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【第一部完結】転生99回目のエルフと転生1回目の少女は、のんびり暮らしたい!ーそれでも世界はのんびりを許さない  作者: DAI


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第30話


ここは、ウエス国の森の中。ウエス湖のほとり。


湖水浴に来ていたフィーネたちをフウジンとライジンが襲撃した。

フィーネはライジンの電撃で遠くに吹き飛ばされてしまった。


「ライジン!あなた達にリリィは、渡さない! 」

スザクが叫ぶ。リリィは、スザクに抱きついている。

「何と言おうと娘は頂く。スザク」

ライジンはスザクを睨んだ。

スザクがイブにアイコンタクトして何かを伝えた。

「スザク!大人しく娘を渡しなさい。そうすれば、許してあげる」

フウジンが冷たい目で言う。

「リリィは、渡さないわ。イブ!お願い! 」

「わかった。テレポート! 」

イブは、リリィと手を繋ぎ、モックやドンキーと一緒に何処かに瞬間移動した。が、リリィが抱きついていたスザクも消えてしまった。

「おい!スザクまで行っちまったぞ! 」

ゴブローが叫ぶ。

「仕方ない、2人で何とかしよう」

オルガが剣を構える。


「テレポートか。まあ、想定内だ。まずは、お前達の相手をしてやろう」

ライジンが剣を構えた。稲妻のような形の変わった剣だ。

「仕方ない。相手するわ。弱そうだけど」

フウジンは、細身のしなる剣だ。

「よし!オウガ、行くぞ! 」

「おう! 」

ゴブローはライジン、オウガはフウジンと、戦いが始まった。




その頃、森の中の丸太小屋。


テレポートの魔法で、イブたちが現れた。

「リリィ、モック、ドンキー、家の中に隠れるんだ」

「わかった! 」

イブの指示に、リリィ達は従い家の中に隠れた。

「すぐに戻らないと! 」

スザクが焦っている。

「よし、すぐに戻ろう! 」

イブが魔法を唱えようとした、その時。


「逃しはしませんよ」

ビャッコ一味が現れた。

「ライジンの読み通りだな」

ゲンブがニヤニヤしながら言う。

「スザク。決着をつけよう」

ホウオウが剣を構える。


「私はホウオウと決着をつける。イブはあとの2人をお願い」

スザクも剣を構えた。

「わかったぞ。スザク、死ぬなよ」

イブは、そう言うとスザクから離れた。

「場所を変えるぞ、ビャッコ!テレポート! 」

イブの魔法で、ビャッコとゲンブも一緒に瞬間移動した。

どうやら遺跡のようだ。

「クク。女神よ。ここで決着をつけよう」

「ビャッコ、お前のボスの事をたっぷりと聞かせてもらうぞ」

イブが構える。

「光よ、出よ!ライトニング! 」

光の矢がゲンブに襲いかかる。

ゲンブは防ぐ間も無く直撃を食らってダウンしてしまった。

「流石は女神、ゲンブ程度では相手になりませんね。私は簡単には行きませんよ」「ダークネス! 」

ビャッコの手から黒い波動が一直線に放たれる。

「光よ、出よ!ライトニング! 」

イブの手から光の矢が放たれ、真っ直ぐに飛んでいく。

2人の真ん中で、光と闇の魔法が激突した。力は互角のようだ。力比べが始まった。




一方。丸太小屋の近く。


カキンッ!

スザクとホウオウが刄を交わしていた。

鍔迫り合いが続く。

「姉さん、今なら間に合う。足を洗って! 」

「スザク。考え直すのは、あなたよ。今すぐに娘を渡しなさい」

「それは出来ない。お願い、こんなことは辞めて」

「......」

ホウオウは剣を振りかぶり、スザクに切り掛かった。

「姉さん! 」

スザクは、それを交わしていく。

「もう遅いのよ! 」

ホウオウは、手を緩めない。

「まだ、間に合うわ! 」

スザクが押されている。


「スザク!あの方には、逆らえない! 」

ホウオウの刃がスザクを襲う。

「?! 」

スザクの左腕を切り付けた。

かなり出血している。

「姉さん。私の顔を、眼を見て。まだやり直せる」

スザクは、左腕を押さえながらホウオウに向かって訴える。

「......スザク、あなたはあの方の恐ろしさを知らない。私は逃げられない」

ホウオウが、そう言うと体が変化し出した。

背中から羽が生え、身体は筋肉質に、元の体格の2倍ほどの大きさになった。

「姉さん!何をされたの! 」

スザクは涙を堪えながら叫ぶ。

「私は魔物になった。もう後戻りは出来ない! 」

ホウオウが素早く襲いかかってくる。

間一髪でスザクは交わしたが、鋭い爪で傷を負った。

「姉さん!やめて!まだ間に合うわ! 」

スザクが叫ぶが、ホウオウは攻撃をやめない。

ホウオウの鋭い爪が、容赦無くスザクの体を切り裂いて行く。


「残念だけど、これで終わりよ」

ホウオウは、そう言うと、スザクにトドメを刺そうと、腕を振り上げた。

スザクは覚悟を決めて、眼を閉じる。


その時、


「やめてーーーー!!!! 」

丸太小屋の二階の窓からリリィが叫んだ。その瞬間、リリィの体から青白い光が放たれ、ホウオウの方に向かって行った。


「何だ!?これは! 」

青白い光に包まれたホウオウは燃え尽き。最後は元の人間の体に戻った。

「姉さん! 」

スザクは、駆け寄りホウオウの体を抱きしめた。

「スザク、真っ直ぐに育ったな」

ホウオウはそう言ってスザクの涙を

拭った。そして、意識を失った。


リリィは、何が起きたのか分からず、ただ茫然としていた。



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