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09S.淫魔サティアン 前編

「魔神リーリス」の「4眷属筆頭」が「淫魔サティアン」でした。この筆頭格は、名前通りの「女型めがた淫魔」で有り、強力なサキュレスでした。とても強欲な、吸精鬼で有り「男型おがた魔人」で有れば、彼女の傍に居るだけで「大量の精気」を、搾り取られて、瞬時に殺すことが出来ました。


その容姿は、見るだけで魂を吸い取られる程の「妖艶な美女」でした。それは「右側神サタナス」が、自分の後継神を守る為に、作り出した「準魔神」でした。淫魔系は、格闘が苦手でしたが、彼女の場合は、死角が無いように創られました。


「淫魔サティアン」は「テレキネス(念動力)」が使え、頭部付近から「桃色の槍」を、3本出現させて、それを飛ばして、相手を串刺しにすることが、出来ました。その槍は、任意に破裂させることも、可能でした。この能力は、魔神が選んだ有能な魔人に、独自に授けることが、出来る能力でした。しかしサティアンは、自分の固有能力として、初めから持ったので、他の魔神が奪うことが、出来ませんでした。


また彼女は、男型に取って「理想の女性像」で、有る為に「男型の加護」を、持ちました。それは「人型の男型魔人」では、彼女を殺すことが、出来ませんでした。彼女を、倒すことが出来る者は、同性の者か、生命の無い機械のような存在だけでした。


彼女の容姿は、スリムな体形で、メリハリの有る、極めて「肉感的な身体」でした。肌色は、やや浅黒くて、切れ長で大きくて、美しい目を持ちました。そしてその目の周辺には「銀色のアイシャドウ」を、入れました。鼻筋が高くて、ふっくらとした、魅惑的な桃色の唇でした。瞳の色は、神秘的な銀色でした。髪は、黒い直毛で有り、それを背中まで、伸ばしました。


彼女は、真っ赤な光沢の有る「ボディコンスーツ」のようなミニスカートを、穿いて居ました。靴は、金色のハイヒールで、膝下まで靴紐が、伸びた形状のモノを、履きました。腰や腕や肩に「金色の装飾品」を、まといました。またネックレスやティアラも、金色のものを、身に着けました。彼女は、まるで「高級娼婦」のような、スタイルでした。


「淫魔サティアン」は、同じ眷属で有る「魔女カキュントス」とは、仲が悪くて、顔を合わせれば、いつも口喧嘩をしました。カキュントスは「バフォメトンの魔女」の最高峰の存在でしたので、攻撃力に於いては、サティアンは、カキュントスには敵わないのですが、カキュントスは「男型属性」を、所持したので、それが有る為、サティアンには、攻撃出来ませんでした。その為「4眷属」の順位では、彼女の下と、成りました。そして「4眷属」は、どんな時でも「魔神リーリスの守護」の役割を、担いました。その為リーリスに、危機が訪れれば、率先して「魔神の盾」に、成るよう「創られた存在」でした。


「リアンナ」が最初に、救済しなければ成らない眷属が、この「淫魔サティアン」でした。彼女が存在する「キューブィ第1世代」では「中央神ゼビス」の「捜索の眼」を恐れて、彼女は長い間、彫像のような姿と成り、彼女が気に入った男のものと成り、少しずつ所有者の「バイタリティ(生命力)」を、奪いながら、生き長らえました。


彼女は「魔神リーリス」からの救済を、密かに望みました。「リアンナ」には、魔神からの「具体的な戦略」の指示は、まだ有りませんでした。しかし「大体の戦略」は、有りました。しかし彼女には、この「4眷属」とは全く面識が、有りませんでした。その為どんな顔で有り、どんな性格なのかが、全く分かりませんでした。しかし依頼主は「魔神リーリス」だったので「何も問題は、無いだろう。」と、思いました。


「リアンナ」は、暫くの間、救出した弟の「ログゼル」との新しい生活を、楽しんで居ました。彼も、ここでの生活に慣れて、とても楽しく暮らしました。彼は、ホームの専属メイド「ルーシーとローリー」に、とても懐きました。気が向くと良く、彼女達の、仕事の手伝いをしました。リアンナも彼が、メイドの手伝いをする姿を、見るのが好きでした。


