<第三句> 《ツーリング 独りじゃ怖くて 無理だよと 俺の隣で ムッと泣いてる》
《Tanka!Macina!》決勝戦。透と凛はどうなっていくのか。練習通り、実力を発揮できるのか!?
第三句 《ツーリング 独りじゃ怖くて 無理だよと 俺の隣で ムッと泣いてる》
「同じ部屋じゃないのが名残惜しいです。むー。」
「まあ、運営側のいろんな意味での配慮だろうな。」
「わかってます。わかってますけど……。むー。」
「まあ、明日んなったら、また一緒だ。そん時にまた」
「……そうですね! 四人の健闘を祈って、はい!」
「おお!」
グッ!
「それでは透、まだ夕方ですけど……おやすみなさい。」
「おやすみ。」
(「萌のやつ、ちゃんと元気にしてっかな」)
(「永萌、兄さんに襲われそうになったらちゃんと連絡してくださいね?」)
(「あ、そういえば))
(「永萌からもらった曲。」)
「ヘックシ!」
「どした?」
「誰かが噂したぁ。」
「噂されるほどのことしたのか?」
「たぶん、王座に告ったからかな?」
「……十分ありえた」
「にひひー。」
(「相変わらずあざといな。ほんと、今までこんないい笑顔に気づけてなかったとは。」)
「どったの?」
「季節の早いひまわりさんが、俺のこと誘ってきてな。」
「にひひー。」
「ほんと、ひまわりさながら。」
「あ、バス来た。」
(「ニイニ、凛姉、アタシやったよ! あとは、二人の健闘を祈って……。」)
「どうしたひまわり、乗らんのか?」
「乗る乗る!」
「さて、シャワー浴びた。明日の用意も万全。あとは寝るだけ……ん? ペアリング通知? こんなところで誰が……あ、凛からだ。」 「この曲……萌のあれか!」
メッセ
〈30分だけ、リピートします。おやすみなさい。〉
「そういや二曲あったなー。にしても萌のやつ、なんでこんな悲しい曲送り付けてきたんだ?」
(《喧嘩して 別れたあとの 隣部屋 無線で紡いだ 恋のペアリング》)
「いや待て、喧嘩はしてない。してないからな!?」
「わーお、我が家だ我が家―!」
「ただいま。」
「おかえり!」
「今頃あいつらどうしてっかな。」
「くっついてると思うよ。」
「いや、確か部屋は隣部屋の別々だから……」
「ねえ。」
「ん?」
「ニイニと聖兄のときも別々だった?」
「……何が言いたい?」
「べっつにー?」
「……ベツベツだ。」
「カタカナでしゃべらなくてもいいじゃない?」
「まったく、女の子ってやつは。そういうところの趣味は凛も同じなんだよな。」
「え?」
「あ、いやその。」
「ふーん?」
「……口が滑りました。」
「分かればよろしい。……とまあ今頃二人は仲良かろうが悪かろうが、壁に寄りかかって音楽聴いてるよ。」
「萌ちゃん、また何か企んでるな?」
「アタシは『食べてね?』って保険かけただーけ。大丈夫だとは思うんだけどね。」
「えー、孔明様、今回の策はいかにて。」
「おほん。それはだなワトソン君、……」
「音質悪いな。凜の部屋近くの壁によるしかないか。…………お、聞こえた聞こえた。」
「今、透もこの曲聴いてる。どんな気持ちで聴いてるのかな………!?………しまった、パジャマに着替えてない! 」
「We don’t tell anyone. We don’t love anyoneか。」
「どうしよう……着替えながら音楽……そういえば、ちょうどこの曲……踊れるかも?」
「凛のことだから、きっと静かに聴いてそうだな。にしても、女の人の声、凄くキレイだ。そういや、凛とカラオケ行ったことないな。俺も歌える歌少ないってのもあるけど、凜はなに歌えるんだろう?」
「Like we used to do…. 透とのused to do」
