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I'm DRIFT IN MY LIFE  作者: onesided
第ニ章 命は回る
20/24

1-3意思

峠に着くと向条はそのまま頂上へと向かう。

法廷速度から一気にレッドゾーンに叩き込みタコメーターは100kmを示す。

この車で峠はほとんどいったことは無い、というか慣らし運転くらいしかしてないのだが、ある程度は挙動を掴むことは出来た。


といってもまだ初心者でまったくコーナーワークが出来ていないわけだが・・・・・

ストレートではできる限りアクセルを開けていきセンターを時折割りながらインベタの立ち上がりを重視していく。

パワー自体は少ないのでそれでも対して加速はするわけではないのだからある程度は余裕があるのだろう。

頂上まであと少しというところで後ろから一台車が来た。

ハザードを出し、道を譲るとそれは白黒ツートンのMR2だった。

80年台中期、FFのコンポーネンツをベースに初めて国産での本格的に量産化されたMRスポーツカー

それがAW型MR2だ。ハンドリングはとてもピーキーで限界付近での挙動は凄まじく扱えれば速いが扱いづらい車で有名なものだ、ましてやドリフトなんて・・・・・


しかしあのAWは違う、トップスピードこそたいした事が無いのだがコーナー進入と立ち上がりでは驚異的な速さを見せる。

たしかエンジンはAE86(ハチロク)と同じ直4DOHCの4A-G型だったはずだが正直に言ってストレートは遅い、だが進入時の突っ込みと立ち上がりが速い。

コーナー4つも抜けると見えなくなってしまった。



あの車(AW)が気になり頂上にできるだけ急いで向かう。

そこにはさっきいたAWの姿と一人の男が立っていた。

そばに(ハチロク)を停めると彼はこちらに歩いてきたので向条も車から降りる。

「さっき(あが)ってくる時にいたハチロクだよね。いい音してるから気になってたんだよ。」

彼は友好的に話し掛けてくる。

「音だけ良くてもまだまだ技術がないので無理ですよ。」

向条は多少冗談を入れて返答をする。とりあえず聞きたいことといえば

「そういえばAWって確かハチロクと同じエンジンでしたよね。4A-Gで、失礼ですけど立ち上がりでの速度、というか感じがちがいましたしストレートの伸びがこっちの方が良かったので・・・・・」

するとAWの彼は笑いながら

「そうだね。確かに4A-Gねあるけどね。それはAW11でコイツ(MR2)はAW10なんだよ。」

「AW10・・・・ですか?」

「AW11は4A-GなんだけどAW10は3A-Uで、まぁハチロクとハチゴーの違いと変わらないかな、コーナー侵入ではMR(ミッドシップ)と3A-Uの軽さが生きてるんだろうね。立ち上がりだとそれにトルクがあるから余計にだとおもうよ」

直列4気筒SOHC、1500ccの3A-Uはエンジン自体のポティシャルは低いが軽さ、そして4A-Gとは違い低中速トルクがあるため立ち上がりでは意外に速いかったりする。

「あぁ、そうだ。良かったら一緒に走らないか?ちょうど走る相手が欲しかったし、そっちも多少は参考になると思うんだ」

(たしかに自分よりうまい人を参考にすればある程度は走れるようになる)

「いいですよ。参考にさせてもらいます。」


そういって二人、二台は峠の下りに向かう。

先行はAW10、後から追いかけるのが向条のハチロクだ。


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