そんな或る日、突然「リアンナ」の脳裏に、あのビジョンが、送られました。「4眷属」の筆頭「淫魔サティアン」の姿でした。それは、とても「美しいサキュレス」でした。キュービアンは、性別をどちらにも、変化させることが、出来ましたが、リアンナが仮に「男性態」を選んだら、サティアンの「しもべ」に、成って居ただろうと、思われました。


リアンナは「女型めがた属性」が、強かったので、この淫魔との接触には、何も問題は無いと、思われました。送られたビジョンの中には、彼女の姿の他にも、彼女が彫像と成り、或る男の屋敷の中で「大切に保管」された画像も、見ることが、出来ました。「男の屋敷の全体像」も、見えました。


リアンナは、不思議なことに「魔神リーリス」からの、ビジョンを受け取ると、今まで全く、面識の無かった「淫魔サティアン」のことが、忘れられなく成りました。何時でも何処でも、彼女の姿を自由に、思い出すことが、出来ました。


「魔神リーリス」の声が、聞こえました。「貴方は、サティアンのことを覚えました。もう忘れることは無いでしょう。明日、彼女の元へと行って貰います。彼女は、或る〝富豪の男″の屋敷の中に、保管されて居ます。その男は、もう死んで居るので、次の場所に運ばれる前に、彼女の彫像を確保しなさい。」魔神は、リアンナにそう告げると「明日の早朝に、あの時代に行きなさい。」との指令を、彼女に出しました。


「リアンナ」は、了承すると早速「ハマー」の元へ、行きました。彼に「明日の早朝に、出発します。」と、告げると「ログゼルの保護」を、お願いしました。ログゼルは、リアンナに取っては、保険のような存在でした。彼が、ここに居る限り仮に、向こうで失敗して、死んだとしても、無事安全にハマーの「サキュレス・ホーム」で、蘇ることが出来ました。


今回も、彼女「1人だけの遡行」に、成りました。タイムリトアは、非常に危険で有るので、彼女1人しか、行くことが出来ませんでした。それ故この物語は、リアンナだけのものと、成りました。「リアンナの冒険」は、いつも1人でした。しかし不思議と彼女は、寂しく有りませんでした。それは彼女には、1人と言う概念が無く、いつも彼女は1人と、1羽と3匹で有ったのです。その日は、早めに用事を済ませると、眠ることにしました。


早朝に成り、彼女は「身支度を済ます」と、外に出ました。「魔神リーリス」に、遡行することを知らせると、魔神は「富豪の屋敷を思い描け」と「思念」を、送りました。「リアンナ」は早速、思い描くと目の前に、ピンク色をした「巨大な魔法陣」が、現れました。この魔法陣が、前回遡行が成功したので、開いた「異空間のトンネル」でした。


この先が、次に行くべき「キューブィ第1世代」へと、繋がりました。「リアンナ」は早速、中に入りました。すると次の瞬間、身体に「妙な負荷」を、感じると、何処かの畑の真中に、立って居ました。リアンナは、空を見上げました。空は赤く、あの嫌な金属音が、何処からともなく、聞こえました。しかし今回は、前回よりも音が大分、遠くの方から聞こえました。彼女は、その音の違いから今回の方が「時間の余裕」が、有るように思えました。


早速リアンナは「リーリスの御加護」を、感じてみました。すると「近くの小道を、暫く走って行けば、あの〝富豪の家″に、辿り着くであろう。」と、示されました。彼女は、早速イヌンに変わると、小道を走り抜けました。今回は「目的の場所」まで、前回よりも、大分精度が上がったので、近くでした。しかしまだ「ピンポイント」では、有りませんでした。しかし大分、目標物の近くまで「出現出来るように成った。」と、思いました。


そしてイヌンに成り1時間程、走り切ると「目的の屋敷」が、見えました。富豪の屋敷は、厳重体勢のようで「正門」が、固く閉まって居ました。中への侵入は、鳥に成り、上空から侵入するしか、方法が無いようでした。

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