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【短編】喰らえ、我が純白の迷宮 ―生贄の令嬢は意志持つドレスを纏い、深淵を咀嚼する―


没落貴族の令嬢エルナは、強欲な義母の手によって巨大迷宮『大穴(アビス)』の生贄として捧げられた。
奈落の底、全身の骨を折り、死を待つ彼女の指先に触れたのは、意志を持つ生きたドレス――『アビス』。

『オマエ、ウマソウ。デモ、シヌ、モッタイナイ。……オレヲ、キレ』

それは、魔物の生命力を吸い上げ、主の記憶さえも燃料にして進化する「異端の核」だった。

蜘蛛の剛殻、騎士の白銀、氷獄の結晶。
襲いかかる獲物を「咀嚼」するたびに、ドレスはより美しく、より禍々しく姿を変えていく。
そして同時に、エルナは「人間としての心」を一つ、また一つと削り落としていく。

「……泣く理由も、もう忘れてしまったわ」

最深部で『忘却の王』を喰らい尽くし、ついに理の外側へと至った少女。
彼女が地上へ帰還したとき、そこはかつての故郷ではなく、最高級の「晩餐会場」へと変貌する。

これは、愛も涙も忘れた少女が、美しき迷宮を纏って世界を侵食するダークファンタジー。

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