「恋がうまく行った後の、そういう物語、か。」
「それはつまり、歌詞以上の意味をもって関係を取り持つことができるかってことか。」
「二人なら、きっとできる。いや、絶対できる。断言するよ?」
「孔明様、今回はいささか難しゅうございますが。」
「ワトソン君、あの王座を口説いたこの孔明に、不可能という文字は……!?」
「んっ」
「ちょ、聖兄! なにしてっ、んー!!!」
「これを拒むことは不可能ですか? 孔明様」
「っっっっんー!!!」
「ぷはぁ、いつもやられっぱなしだったからな、今回は……ってあれ」
「ううう……」
「あ、あの、萌ちゃん、なんで泣いて……」
「いきなりすぎてビックリした! しかも強い!!!」
「あ、あー……」
「今すっごく恥ずかしくて恥ずかしくて恥ずかしくて体中が熱すぎてて……ンもー! 聖兄ぃ!!!」
「はい!」
「責任取って!」
「はい!!」
「声が小さい!!!」
「ハイっ!!!」
「返事になってない!!!」
「……幸せにします!!?」
「うわあああああああああああん聖兄ぃぃぃぃぃ!!!」
「……萌ちゃん」
ギュッ
「萌のやつ、言われんでもこんなのわかって……そうか、言われなくてもわかる、か。だからこの曲、ちょっと明るい歌い方も混じってるんだ。別れの曲のはずなのに。」
「……透。私たち、以心伝心できてるのかな……透……。」
「お、やっと二曲目だ。これは確か……」
「Just for the dream ただそれだけの夢のためだけに」
「懐かしいな。この歌はたしか、夢を叶えるためには」
「その夢以上の夢を持たなければならない。」
「…………凛も、俺も、萌も聖兄も、きっとそれぞれの夢のために、夢以上の理想を描いてる。」
「永萌、ありがと。」
「萌、感謝。明日の俺、なんとか頑張れそうだ。」
『おやすみ、みんな。』
決勝戦選手控室の壁際あたり
「『短歌は解釈があってなんぼ。いろんな解釈があるからこそ、いろんな歌がいろんな時代の人々に読み継がれていく。』……あの人の言葉だ。」
「決勝の看板で使われるというのが、少しだけ皮肉混じりですよね。」
「人を集めるための言葉として使われ、結局好き嫌いの分別で読まれる歌と読まれない歌に分かれる。」
「……無常、ですね。」
「E-スポもそうだ。盛り上げるために一致団結したかと思えば、いざ大衆に周知された途端、自分たちの好きなタイトルだけにのめり込んでは細分化。結局のところ周知されただけに止まり、本質的に何も変わらず廃れていったものもある。」
「でも短歌は生き残った。」
「今んところはなー。」
「自由度が高い、採点基準もあいまいな競技とも言い難いタイトルが、AIの発達によって生き残るというのは、時代の流れかもしれませんね。」
「……そうだな。あの人も、そのためだけにAIを作って散っていった。」
「愛する人も……あとを追って。」
「そういう意味では、Tanka! は命の競技なのかもしれないな。」
「……透?」
「俺さ、凛、今まで黙ってたことがあるんだけど。」
「な、なんでしょう、か。」
「俺、これ終わったら引退する。」
「え!?」
「ゲーセンに行ってていつも思うんだ。それぞれの持ち場、それぞれの空気、それぞれの縄張りがあって、そこには暗黙の不可侵条約がある。学問の世界でさえ、専門性の橋渡しに限界があるっていうくらいだし、趣味の合わない人同士で壁作ってはそれを平和としてる人が多すぎて。」
「透……。」
「短歌やってて思うんだ。本当にこんなんで人を救うことができるのかって。」
「……」
「すまん。決勝前に本音が出た。同調に影響が出るかも」
「透ならできます。」
「……凛。」
