表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/230

第一章 プロローグ

「……は?」


「聞こえなかった? クビだって、そう言ってるのよ」


 目の前の少女達が、冷たい視線で俺を睨み付ける。

 特殊な性癖でもあればご褒美になったのかもしれんが、あいにく俺にそういう趣味はない……。

 ……っていやいや、そんなことを考えてる場合か!


「ま、待ってくれよ、そんないきなり……! この2年間、結構うまくやってきたろ俺たち!?」


「ハッ!うまく(・・・)ねぇ? 荷物持ち(・・・・)風情が、随分と大きな口をたたくじゃねぇか?」


「ぐっ、それを言われると痛いところだが……」


 確かに魔物(モンスター)との戦闘は彼女たちに任せきりだった。

 俺はといえば自分の身と、預かった荷物を護るので精いっぱいだったからなぁ。


「……私も、正直ずっといい気分はしなかった。……アルティラからも、リーダーとしてきっちり言ってあげて」


「……そうだな」


 腕を組み、目を伏せるようにしていた女性。

 このパーティのリーダーであるアルティラ・ヤーベラムが口を開く。

 

「確かに私たちは、貴方のマジックアイテムへの適正を必要としていた。……だがそれを差し引いても、その足かせ具合は目に余る。……私からパーティへ誘っておきながら忍びないが、この際だ、はっきりと言わせてもらおう」


 ……おいおい待ってくれ。

 お前まで、お前らまで俺をそう(・・)呼ぶのか……?


「これ以上、共にいても迷惑なだけだ。だから――」

 

 ――ああホント、聞きたくなかったわ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