序章 1-2 小さなきっかけ
現在時刻は1時15分
隣町まで行って週刊誌を買ってきたのだが道中、不幸というか不運というしかない出来事が連続で起こった
まず車に2回跳ねられそうになったこと、これはまぁいいだろう
次に喉が乾いたなぁ~なんて自動販売機で飲み物を買ったところ
とりあえず寒いしとかいうその場の気分に乗りに乗って選んだところ
暖かいコーヒーどころか暖かいオレンジジュースは出てくるわ
泥で滑って自転車から放り出されるわ挙げ句の果てに帰りにパンクと来たものだ
おかげで自転車を3キロ近く押して帰ってくるはめとなる。
(どうして今日はこんなにも負の連鎖が続くんでしょうかね・・・・)
とりあえずマンガを読み始めると不意に携帯電話が鳴った
(ん?誰だ?)
携帯電話なんて鳴るのはいつぶりだろうか、などと浸っていると切れてしまうので
「もしも~し」
「あ、向条?今暇か?」
「あぁ、絶賛暇人プレイですがなにか?」
「そりゃあいい、今から迎えに行くから ちょっと話もあるし」
「話ってなんー
一方的に切られてしまった。
とりあえず話があるらしいので向条は軽く準備をする
相手は小学校からの知り合いでずっと同じクラスの腐れ縁というやつだ
名前は灰村樹誉
何かと無茶ぶりなどふってきたり馬鹿やったりするやつだが何かと頼りになる奴だ
背格好は向条とにているが一番の特徴は髪である
灰村はイギリス人と日本人のクォーターで少し明るめの茶髪がチャームポイントである
ちなみに若干向条より背が高い
少しすると外からやかましい爆音が聞こえてきた
多分灰村だろう、あいつはバイクの中型免許をもっている
何でもバイクはホンダの・・・なんていっただろうか
昔からとても人気があった奴で何でもメーカー純正の直管がついていてちょっとうるさいとか・・・
向上は2階に住んでいる、ドアを開けると下の方にバイクの横で手を振っている灰村が居た
向条はちょっと駆け足気味で階段を下り、そばに駆け寄った
「で、どうした急に」
「いいから乗れよ、ホラ」
ヘルメットを渡された
しょうがないのでヘルメットをしてバイクに乗るとさっそうと道路に飛び出していった
「で、何だよ 見せたいものって」
「おもしろいもんだって、気にすんな。そんな危ないもんじゃねぇし」
(そんな危ないもんじゃないって少しは危ないかもしれないことじゃねぇか)
少しばかり不安になりつつ黙って付いていくことにした。