「透なら、絶対できます。永萌ほど断言はできませんが、断言、させてください。」
「……そういう凜こそ、今まで短歌で俺のこと散々困らせてきたじゃないか。」
「え?」
「なーにが『必要なときには 俺も呼ぶから』だ。まったく。あれ見た時は困惑の二文字で頭がいっぱいになったよ。」
「す、すみません。」
「俺は無理なんかしてないよ。だって今、最高に幸せだからさ。」
「透……」
「それでも、引退、しようとは思ってる。でも悔いなく、闘いたい。」
「はい。私も同じです。」
「うん、その意気だ。それじゃ、行こうか」
「はい!」
「お、始まった始まった。萌ちゃーん。」
「んーまだ眠いー。昨日は激しすぎたからー。」
「しーっ! ご、誤解おおき発言は慎んで!」
「誤解じゃないもーん、ここ二階だもーん!」
「そうとー寝ぼけてるなこりゃ。とりあえず寝かしとこ。」
なでなで
「えへへ、聖兄の手、あったかーい。」
すやすやすや
「透、凛。萌ちゃんは夢の中で観戦してるから、頑張れよっ GLHF!!!」
ぐかーっ
「さぁて、俺も大学大学っと。」
四時間後
「さあて、現在Aチームの玉・短歌宝刀ペア、Bチームのコギトペアに四点差でディスアドバンテージ! 現在、インディアン恋歌の最終ラウンド。しりとり短歌で一本とられたAチームは、ここで読み合いを制しなければ後がないぞ!!!」
「うーむ、さすが決勝、お互い僅差でギリギリですな。」
「Cyさん、ここまでで何か言いたいことあれば、今のうちに! もうすぐ公開フェーズですので。」
「そうですねー。しりとり短歌ではAIがわずかながらコギトに軍配をあげて、そこでのこの玉刀の追い上げですからね。私の現役のころでも、ここまではいけませんでした。個人的にはこのまま二人三首までもつれ込んでほしいものですが。」
「コギトとしてはここでもう終わらせたいところはあるでしょうね。」
「そうですね。あの王と玉の二人三首の対戦、あれで貴重なデータが取れたとは思うんですが、同調というのはそう簡単に分析はできませんからねー。」
「それでは、公開フェーズ! 返歌、オープン!」
「ほほう、これはなかなか。」
〈返歌〉
【玉】
《別れ舟 最期の我がまま 言えるなら そばに置いてと 閉じた針箱》
【恋歌宝刀】
《ツーリング 独りじゃ怖くて 無理だよと 俺の隣で ムッと泣いてる》
【コギト<<<>>元帥】
《沁みわたり キスで交わした 互いに素 永遠の奇跡に 刹那の偶然》
【コギト<<少佐】
《大雨に 鍵傘もたずに出歩くは 貴女の涙で 濡れて泣くため》
「さあ、シンキングタイムは一五分。Cyさん、これはどう見るでしょうか。」
「そうですねー、私も今考えてるんですが、玉刀は死についての短歌なのに対して、コギトの方はあまり互いに関係性がないみたいです。異性の送歌は女子だけが見れるので、それを利用した返歌というのも可能ですが、まあ決勝ですからね。しりとり短歌19首、インディアン恋歌で10首考えて、アドリブの返歌で10首、さらに二人三首で3首ですから、合計42首もの短歌を考えてきてるわけです。優勝を絶対に狙うなら、これぐらいは当然してきますし、練習も重ねてきてるはずですので。」
「ここでのポイントはどんなところでしょうか?」
「ラウンドごとに繋がりのあるテーマで詠むのは基本的にNGです。なぜなら、次のラウンドでの参考材料にされるからです。なので前ラウンドについてはあまり関係がないと言っていいでしょう。問題は、玉刀が「死」、コギトが「デート」でしょうか、そのようなテーマで詠んできたあたり、どうやらこれは同じチームに同じテーマの受歌があるといって差し支えないかと思います。そしてさらに問題があります。」
