった右手で

オルクスさんを殴り飛ばした。で、こう言った。

「さっさと速攻で行ってこいや!」

「上司に向かってその態度とは…」

ミントさんが何やらつぶやいていたが、別に知らん。

「わかったわかった、今すぐ言ってくるから」

オルクスさんが子どもをなだめるように言う。つーか早く行ってこい。

オルクスさんはすべるように速く行った。

そして、オルクスさんの階段を上る音が聞こえなくなった瞬間、

マッドさんが言った。

「お前、一日に富士山何百回登れる?」

私はずっこけた。

「9…ぐらいですかね。」

「9回か…拍子抜けだな。」

「あ、いえ9周…」

「周?どういうことだ。」

「だから、一秒に地球9周できる…ということです。」

「んあ?聞き間違いか?今お前が光を上回る速度で動ける…

と聞こえたのだが。」

「聞き間違いじゃないですよ。」

正直、マッドさんが何をそこまでおどろいているのかが分からない。

光なんて、大した速さじゃないだろうに。

開いた口がふさがらないマッドさんの代わりに、スパイナーさんは言う。

「絶対にその速度で走らないで…」

なるほど、歩くのはいいのか。

「言い方変えるね、これから光を超える速度では動かないで…」

というか私、引かれてない?





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