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最弱冒険者はパーティーから捨てられる  作者: 秋元智也
旅の始まり
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9話 挑戦

食事を終えると、ダルカ達が現れたのだった。


「おい、カイトポーション出せ」

「一本しかないよ…」


そう言って渡す。

レイアやイルギは顔を顰めるが本当にないものは仕方がない。


「おい、隠してるんじゃないのか?」

「ないものはないよ」

「チェッ……」


頭を抑えながら唸っている。


「おい、このあとだが…王都の前に大きな街があるだろ?あそこ

 で人稼ぎしようぜ!」

「そうね!ロイエンの街は大きくて綺麗な街並みだって聞いたわ

 教会も大きいのがあるし、ダンジョンで人稼ぎしてからでもい

 いわね!」


ロイエンの街には大きなダンジョンがある。

そこで取れるアイテムはその場で即換金してくれるので、今人気

の場所なのだ。


ただ、そう簡単なものではない。

実力がなければあっという間に死が待っている。


王都にいく冒険者の登竜門的な場所なのだ。

名を馳せたかったら、まずはロイエンのダンジョンの10階層を攻略

してからと言われるほどだった。


「俺らなら簡単だろ?」

「そうだな、道は盗賊スキルのナノがいるし、前衛は二人、後衛に

 は火力重視の魔術師がいるならどこへ行ってもやっていける!」

「そうね!任せてよ」


食事を済ませると、その足で村をたった。


ちょうど荷馬車がその付近まで行くと言っていたので、乗せてもら

いながらのゆったりした旅になったのだった。


荷馬車の護衛も兼ねているので実質無償で乗せてもらっている。


「まずは、この先の話をしようか」

「そうだな、まずはロイエンに行くとして稼ぎはやっぱりダンジョ

 ンでの魔石や、ドロップアイテムだよな〜」

「ダンジョンモンスターなら魔石もいいのが落ちるんじゃないか?」

「解体はそこのカイトがやるから、いいじゃない?私は嫌よ?汚れ

 るじゃない」

「でもな〜、解体にあんまり時間をかけると、魔物が集まって来ち

 まうんだよ、だからテキパキとやっていかないといけないんだ」


これからは、カイトだけに解体を任せずに、魔石取りも各自覚えて

やっていかないといけないという話になった。

が、レイアだけは頑なに、嫌がった。


いつもカイトがやっている汚い仕事を魔法師の自分がやるなど考え

られないらしい。


打ち合わせはほとんどがダルカが仕切って決めていったのだった。

結局妥協する形で話合いは終わった。

討伐はカイト以外のメンバーで、解体はカイトを含め、レイア、

ナノ以外の男3人でという事に決定したのだった。


一回魔物の襲撃はあったものの、無事ロイエンの街に着いたのだっ

た。

護衛料として多少賃金を貰ったが、それはダルカの手に渡ったまま

だ。

討伐をしていないカイトには一銭も入らない。


その間にも野営付近で採取を続けたカイトはたんまりとポーション

作りに勤しんでいたのだった。


大きな街なら、ポーションも売れるはず。

そんな期待を胸に、魔力の運用の練習も欠かさなかったのだった。

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