「というと?」
「私たちからはこの短歌はありのままに見えますが、彼らには異性の送歌が見えてるということです。」
「というわけですので、受歌のリストをこっそり公開します。こっそりとね。では!」
「え、これは!?」
「おおっと! これはー!!!」
〈受歌・送歌〉
【玉】
《甘いキス 失くした鍵を 忘れても 鍵穴開けるさ 別れの4時には》
【恋歌宝刀】
《鬱指輪 白馬に出会って灰かぶり 銀色に輝く 契約の指輪》
【コギト<<<>>元帥】
《手にしたら 後味凄しく鹹無量 最期のキスなど 傷の染み口》
【コギト<<少佐】
《嘘つきに 一途に恋する 気持ちなど 誰が解けるか? 君の手だけだ!!》
「なーんと! 送歌と受歌が一致したあああああ!!! これは確率が24分の1の特に滅多に起こらないイベントマッチ!」
「異性の、男子の送歌は分かるんですが、受歌は分かりませんからね。それぞれの返歌から推定して紐解くしかないです。特に、女子の短歌は見えませんから、男子側が何で推測するかですね。」
「さあ、我々には見えない戦いが、いま繰り広げられています。残り10分! 彼らは今どうなってるのか!!!」
透
(「まさかここにきて自分の送歌が受歌になるとはな。凛と少佐の歌に「泣」がある。ということは、元帥の送歌は悲しみの歌。俺以外でとなると、凛にはなさそうだ。元帥か少佐だが、おそらく少佐だろう。ということは、凛の歌が元帥?」)
元帥
(「やれやれ、自分に返ってきたか。さてさて、少佐は「貴女」としているから、おそらく少佐自身も、自分の歌を踏んだのだろう。」あとは玉と宝刀の歌だが……ツーリングと針箱は何を意味している? )
少佐
「何とか伝わればいいんだけど、あとは元帥のみぞ知るかなー。歌からして元帥も自分の踏んだっぽいし。もしかしたらこれ、全員一致だったりして……。それなら!」
凛
「透、分かるかな……? 分かってくれるかな……。ああ、なんでまたこんな歌詠んじゃったんだろう私………。正直、これ恥ずかしいよ……。」
透
「おかしい。互いに素とか、キスとか、よーわからん下の句とか、明らかに凛のとは無関係の歌だ。なんだ? 何かがおかしい。だいたい、凛はツーリングなんてしたことないし、そもそもこの歌、独りが怖くてバイク乗るのか? ツーリングなら大丈夫って言うけど、そもそもツーリングって言っても結局一人で運転するわけだから……待てよ、ツーリング? そうか!!!」
実況解説
「Cyさん、結局のところ、どうなるんです?」
「このインディアン恋歌の醍醐味は、女がスパイ役になって、男が探偵役になることですね。最終的に男が女の持ち歌、つまり受歌を当てればいいので、突き詰めていくと男の受歌は全く考慮しなくていいんですよね。」
「なるほどー。」
「つまりは、女は相手の男の歌を盗み見て、それで短歌を使って伝えるんです。もっとも、相手にも短歌が見えてますから、うまく隠しながら伝える必要があるんですけどね。」
「いわゆる「通し」を使うってやつですねCyさん。」
「ははー。よくご存じで。その通しを使って相手を欺きながらパートナーにだけ分かるメッセージを送る。そしてテーマは常に恋歌。なかなかに、いいでしょう?」
「いいですねー! さてさて、そろそろ時間になりましたので、玉と元帥が結果を発表します。」
「楽しみですねー。」
「それでは、お願いします!」
〈結果〉
【玉】
『恋歌宝刀〈恋歌宝刀〉、少佐〈少佐〉』
【元帥】
『恋歌宝刀〈玉〉、少佐〈少佐〉』
「結果が出ました。女子の方はモンティホールを行うか選んでください。行う場合は、どれにするか選んでください。なお、モンティホールを行う場合は、減点5となり、誤答の場合はマイナス7点になります。」
