【短編】喰らえ、我が純白の迷宮 ―生贄の令嬢は意志持つドレスを纏い、深淵を咀嚼する―
没落貴族の令嬢エルナは、強欲な義母の手によって巨大迷宮『大穴(アビス)』の生贄として捧げられた。
奈落の底、全身の骨を折り、死を待つ彼女の指先に触れたのは、意志を持つ生きたドレス――『アビス』。
『オマエ、ウマソウ。デモ、シヌ、モッタイナイ。……オレヲ、キレ』
それは、魔物の生命力を吸い上げ、主の記憶さえも燃料にして進化する「異端の核」だった。
蜘蛛の剛殻、騎士の白銀、氷獄の結晶。
襲いかかる獲物を「咀嚼」するたびに、ドレスはより美しく、より禍々しく姿を変えていく。
そして同時に、エルナは「人間としての心」を一つ、また一つと削り落としていく。
「……泣く理由も、もう忘れてしまったわ」
最深部で『忘却の王』を喰らい尽くし、ついに理の外側へと至った少女。
彼女が地上へ帰還したとき、そこはかつての故郷ではなく、最高級の「晩餐会場」へと変貌する。
これは、愛も涙も忘れた少女が、美しき迷宮を纏って世界を侵食するダークファンタジー。
タイトル未定2026/01/20 21:15
2026/01/20 21:18