神になった男の末路
18歳の夏、ユウヤは星空の流星に願い事を3回唱えた。
「異世界で普通に暮らしたい。」
すると、空からまばゆい光が降ってきて、何者かが僕を拐った。
起きると、目の前に見知らぬ老人がいた。
「あなたは誰ですか?」
「まぁまぁ、喉が乾いとるじゃろ。コーラでも飲むか?」
「じゃ飲みます。」
コーラを少し飲むと、また老人が喋りだした。
「わしはよくある異世界の神なんじゃ。お前に一つ頼みがあるんじゃ。神々の世界でも働き方改革が騒がれようになって、神たちも大型連休をとれるようになったんじゃが、わしが連休をとっている間、神の代行になってくれないか?」
老人が不器用にウインクをして、笑った。
「何をするですか?」
「何もしなくてもいい。ただ異世界で暮らすだけでいい。」
「じゃ、やりますよ。」
「あと、神の代行になった特典で3つのアプリをお前のスマホにやろう。Godtube,Godgle,Godpediaだ。Godtubeはお前の指示で異世界を一時停止、巻き戻し、時間速度の調整ができ、Godgleはその世界の全知で、Godpediaは異世界の事実をお前の力で書き直すことができるのじゃ。」
「安直な名前ですね。ぼくらの世界のもの神がパクったんですか?」
「インスピレーションといってくれ。最後に、この能力を決して悪用はするなよ。お前をこの役目に選んだのはお前を見込んだからじゃ。」
僕にもチート能力が手に入るという異世界あるあるが起こってしまった。でも、最初から異世界を楽しく普通に暮らそうと決めていたから、この能力は使わないことに決めた。