第Ⅱ話 異常
第Ⅱ話 異常
話を少しぶっ飛ばして、
私はオルクスさんに道ならぬ骨の上を歩かされているところだった。
そしてそのオルクスさんは、
「……」
黙々と私のとなりを歩いていた。歩く事にあきてきて飛ぼうかと思ったが、
それはオルクスさんにダメと言われていた事だったのだ。
「あの~オルクスさん?」
私はなんで黙ってんの?という細やかな怒りをそえて言った。が
オルクスさんは黙ったままだった。
50238発殴ってやろうかな?これが本当の出血大サービスだ。私がそう思った時、
「zzもう殴れないzzzzzz」
とオルクスさんは言った。オルクスさんは『もう殴れない』でも
私はもう殴りたいだ。というか今殴りたい。93716発殴りたい。
「起きてください、オルクスさん。」
私は軽くオルクスさんの体をゆさぶりながらそういった。
「zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz」
「尺稼ぎか?お?起きろゆうとんねん。わかるぅ?なぁ?起きろ?殴るで?927594716発。なあなあなあ!927594717発、927594718発、92759」
4719発…と言おうとしたとき、オルクスさんに反応があった。
「あっいっうっえっおっかっきっこっ、ねねね寝てなててないよよよお。」
いやねてたでしょ、永遠に眠らせてやろうかな?まあいいや、
取り合えず殴ろう。
「え、いややめてよ。状況を説明すれば良いんでしょ。わかったから、
いいよね?」
「いや、ご勝手にどうぞ。」
まあ別にどうでもいいし。
「取り敢えず、ここは地獄だ。もう少し大ざっぱにいえば天界、というもの「だが、君はまだ知らなくていい。そして君は戦闘員としてここに来た。
「くわしい事は追い追いわかるだろう。
「あとここには神というものが存在する。
「そして神というものは基本、一柱一つの世界を管理している、
「ということを知っててほしい。
「では、少し昔話を始めよう。
「昔昔、あるところにヤマ・ルーセットという神がいました。
「そしてそのヤマという神は神一番正義感が強かった。
「あるとき、ヤマはいじめっ子…
「今で言うジャイアンみたいなやつを見つけた。
ジャイアンって…オルクスさんの価値感?はけっこう古いようだった。
「ヤマはそのゴウダ タケシ的な人間を罰しようとした。
「が、神々の世界には一つ掟があった。
「それは『人間に直接手を下してはならない』
「というものだった。
「だが、ヤマは間接的に人間の罪を償わせる方法をもってはいなかった。
「なので、ヤマは掟を破った。それは罪になった。
「当然、罪の代償は罰だ
「というワケでヤマには罰が与えられた。
「その罰とは存在の剥奪
「つまり生きているが元々いなかった事になったわけだ
「だけど、ヤマは諦めなかった。
「考えても見てくれ、そんなあっさり神の存在を消せると思うか?
「人類にヤマの存在を伝える時、
「少し名前が変わってしまったが、問題ない。
「ヤマ、君ら人間に伝わっている名前では、エンマかな?
「そう、閻魔だよ。つまり、
「僕だ。
「まあ、私以外にも閻魔はいるし、この話の主人公は私であって
「私ではないのだけど、
「どういうことか?簡単に言えば、
「閻魔という名前が世界中に広まって、別名とか異名とかが付けられた。
「そのせいで、
「閻魔さまの分身?というか別人格が沢山生まれた訳だ。
「そして私の異名は、クイ。
「ベトナムで悪魔という意味だ。
「ひどい扱いだろう。
「まあ分身ができたおかげで昔よりかは残業とかないけどね」
「はい?」
ドウイウコト?マッタクリカイガデキナイネ?
ごめん読みにくいから戻すね。
この閻魔様はなにを言っていらっしゃるのかな?
まあいいやめんどくさいから忘れよ。記憶よ記憶よ飛んでけー
「ちょい待ち!」
私が記憶消去をしようとした瞬間に、オルクスさんは止めた。
「なんですか?」
私は訊く。
「いやーこれは覚えておいてほしいんだけど、君はこれから
私の部隊、オルクス隊に入ってもらう。私たち閻魔は、
エンマ機関という機関でここ地獄を管理している。
主な仕事は神々を消すことだけど、それは裏の仕事で表向きは
最近現れた新神集団。地獄は人間の失敗作…
クズとか神々の力をこえてしまった人間を捨てるゴミ捨て場…
みたいになっているのよ。」
ふーん
「で?何をしないといけないの?」
大体見当はついているが私は訊く。
「最近腐ってきた邪神を一度全員この世にサヨナラさせて、
この世界を再起動させる。」ま、ここはあの世だけどww
オルクスさんはそう付け加えた。
なんだか拍子抜けだった。まあ楽しそうでなによりです。ところで
「そろそろ飛んでいいですか?」
いや本当に歩くのめんどくさいんだけど。そしたらオルクスさんからは
「いいよーもう話すこともないし。私も連れてってね。」
という快い返事がかえってきた。
なので私はオルクスさんをおんぶして…というか
オルクスさん身長が173㎝くらいあるからコワい。から思いっきり飛んだ。
月葉ちゃん可愛くないですか?モグラです。
これを読んでいるあなた!月葉ちゃん派かオルクスさん派か、
よく考えておいてください。二人が異常なのは何かの伏線かもボソッ!
あと、この次の話も全く同じ内容なので云々かんぬん