「つまり、正答が7点ですから、この場合はどっちかが正解ならそのチームの勝ちとなりますね。」
「恋歌宝刀、モンティホール、しません!」
「まあ、これが妥当でしょう。おそらくコギトの方も」
「コギト少佐、モンティホール、します! 恋歌宝刀の〈玉〉を〈恋歌宝刀〉に!」
『!?!?!?!?』
「おい少佐! 血迷ったか!」
「正気だよ。よく見てみな。」
「そ、それでは結果発表!!!」
『……』
「インディアン恋歌はAチーム! 玉と恋歌宝刀の勝利!」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
「あのね、元帥。どれも24分の1なんだからね? 確率よりも当たりそうなの選んだだけの、ただの山勘じゃないの!」
「……申し訳ない。」
「まあ、アタシも山勘でそこらへんは読んでたけどね。全員一致で当たりそうな感じがしてたから。」
「じゃ、じゃああのモンティホールも全部わかってて……」
「あいつら、たいしたもんだよ。アタシらの暗号分かってたとしても、結局お互い2分の1だった。あとは、場の流れの勘だよ。それが読めず、伝えきれなかったアタシらの負けさ。」
「少佐。」
「何?」
「まだ終わってない。」
「終わったよ。二人三首まで考えてないじゃない。」
「今から、今からならまだ……」
「……元帥。」
「俺は諦めん。あいつらみたいに。くそ、ツーリングと針箱ってなんだったんだ!」
「……」(「鍵と……針箱かぁ、なんか最後の最後で差を付けられた感じ。勝てたと、思ってたんだけどなー。はぁ。元帥には悪いけど、やっぱこの二人はタダものじゃないよ。アタシもう今期で引退だーなこりゃ。」)
「やったな凛!」
「さすがは玉座、最後まで読み切りましたね!」
「ツーリングは分かったんだ。あとはニブイチ」
「そ、そうだったん、ですか?」
「実は、コギトの暗号、テンパっててよく分からんかった。どっちも別れ歌だったからさ。」
「透。」
「は、はい?」
「涙は、しょっぱいんですよ。」
「いや、それ汗だろ?」
「しょっぱいんです! ツーリングで汗かくんです! 目から! 鱗から!」
「???」
「ばか……。私のバカ……」
「まあでも、面白かったよ。凜もああいう掛詞するんだな。ギャグさまさまだったが」
「それ言わないでください! 気にしてるんですから、もう。」
「……」
「なんですか。」
「ムッとするってそういう感じなんだな。覚えとこ。」
「なっ!」
「ほら、気持ち切り替えていくぞ。二人三首まであと3分だ。」
「……」
「どうした?」
「……はーい……切り替えまーす……」
「うん、その意気だ。いい顔してんぞ?」
ゴンっ
「っっってぇ…………ちょっ、おい凛、会場そっちじゃないって、逆!」
(「……バカ。透のばかばかばかばかばーか!!!」)
(『短歌は解釈があってなんぼ。いろんな解釈があるからこそ、いろんな歌がいろんな時代の人々に読み継がれていく。』)
いかがでしたでしょうか。本当は大会の初めからいろいろと濃く描写して行こうと思ってたのですが、今作品を核がそこではないというのもあって、いきなり決勝戦スタートということになりました。個人的にはこの《Tanka!Macina!》のインディアン恋歌、面白いと思うんですけど、誰か短歌連盟の方々、採用したくないですか? ちなみにこのインディアン恋歌のインスピレーションは鷲頭麻雀からいただきました。
あ、ちなみにですが、本当は縦書きの予定でした。ですが、このサイトに投稿するにあたって横書きしかなかったので、仕方なく、です。